■ 最も歴史を誇る寺院 開創約1400年という、東京で最も歴史を誇る寺院。ご本尊は絶対秘仏の聖観世音菩薩で、諸願成就の御利益があるとされている。常香爐の煙をいただいて無病息災を願う人も多い。
画像ギャラリー年末、年始は何かと神社・仏閣に足を運ぶ時期。そして参拝を終えたら、おいしい蕎麦をぜひ!胃に心に、“おいしくて大満足”というご利益ももたらしてくれます。今回は浅草寺・池上本門寺・川崎大師周辺の蕎麦店をご紹介します。
浅草・浅草寺『丹想庵 健次郎』
蕎麦を啜った瞬間、上品な蕎麦の香りがふわり。心地よい弾力のそれを咀嚼すればさらに香りがあふれ、ただただうっとり。口福の時間が訪れる。
同店で使用するのは主に秋田県産の蕎麦。かえしは半年以上熟成をさせたもので、ダシは本枯節のみ。全て香りとのど越しの両立にこだわる蕎麦のためだ。そのこだわりは蕎麦前にも発揮され、鮮魚や鴨料理、天ぷらといったものはもちろん、佃煮などちょいとしたものまで、どれもが旨く、酒が進んで仕方ない。
「うちは回転率が悪くて」と店主・鈴木さん。しかしそれは蕎麦前から蕎麦まで、お客さんがしっかり楽しんでいる証拠。その顔はどこかうれしそうだ。
『手打蕎麦 おざわ』
かつて見たことのない恐るべし太打ち。幅1cm、厚みは3mm ほどだろうか。通常の蕎麦のように啜れないので何度ももぐもぐ噛んでいると、蕎麦の香りや味わいがじゅわ~と広がるのだ。
十割で打つが、丸抜きから石臼で異なる粗さに挽いたものを日々の水分量によって組み合わせるという。「常連さんの“もっと太く!”というリクエストに応えていたら今の太さになったんです」と笑う店主・小澤さん。
おすすめの塩で味わうとグッと旨みが増して、お酒のつまみにもなる。こっくりとした甘めのツユをタレのように付けて味わうのもいい。ここでは、まず蕎麦前的にお酒とともに太打ちを楽しみ、粗挽きや細打ちで締めるのがおすすめだ。
■ 最も歴史を誇る寺院
開創約1400年という、東京で最も歴史を誇る寺院。ご本尊は絶対秘仏の聖観世音菩薩で、諸願成就の御利益があるとされている。常香爐の煙をいただいて無病息災を願う人も多い。
池上本門寺『十割そば 古賀 池上店』
噛み締めればぶわんと力強い蕎麦の香り。手繰ればすべるのど越し。ふたつの特長を十割でバランスよく仕上げた味は、蕎麦鑑定士である店主が研究を重ねて完成させたものだ。
蕎麦粉は石臼挽きの自家製粉。季節ごとに厳選した国産の丸抜きに玄蕎麦の挽きぐるみを加えて星を散らし、あえて若干のざらつきを与えることで十割らしい食感を表現した。
冷も温も、抹茶蕎麦以外は全て十割。その魅力を存分に楽しんでほしいと、ツユも主張し過ぎない澄んだ色味にしているのだそう。親子丼など丼物やセット物、季節の味など飽きさせないメニュー構成は常連客にご近所さんも多いから。地元で愛されている証ですな。
■著名人の墓所も多数
日蓮宗大本山。日蓮聖人入滅の霊場。13世紀末に日蓮聖人が地元の領主であった信者の請により建立された。ご利益は厄除け・心願成就など。
川崎大師『川崎大師 松月庵』
見た目からもう縁起が良くて思わず拝みたくなる。「大海老天」がどどーん。さすが明治17年創業の老舗が誇る名物、ご立派もご立派。こりゃあ福を呼びそうだ。
70年使う年季の入った砂鉄鍋で職人が1本1本揚げるエビはサックサク、かぶりつけば身が跳ねるように舌の上で踊り出す。何と正月は1日1000本も揚げるのだとか。蕎麦は低速石臼挽きで風味を際立たせた二八。打つ時にしっかり揉むことで心地よいコシを出す。
そしてツユだが、その仕込みは店主が特に大事にする仕事だそう。毎朝、本枯節と宗田鰹を自家削り、丁寧にダシをひいたそれは上質で深い味わい。目に口に福が来る、特集に相応しいご利益蕎麦です。
■厄除弘法大師を祀る
真言宗智山派大本山。正式名称は金剛山金乗院平間寺。開創は1128(大治3)年。御本尊は「厄除弘法大師」。厄除けのお大師さまとして有名だ。
…つづく「東京のうまい 「東京老舗の「絶品そば」ベスト3店…のどごし最強クラスの絶品を《浅草・目白・小川町》で見つけた」では、あまたひしめくそば屋の中から、選りすぐりのお店を紹介します。
『おとなの週末』2022年12月号より(※本内容は発売時点の情報です)
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