クルマを購入してから新車で3年、その後は2年に一度必ず訪れる出費が「車検」だ。金額は車両によってまちまちだが、2t以下の普通車の初回車検では10万円を超えてしまうので、極めて財布に痛い!! この車検費用を抑えるにはどうすればいいのだろうか?
画像ギャラリークルマを購入してから新車で3年、その後は2年に一度必ず訪れる出費が「車検」だ。金額は車両によってまちまちだが、2t以下の普通車の初回車検では10万円を超えてしまうので、極めて財布に痛い!! この車検費用を抑えるにはどうすればいいのだろうか?
定期点検料+完成検査料+代行手数料&法定費用の自動車重量税+自賠責保険料+印紙代が必要
クルマを所有すると、さまざまな出費が生じる。その中でも、特に高額とされるのが車検費用だ。乗用車を新車で購入した場合、最初の車検を受けるのは3年後になる。
トヨタ系列の販売会社によると、車両重量が1.5~2トンになるLサイズの車検費用は、以下の通りだ。
まず基本料金は、定期点検料+完成検査料+代行手数料が約5万8000円になる。さらに法定費用として、自動車重量税+自賠責保険料+印紙代の6万250円も支払う。基本料金と法定費用を合計すると11万8000円で、車両の不具合に応じて消耗品の交換なども実施すると、料金がさらに上乗せされる。
自動車重量税や自賠責保険料などの法定費用が総額の50%以上に達する
注目すべきは上記のベーシックな車検費用の内訳を見ると、自動車重量税や自賠責保険料などの法定費用が総額の50%以上に達すること。車検費用といっても、一緒に支払う法定費用の割合が大きく、車検費用の総額がますます高くなる。
車検費用を安く抑える方法として、自分で車検を取得するユーザー車検、その代行サービスなどが考えられる。この時に節約できる項目は、先に挙げた例に当てはめると、基本料金の約5万8000円だ。
ただし手持ちのお金が少ないために車検を最低限度の整備で簡単に通しても、必要な作業は必ず行わねばならない。摩耗したブレーキパッドやタイヤを交換するのは当然で、車検に安く通しただけで安心すると危険が生じる。
オイルやタイヤの交換はこまめにしておくと費用を抑えられる
逆にいえば量販店などで、オイルやタイヤの交換を頻繁に行っていれば、車検を受ける時の出費を抑えられる。最近の量販店はユーザーを獲得するため、車検を含めたメンテナンスパックなども実施しているから、割安な価格で安心して受けることも可能だ。日常的なメンテナンスを欠かさずに行えば、安全にクルマを運転できて、なおかつ車検の費用が高騰するのも抑えられる。
また先に述べた通り、車検を受ける時には自動車重量税も支払う。そうなるとボディの軽いコンパクトなクルマにすることで、車検を受ける時の出費も効果的に減らせる。車検費用はトータルで考えたい。
文/渡辺陽一郎(わたなべ よういちろう):自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。執筆対象は自動車関連の多岐に渡る。
写真/Adobe Stock(アイキャッチ画像:koumaru@Adobe Stock)