新型ホンダ「フリード」約250万円~の衝撃!! 8年ぶりのFMCでライバル「シエンタ」を超えたか?

ンダ・フリードはまぎれもない小型ミニバンの傑作だ。そのフリードがフルモデルチェンジするとなれば、ミニバンのみならず自動車業界全体の流れにも関わる転機となる。果たして新型フリードの正体はいかなるものか。期待以上の出来栄えが伺えるその中身を、先行公開された情報から読み解いてみよう。そしてその価格にも迫る!!

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ホンダ フリードはまぎれもない小型ミニバンの傑作だ。そのフリードがフルモデルチェンジするとなれば、ミニバンのみならず自動車業界全体の流れにも関わる転機となる。果たして新型フリードの正体はいかなるものか。期待以上の出来栄えが伺えるその中身を、先行公開された情報から読み解いてみよう。そしてその価格にも迫る!!

優れたコンセプトはそのままに、快適さと安全性が大幅アップ!

新型「FREED」はSUVを意識したデザインの「クロスター」(左)と、ミニバン王道デザインの「エアー」(右)の2系統。

フリード最大の特長は、小さな車体でありながら大きなスライドドアと、大人でも楽に座れる実用的な3列シートを装備している点にある。このコンセプトは新型でもキープされ磨き上げられた。

全長は45mm延長されたものの、ホイールベースは従来型と同じ数値だ。充分にスリムな基本ボディに、「クロスター」と「エアー」の2系統のスタイルが用意されている。

そして新型フリードで注目の改善点は、時代に取り残されつつあった運転サポートと危険回避機能のアップデートだ。最新のホンダセンシングは、ざっと挙げても、下記の通り多機能となり、従来型から飛躍的な進歩を見せている。

衝突軽減ブレーキ(CMBS)/トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)/渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)/先行車発進お知らせ機能/誤発進抑制機能/急アクセル抑制機能/路外逸脱抑制機能/車線維持支援システム(LKAS)/ブラインドスポットインフォメーション/オートハイビーム/アダプティブドライビングビーム/パーキングセンサーシステム/後退出庫サポート/歩行者事故低減ステアリング/標識認識機能

加えてついに「Honda CONNECT」が搭載された。ネット通信連携機能が搭載されたことで、フリードを離れたところから専用スマホアプリでエアコンを作動させたり、スマホ自体をクルマのキーにすることができる。万が一の事故の際の自動通報も設定可能だ。

リアクーラーで後席の快適性は格段に上がる。

ハードウェアの進歩も抜かりはない。3列シートは車内が縦長になるため、後ろの席はエアコンの風が届きにくい問題があったが、新型フリードでは後席専用のクーラーを搭載した。

後席用ディスプレイモニターも装備可能。

ハイブリッド車は最新の2モーターハイブリッド「e:HEV(イーエイチイーブイ)」が採用されている。

「クロスター」はアクティブな活動を後押しする力強いデザイン!

「クロスター」は活動的なユーザーを想定している。

SUV風にアレンジされた「クロスター」は、活動的なユーザーを想定した内外のデザインが与えられている。

5ナンバーの「エアー」に対して3ナンバーだが、これは車体を取り囲む黒いガーニッシュの厚みによる違いで、実質的なサイズに違いはない。小柄な車体は市街地の取り回しにおいて大きな美点になる。

内装は黒を基調にした力強い印象。

クロスターのシートレイアウトは2列シート(5人乗り)と3列シート(6人乗り)の2種類が用意されている。5人乗りモデルは3列目のシートに相当する部分の低床化が徹底され、ゲートも低い位置まで開く。荷室の容量が増加しているので、ただシートを撤去しただけではない。

2列シート5人乗りモデルは、ラゲッジスペースが大きい。

この荷室に相当するスペースに人を乗せたままの車椅子を格納する「クロスター・スロープ(6人乗り)」というモデルもある。その他、助手席が電動で回転&昇降する「リフトアップシート」も選択できるので、身体にハンディを抱えるユーザーの心強い味方になってくれる。

「エアー」はクリーンな造形による上質で洗練されたデザイン!

「エアー」はクリーンで洗練された印象だ。

ミニバン王道のクリーンな造形をみせる「エアー」は、エクステリアもインテリアも上質で洗練された印象を与える。ガーニッシュのないエアーは全モデルが5ナンバーサイズだ。

白を基調にした落ち着いた車内空間。

エアーは3列シートのみで、2列目がベンチシートかキャプテンシートかで6人乗りと7人乗りが選択できる。数字が大きな7人乗りのほうが優れているようにみえるが、フリードならではの個性は2列目キャプテンシートの6人乗りのほうが強い。

肘掛けのついた独立したキャプテンシートの快適さは、ベンチシートとは一線を画したものだ。しかも3列シート6人乗りのフリードは、車内を移動できる通路が確保されている。ベンチシートは車内を分断するので、大雨の駐車場で3列目の乗員が濡れずに運転手を交代するような芸当ができない。

肝心の価格は未発表なので「ディーラー」で価格を聞いてきた

見れば見るほど期待が高まる新型フリード「クロスター」と「エアー」だが、肝心の販売価格は未発表だ。なのだが、近所のホンダ販売店でで価格情報を入手できた。一番安いのはエア6人乗りのガソリンFFで約250万円。高いのはクロスター6人乗りのハイブリッド4WDで約350万円弱だった。

詳細については正式な発表を待たなければならないが、本日(2024年5月11日)からは商談を受け付けるそうなので、近くのディーラーへ行ってみよう。6月とされている正式発売が、今から待ち遠しい!

※画像ギャラリーには詳細な写真を多数ご用意していますので、ぜひご覧ください。

新型「FREED」は6月発売。

文/深澤紳一(ふかさわ しんいち):PCゲーム雑誌から文芸誌、サブカルチャー誌まで幅広い寄稿歴をもつライター。レーシングスクールインストラクターなども務めつつ、飼犬のために日々働く愛犬家。

写真/本田技研工業株式会社

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