驚きのカレーでリピート必至!“本当は教えたくない”カレー専門店6選 2日間かかる「無水カレー」とは?

カレーライスは日本の国民食。今回は肩肘はらず、ふらっと立ち寄って味わいたい専門店の激旨のカレーを紹介します。さらりとしたインド風、旨みが凝縮された欧風、こだわり抜いたオリジナル……。カレーに魅せられた店主たちが、ひと筋に手がけたひと皿をどうぞ!

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カレーライスは日本の国民食。今回は肩肘はらず、ふらっと立ち寄って味わいたい専門店の激旨のカレーを紹介します。さらりとしたインド風、旨みが凝縮された欧風、こだわり抜いたオリジナル……。カレーに魅せられた店主たちが、ひと筋に手がけたひと皿をどうぞ!

『26号くるりんカレー』@中延

旨みと塩気が爆発するニッポンのカレー!

「ガツンとパンチのあるカレーを食べてもらいたい」と夫婦で切り盛りして12年。

大山鶏のガラと豚骨や野菜をじっくり煮込んでブイヨンを作り、飴色になるまで炒めた玉ねぎや豚肉、鶏肉、牛すじ、野菜などを入れて煮込み、約20種のスパイスを入れ……と丸一日かけてカレーを完成させる。

コロッケカレー 880円

『26号くるりんカレー』コロッケカレー 880円 ジャガイモと挽き肉の入ったシンプルなコロッケ。生パン粉をつかっており、カリッとした歯応えもいい

とろりとしたルウに肉や野菜の旨みが溶け込んでおり、口に入れると、旨みと塩気と辛さがどーんと迫ってくる。これだけでも十分なおいしさだが、ここに様々な具材がのるのがくるりんカレー流だ。

注文されてから揚げるコロッケや唐揚げなどの揚げ物、スクランブルエッグやウインナーなど、15種類のカレーが揃う。迷いながら選ぶのも楽しいひと時だ。

『26号くるりんカレー』26号線沿い、黄色い外壁とのぼりが目印

[住所]東京都品川区中延1-3-18
[電話]03-6426-1202
[営業時間]11時半~14時、18時~22時半、土:18時~22時半、日:11時半~21時半
[休日]不定休(8月15日~18日休)
[交通]東急池上線荏原中延駅から徒歩5分

『アッチャカーナ』 @二子玉川

カレーの奥深さを感じる深い旨みとほのかな苦味

ネルドリップコーヒーを提供する「カフェ フーケ」併設のカレー店。こちらのカレーは水を一切使わず2日間かけて作り、それをベースに、注文を受けてから仕上げる。

一番人気のキーマカレーは、合い挽き肉と揚げたてのナスを合わせている。スパイスの爽やかな辛さにトマトの酸味、ほのかな苦味が漂う。インド風にも欧風にも感じられる、独自の味わいがたまらない。

キーマカレー 2080円(平日昼は1980円)昼はサラダとプチグラッセ付き、夜はプチグラッセ付き

『アッチャカーナ』キーマカレー 2080円(平日昼は1980円) 昼はサラダとプチグラッセ付き、夜はプチグラッセ付き。ライスは麦ご飯も選択でき、キーマカレーには麦ご飯がおすすめ

オープンテラスでグラスワインを傾けながら食べるのもオツだ。食後に砂糖入りのアイスコーヒーにフレッシュクリームを浮かべたプチグラッセをいただくと、辛味がすっきりと中和される。

ランチタイムには、この2点に自家製ドレッシングをかけたサラダも付き、これまた美味。

『アッチャカーナ』店内にはカウンター席が。店名の「アッチャカーナ」は、ヒンドゥー語の「おいしい食べ物」から。それも納得の味わいだ

[住所]東京都世田谷区玉川3-17-1 玉川高島屋S・C本館1階
[電話]03-3708-5038
[営業時間]11時~15時半、17時〜21時(20時LO)、土・日・祝:11時〜21時(20時LO)
[休日]玉川高島屋S・Cに準ずる(8月21日)
[交通]東急田園都市線ほか二子玉川駅から徒歩4分

『カレーハウス チリチリ』 @戸田公園

野菜の芳醇な味わいとスパイスが織り成す魅惑の一皿

一度食べたら虜になり、思い出すと、いてもたってもいられるなくなる。そんな形容がぴったりなのが、ここのカレーだ。

ミックスカレー 1250円(+エビトッピング250円)、玉葱アチャール 100円

『カレーハウス チリチリ』(手前)ミックスカレー 1250円(+エビトッピング250円) (奥)玉葱 アチャール 100円 一般的なカレーより油を控えめにし、無化調だから胃もたれせずにヘルシーと評判。味変が楽しめるアチャールも美味

辛味が穏やかな「中辛」、スパイシーな「マサラ」の2種があり、チーズ、トマト、ほうれん草が入る中辛の「ミックスカレー」を食べると、まず感じるのはフレッシュな酸味。次いで、一人前に約1個分が入るという玉ねぎなど、野菜のやさしい甘みや旨みがじわりと広がり、最後はスパイスの香りと共に爽快な辛さが残る。まさにここでしか味わえない類なきおいしさだ。

シンプルな「チキンマサラ」は、同じベースのカレーに5種類ほどスパイスを多めに加え、一気に突き抜けるような辛さが魅力。渋谷からこの地に移転して4年。まったく色あせない味わいに感激しきりだ。

