青森の「カオスな繁華街」で飲み歩いたら、想像以上にヤバかった…!元バスガール、自称・霊媒師まで登場

謎の「スピリチュアルバー」に潜入 3軒目、謎の“スピリチュアルバー”を名乗る『31』へ。店名はミステリアスだが、お通し付きチャージやワイン700円など店外に表示してありノンミステリアス。ママにスピリチュアルの意味を聞けば…

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そもそも横丁も路地裏も店がひしめき、迷宮の様相をしているが、横丁や路地裏よりもさらにディープな飲食店街も存在! カオスな雰囲気漂う2エリアを美味しく探検してきた。

【その1】地獄谷酒場(山王小路飲食店街)

名前を裏切り、そこは天国だった

その名前からして恐怖と戦慄すら脳裏をよぎる『地獄谷』!その実態を暴くべく、いざ地獄谷巡りが敢行された。

地獄谷酒場 地獄谷酒場(山王小路飲食店街)

まず“飲み物一杯、惣菜三品で1500円”という張り紙に惹かれ『地獄に佛』という店へ。

店主に『地獄谷』の由来を聞けば“舗装がされる以前、雨が降ると小路に通じる坂道がドロドロになり、特に酔客がなかなか表通りへ戻れなかったアリ地獄的状況から呼ばれた”とのこと。

2軒目は、“やきとり”と書かれた赤提灯が灯る『多喜(喜は七が3つの俗字)』へ。店内はほぼ満席。家族連れもいる。“家族で地獄谷”…文章にするとホラーだが、実際の光景は和やかだ。その和やかさを後押しするのが、料理のウマサ! 食のレベルも高かったか地獄谷!

謎の「スピリチュアルバー」に潜入

3軒目、謎の“スピリチュアルバー”を名乗る『31』へ。店名はミステリアスだが、お通し付きチャージやワイン700円など店外に表示してありノンミステリアス。ママにスピリチュアルの意味を聞けば「私は霊媒家系の…」。まぁそういうことらしい。飲み始めると、パワーがあるという赤水晶を渡された。

所在無く赤水晶を胸に抱え酒を呑むオレは一体54才にもなって何をしているんだろうか。これがスピリチュアルというヤツか?

4軒目“飲みとカラオケで3000円”というアバウトな張り紙のあるスナック『HANNA』へひとりで入店。この地獄谷、ここに限らず料金を店外表示している店がやけに多い。それも三千円前後って店がほとんど。お財布的に地獄感はゼロだ!「谷は初めて?」そういえばお店の人はみんな地獄谷を「谷」と呼んでいる。愛着の現れだ。

この安さと、この街を愛する店と客が作るムード。それがこの地獄谷の魅力だろう。『HANNA』のママ曰く、「最近は若い人がはじめたお店も多いけど、谷には50年スナックやってるってママさんもいるわよ」

ママ歴50年……それは地獄感があるかもな……。

【その2】青森県八戸市 繁華街

よっぱらいほやじ待つ愛のみちのく横丁へ

八戸には8つの横丁。末広がりで縁起が良いではないか。夕暮れ時から繰り出せば、すでにベロベロの「よっぱらいほやじ」が出迎えてくれ、「酔っ払いに愛を」と書かれたポスターが貼ってある。みちのくの街は酒飲みに優しい。

青森県八戸市 繁華街

まず、最初に向かうのは八戸初心者にぴったりの『みろく横丁』。花小路と交差したこの通りは、ガラス張りで店内が分かりやすく、メニューも表に出してある。どの店も個性的だが、炉端焼の香りにつられ『さかな工房 しおさい』で地魚にガブッ。その先の『海の幸 美味』では、どんこ刺肝油をつまみに地酒をあおる。旨い! 

みろく横丁から『口ー丁れんさ街』入口近くにド派手な提灯の店『居酒屋はっと』を発見。

かつてのバスガール美声を浴びる

“昔のバスガイドの母と娘でガンバル店”と看板を見て入ってみれば、お母さんが南部弁で「どごがら来たっきゃ?」。大皿郷土料理に舌鼓をうっていると、「右に見えますのは十和田湖でございます」と美声でアナウンスしてくれ旅行気分マックス!

続いての横丁は『長横丁』のおしゃれな立ち飲みバル『28(にはち)』。「東京から? 八戸料理がなくて」と出してくれた鴨肉の赤ワイン煮も自家製レモンチェッロソーダも最高です! だいぶ酔っぱらって、ほやじの顔もふたつに見えてきたが、同じ『長横町』の『ガンバレ父ちゃん』へ。不景気に負けず元気を出してほしいと考えた店名に、ぐっときて酒がすすむ。
 
映画のロケに使われたたぬき小路や五番街を抜け、落ち着いた八戸昭和通りへ。最後に最もディープな『ハーモニカ横丁』に潜入し、『煮売り屋ういろう』への階段を上がると美人ママ。八戸の昔話にわいわい花が咲く。えー、楽しい。さすが酔っ払いに愛がある八戸の横丁だ。

『おとなの週末』2017年8月号より(本内容は発売当時のものです)

…つづく「なんと総重量「4キロ超」…!秋葉原の《デカ盛り》を食べ歩きしたら想像以上にヤバかった」では、聖地と言われるアキバのデカ盛りの味、食べ応えを覆面調査隊が実食レポートしています。

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