最近はSUVの販売が好調だが、ハッチバックボディを備えたコンパクトカーの人気も根強い。新車として販売される小型/普通常用車の30%以上をコンパクトカーが占める。コンパクトカーが高い人気を得ている理由は、5ナンバーサイズを中心にしたボディによって運転しやすく、なおかつ価格の割安な車種がそろうからだ。そこで価格が200万円以下のおすすめコンパクトカーを取り上げたい。
画像ギャラリー最近はSUVの販売が好調だが、ハッチバックボディを備えたコンパクトカーの人気も根強い。新車として販売される小型/普通乗用車の30%以上をコンパクトカーが占める。コンパクトカーが高い人気を得ている理由は、5ナンバーサイズを中心にしたボディによって運転しやすく、なおかつ価格の割安な車種がそろうからだ。そこで価格が200万円以下のおすすめコンパクトカーを取り上げたい。
■スズキスイフトハイブリッドMX(192万2800円/2WD)
コンパクトカーの典型的なタイプは、全長を4m前後に抑えた車種だ。全高も立体駐車場を使いやすい1500mm以下になる。そして価格の上限を200万円に設定すると、本格的なストロングハイブリッドは購入しにくい。ノーマルガソリンエンジンか、マイルドハイブリッドが中心だ。日産ノートの現行型は、ストロングハイブリッドのe-POWERのみになり、200万円以下の選択肢が減ってきた。
そこで取り上げる車種がスズキスイフトだ。発売は2023年12月だから設計が新しく、内外装も上質に仕上げた。2WDなら車両重量が950kg以下だから、運転感覚も軽快だ。
買い得グレードはハイブリッドMXで、実用装備を充実させ、アルミホイールやエアロパーツも標準装着する。WLTCモード燃費は、CVT(無段変速AT)は24.5km/Lで、5速MTなら25.4km/Lに達する。価格は192万2800円に収まる。
また全方位モニター付きメモリーナビをオプション装着すると、ドライバーモニタリング機能も備わり、脇見や居眠り運転も検知して注意を促す。2名以下の乗車で、機能の充実したコンパクトカーを使いたい人にピッタリだ。
■ホンダフィットホーム(198万5500円/2WD)
ホンダフィットの売れ筋グレードとなるホームは、全長が4m以下の5ナンバー車で、全高も1550mm以下だから立体駐車場を使いやすい。フロントピラー(柱)の形状を工夫して、サイドウインドーの下端も低めだから、前後左右ともに視界が良い。最小回転半径もホームなら4.9mで、混雑した街中や駐車場でも運転しやすい。
車内も広く、身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ2つ半に達する。前後方向の足元空間は、ハリアーなどの上級SUV並みだ。全長が4m以下で、全高を立体駐車場が使いやすい高さに抑えたコンパクトカーでは、最大級の居住空間を備えている。
後席は床面へ落とし込むように小さく格納できるため、ボックス状の荷室になり、さまざまな実用性を高めた。マンションに住むなど立体駐車場を利用する機会の多いファミリーユーザーに適している。直列4気筒1.5Lのノーマルガソリンエンジンを搭載するホームであれば、価格は198万5500円だ。
■スズキソリオハイブリッドMX(192万1700円/2WD)
全高を1700mm以上に高めたミニバンのようなボディスタイルのコンパクトカーもある。立体駐車場の利用性は下がるが、室内空間は大幅に広がり、後席側のドアはスライド式だから乗り降りもしやすい。
そこでスズキソリオを取り上げる。トヨタルーミーもあるが、発売から約8年を経て設計が古い。その点でソリオなら2020年の登場だから比較的新しい。高重心のボディながら、走行安定性も優れている。
ソリオに身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ3つ半に達する。後席を格納すると、自転車も積めるために実用性も高い。
エンジンは直列4気筒1.2Lマイルドハイブリッドを中心に搭載してパワー不足を感じにくく、WLTCモード燃費は19.6km/Lと優れている。ミニバンのように使える居住性や積載性の優れたコンパクトカーが欲しいユーザーにピッタリだ。
文/渡辺陽一郎(わたなべ よういちろう):自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。執筆対象は自動車関連の多岐に渡る。
写真/日産、ホンダ、マツダ、スズキ