『カレーハウス チリチリ』

[住所]埼玉県戸田市本町4-11-19
[電話]048-452-8100
[営業時間]11時~14時(13時40分LO)
[休日]月・火・日・祝 ※臨時休業はXの「@currychilichili」で確認を
[交通]JR埼京線戸田公園駅西口から徒歩30秒

『DEVIL CURRY(デビルカレー)』 @北千住

シンプルだが複雑。旨みが潜む絶品カレー

カレーの中には鶏ムネ肉とじゃがいも。見た目はいたってシンプルだ。しかし、ムネ肉はコリアンダーなどを加えたワインでひと晩マリネしてソテー。じゃがいもも煮崩れぬように丁寧に茹でてある。

チキンカレー 1300円

『DEVIL CURRY(デビルカレー)』チキンカレー 1300円 提供されたらじゃがいもはライスの上に。カレーをとろりとさせないで食べるのがデビルカレー流

カレーのベースは玉ねぎスープで、そこにシナモン、クローブ、さらに梅干しのような酸味のあるゴラカなど15種のスパイスを使用する。

口に運べば、カレーはキリッとした鮮烈な辛みで、カカオのような苦味やまろやかさもほのかにある。ムネ肉のおだやかな酸味と旨み、そこにじゃがいものほくほく感という心地いいアクセントも加わる。味わい、食感ともに複雑で、経験とアイデアをふんだんに取り入れた手間暇かけたひと皿だとわかる。クセになる逸品だ。

『DEVIL CURRY(デビルカレー)』飲み屋街の小さな店なのでお見逃しなく!

[住所]東京都足立区千住1-39-12
[電話]03-3888-2230
[営業時間]11時半~15時、18時~21時 ※なくなり次第終了
[休日]不定休
[交通]地下鉄千代田線ほか北千住駅西口から徒歩1分

『Spice and Vegetable夢民』 @虎ノ門

シャバっとしたさわやか感 伝説の“あのルーが完全復活

余韻がスッとしている切れ味よいカレーが復活ーー!1975年から2012年まで西早稲田で繁盛した名店「夢民」の独自のスパイス配合を受け継いだ味が、昨年の夏からカレーの激戦区・虎ノ門で再生。その味を懐かしんで遠く広島からも客が来るなど、マニアを熱狂させている。

ポパイカレー 1100円

『Spice and Vegetable夢民』ポパイカレー 1100円 カレーポットに入りきらないボリューム感がうれしい。またベースを辛めに設定。辛さは0か1を選ぶ客が多い

店長が「ひと口めのおいしさがリセットされて、ふた口め以降も毎回新鮮さを味わえるところが最大の特徴」というシャバシャバしたカレーが自慢で、伝統のほうれん草入りポパイカレーに加えて、旬の素揚げ野菜をたっぷりいただけるオリジナルカレーもラインアップされている。

白米が、もちもち感のない、サラサラした「日本晴」なのは当時と変わっていない。カレー、具、野菜のバランスが極上だ。

『Spice and Vegetable夢民』

[住所]東京都港区西新橋2-13-3 西新橋2丁目ビル1階
[電話]03-6205-4343
[営業時間]11時~15時半(15時LO)、17時半~21時(20時半LO)、土:11時~15時(14時半LO)
[休日]日・祝
[交通]都営三田線内幸町A3出口、地下鉄銀座線虎ノ門駅・虎ノ門ヒルズ駅B4出口から徒歩7分

『シルクロード』 @西日暮里

バターチキンカレーとビリヤニ、どちらも制覇したい!

「カレーは別腹」と書かれた黄色い看板がひと際目立つ。カウンター6席の小ぢんまりした店内を切り盛りするのは、南インド出身のクマールさん。

インドの5つ星ホテルや日本各地のインド料理店で20年以上腕を振るってきたシェフの作るカレーは、小麦粉を使わず、油も控えめにしたヘルシーなもの。

バターチキンカレー 580円、ライス 250円

『シルクロード』(手前)バターチキンカレー 580円 (奥)ライス 250円 ターメリックライスの上にかかるソースはかなり辛いので注意

各種スパイスの持ち味を引き出し、巧みに組み合わせる技術に長けており、人気ナンバーワンの「バターチキンカレー」を食べると複雑で香り高いスパイスが口の中で一気にスパーク!

パンチのある味わいで、ターメリックライスに抜群に合う。この店のもうひとつの名物が毎朝仕込むインドの炊き込みご飯「ビリヤニ」。曜日により種類が異なるので、食べ比べてお気に入りを見つけたい。

『シルクロード』

[住所]東京都荒川区西日暮里4-23-1
[電話]03-3822-7007
[営業時間]11時半〜14時半、17時〜22時
[休日]火
[交通]JR山手線ほか西日暮里駅から徒歩4分
※クマールさんの新しいお店『ミスタークマール』が2024年9月に東京都豊島区東長崎にオープン予定です

撮影/西崎進也(26号くるりんカレー、アッチャカーナ)、小島昇(カレーハウス チリチリ)、小澤晶子(DEVIL CURRY、シルクロード)、浅沼ノア(夢民)、取材/松岡芙佐江(26号くるりんカレー、アッチャカーナ)、松田有美(カレーハウス チリチリ、シルクロード)、編集部(DEVIL CURRY)、輔老心(夢民)

2024年9月号

※2024年9月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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