【厳選調査】とっても行きたい「森カフェ」6軒 “看板犬”に癒される幸せも

2024年10月号の森カフェ特集、担当したライターは、池田陽子(以下、陽)、池田一郎(以下、一)、菜々山いく子、松井さおりの4名。担当編集の戎と共に、空間、料理、動物……森カフェで体験してきた、それぞれの瘉され時間を振り返ります。

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2024年10月号の森カフェ特集、担当したライターは、池田陽子(以下、陽)、池田一郎(以下、一)、菜々山いく子、松井さおりの4名。担当編集の戎と共に、空間、料理、動物……森カフェで体験してきた、それぞれの瘉され時間を振り返ります。

五感で感じれば慌ただしい日々がリセットされる

戎「自然に囲まれて過ごす時間は至福でしたね。思わず仕事を忘れそうになりましたよ」

一「足を踏み入れると、まるでふっとどこかにスリップしたように感じさせてくれる。ある意味装置でもあるよな」

戎「池田さんの取材店はどちらも緑が映えるお店でしたね」

一「そう。『ライステラスカフェ』は作為のない日本の原風景のような草っ原。バッタがいたり、カエルが顔を出したり。空の広さや抜ける風が気持ちよかった」

『Rice Terrace Cafe(ライステラスカフェ)』目の前には広い草っ原。木立に囲まれ、すぐ隣には無農薬の田んぼがある。畑から採れる野菜や庭の野草、すべてが料理の材料に。味噌や醤油の原材料、大豆や小麦も自家栽培だ。時間がゆっくりと流れ出す

菜「私は雑木林に囲まれた『ペーパームーン』へ。空気がおいしいってことを実感した!」

『PAPER MOON YAMANAKAKO(ペーパームーン ヤマナカコ)』1985年にオープンした歴史あるカフェで、室内はガラス窓から日差しがたっぷり注ぐ空間だ

松「空気のおいしさなら長野もお忘れなく。紹介した2軒とも山の中にあるから、空気が本当にきれい。野鳥の鳴き声や葉擦れの音など、自然のBGMに心が洗われましたよ」

陽「私が取材した『日月堂』は、景観、建築、インテリア、アートに造詣の深いオーナーさんが意図した『空間づくり』が『自然との静謐なアート空間』になっていて、そこが気に入りました」

『カフェ&ベーカリー 日月堂(にちげつどう)』テラス席。テーブルも上野さんのお手製

一「『アッシュカフェ カマクラ』は店主が建築家。例えばバリ島のウブドとか、オリエンタルなんだけどシーサイドではなく、静謐さのある山のリゾート感。ゆっくり流れる時間軸に癒されるような感覚だった」

戎「階段路地を上がっていくところから非日常感があって、素敵なお店でしたよね」

『+h cafe kamakura(アッシュカフェ カマクラ)』エントランスは住宅街から階段路地を登っていく。少しわかりにくいが隠れ家めいたその感じも悪くない

一「エビーはエスニックが好きだから、カジュアルフレンチのエッセンスが加わったタイ料理の感じもよかっただろ」

戎「はい。柑橘なども混ぜて食べるカオヤムも楽しかったですね。そう、紹介したカフェはおと週らしく料理もちゃんとおいしいんです!」

風景だけじゃない 料理やスイーツにもお店の個性がキラリ

一「『ライステラスカフェ』は調味料まで手作りしていて、天日干しの玄米や野菜などもほぼ自前。味噌の味わいがやさしくて沁みたなぁ」

戎「『デッキカフェ ビッテ』では、ドイツ料理とビールの組み合わせが抜群。贅沢な時間を過ごせました」

『Deck Cafe Bitte(デッキカフェ ビッテ)』サバサンド(フィッシュブロートフェン) 950円、ブレッツェル 280円、バイエルンマイスタービール 350ml 1180円

『Deck Cafe Bitte(デッキカフェ ビッテ)』(左手前)サバサンド(フィッシュブロートフェン) 950円、(右手前)ブレッツェル 280円、(左奥)バイエルンマイスタービール 350ml 1180円 サバサンド。サバはドイツでも親しまれている魚。カレー風味のムニエルにして、東青梅『グート』のライ麦パンでサンド。「レバーケーゼセンメル」も好評だ。もっちりタイプの自家製「ブレッツェル」は、ドイツ大使館御用達ビールと相性バッチリ

菜「結局カフェでもビール飲んでるのかよ(笑)。『ペーパームーン』はケーキが種類豊富な上に、どれも店で手作りしてるってのもすごい!」

松「スイーツだと『らんぷ屋』を推したい。紹介したイチジクタルトは3段重ねでしたが、夏に出たブルーベリータルトは5段重ね!フルーツの内容は常に入れ替わるそうなので、いつ訪ねても旬を味わえるのがいい」

いちじくタルト(ドリンクセット) 1850円

『カフェ らんぷ屋』いちじくタルト(ドリンクセット) 1850円 木々がそよぐ音がBGM。コーヒーは源流水で淹れている

陽「『日月堂』はパンがおいしかったよ。近隣の店や都内に卸しているのも納得!おいしいご飯を食べながら森林浴できる感じがよかったな」

菜「犬好きの私としては、ワンちゃん連れも多くて、いろんな子と触れ合えたのがサイコーだった!」

戎「カメラマンの小島さんも犬好きでいろいろ写真を撮ってくださったのですが、誌面の都合上泣く泣くカット。Webで載せようか思案中です」

陽「ワンちゃんといえば、『デッキカフェ ビッテ』の看板犬ビッテくん。帰るお客さんに『もっと遊んでよ〜』と名残惜しそうに吠える姿が愛おしかったなあ」

『Deck Cafe Bitte(デッキカフェ ビッテ)』看板犬のビッテくん(8歳)は、ドイツ原産のワイマラナー犬。お客さんがくるとワンワン吠えてお出迎え。人懐っこいので安心

戎「ビッテくん、かわいかったですね。僕は基本的に犬が苦手なのですが、横にちょこんといるのがかわいくて、思わず頭を撫で撫で。犬にちゃんと触れたの人生初かも」

菜「え、生きとし生けるものが苦手って言ってる戎くんが!?信じられない」

戎「まさか動物に癒されるとは思いもしませんでした。そんな奇跡が起きる“森カフェ”。みなさんも、去りゆく夏、近づく秋を感じながら、楽しんでもらえたらうれしいです!」

撮影/浅沼ノア(Rice Terrace Cafe)、松田麻樹(日月堂、Deck Cafe Bitte)、西崎進也(+h cafe kamakura)、宮崎純一(らんぷ屋)

2024年10月号

※2024年10月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

…つづく『しまなみ海道で見つけた絶景カフェ、チョコレート工場も! 尾道・向島の「島旅」で多彩なカフェ文化を満喫しよう』では、覆面調査隊が広島県尾道市と愛媛県今治市を繋ぐ全長約60kmの自動車専用道路「瀬戸内しまなみ海道」でロケーションを生かした絶景カフェ旅のモデルコースを実食レポートしています。

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