イノベーティブ(革新的)レストラン『sio』(東京都渋谷区)の鳥羽周作シェフ監修のお弁当が、法人向け弁当などのデリバリーサービスを運営するサイト「くるめし」で販売が始まった。“「sioイズム」が詰まったお弁当”と銘打った弁当ブランド「鳥作」とはどんなものなのだろうか。
画像ギャラリーイノベーティブ(革新的)レストラン『sio』(東京都渋谷区)の鳥羽周作シェフ監修のお弁当が、法人向け弁当などのデリバリーサービスを運営するサイト「くるめし弁当」で販売が始まった。“「sioイズム」が詰まったお弁当”と銘打った弁当ブランド「鳥作」とはどんなものなのだろうか。
現場で働く多くの方に喜ばれる弁当作り、全22種
食に携わる仕事をしていても、未訪問の憧れのお店はたくさんある。そんな中の一つが東京・代々木上原にある『sio(シオ)』だ。
そんな『sio』の鳥羽周作シェフが初めて手掛けたというロケ弁が国内最大級の法人向け弁当などのデリバリーサービスを展開する「くるめし弁当」限定として2024年11月18日から販売された。
このロケ弁はかなり以前から計画が進められていたそうで、お弁当に求められる要素を徹底的に追求した商品なのだとか。
メニューは以下の通り(一部抜粋)。
・鳥作の旨い【鶏照り焼き弁当】1080円
・鳥作の旨い【豚生姜焼き弁当】1080円
・鳥作の旨い【牛焼肉弁当】1080円
・鳥作の旨い【鮭西京焼き弁当】1080円
・鳥作のさらに旨い【鶏そぼろ生姜焼き弁当】1200円
・鳥作の旨い合盛【鮭西京と鶏照焼き弁当】1180円
など
ラインナップは全22種類。メインのおかずは、鶏照り焼きや豚生姜焼き、牛焼肉、鮭西京焼きがあり、それぞれを合盛にしたものや鶏そぼろと各おかずの組み合わせなど、どれも魅力的で目移りしてしまう。
こだわりは「ロケ弁の最適解をアップデートし、現場で働く多くの方に喜ばれるお弁当をつくるために徹底的な研究と試食を行い作り上げられた、みんなが幸せになる“究極”のロケ弁」だそう。
寄せられた鳥羽シェフの公式コメントはこちら。
「僕が考える究極のロケ弁ができました。定番の和食メニューにレストランのロジックを使って、冷めても美味しく、ご飯が進む味付けと食べ飽きないおかずの組み合わせ、そして頼みやすい価格にこだわりました。メインの食材を2種類のせた、欲張りな『旨い合盛』やロケ弁の理想を全部のせた鳥作渾身の『極み』シリーズもおすすめです。ロケはもちろん、会議やイベントなどいろいろな場所でみなさんに喜んでもらえたらうれしいです」
ということで、おすすめの「極み」弁当の味をレポートする。
「極み」シリーズのいちばん人気を実食
あれもこれも食べたいという方にピッタリなのが「極み」シリーズ。「鶏そぼろ/牛焼肉&鶏照り」、「鶏そぼろ/生姜焼&鶏照り」、「鶏そぼろ/鮭西京焼き&鶏照り」の3種があり、それぞれ1500円だ。
「極み」シリーズのいちばん人気「鳥作の『極み』鶏そぼろ/牛焼肉&鶏照り」をいただいた。
高級感のある箱を開けると、みっちりとおかずが詰まっていて目からもう幸せがあふれる。
「鳥作の『極み』鶏そぼろ/牛焼肉&鶏照り」のおかずたちは以下の通り。
牛焼肉/鶏照り焼き/鶏そぼろ/特製ヤンニョムダレの唐揚げ/ちくわの磯部揚げ/こだわりの筍の甘煮/クミン香るキャロットラペ/緑豆の艶煮/ほうれん草とはちみつ梅和え/ふつうのかまぼこ/素パスタ/玉子焼き/がんもどき/白ご飯[約220g]/万能明太入りタルタルソース
まず目を引くのは、焼き色が美しい鶏照り焼き。香ばしく焼き上げられた鶏は柔らかで、仕上げに振りかけられた1902年創業の和風香辛料メーカー「やまつ辻田」(大阪市堺市)の柚子七味がふわりときいた風味の良さが魅力的。
牛焼肉はコチュジャンとごま油などを加えたタレを使ったご飯が進む味付け。食べ応えもしっかりある。
ご飯の上に載っている鶏そぼろは生姜がきいているのも上記2つの味と異なっていていいし、隠し味に使われているオイスターソースにより、強い旨みで箸がぐいぐいと進む。ご飯はたっぷり約220g入っていて満足度も高い。
「極み」シリーズのみに共通して入っているのが「玉子焼き」だ。しっかりとした甘みがありつつも味付けはあくまで上品。この玉子焼きは今回特に気に入ったおかずの一つだった。
「明太タルタルソース」がポイント
「極み」だけでなく、すべてのお弁当に添えられているのは「明太タルタルソース」。大きめにカットされたゆで卵の白身が存在感を発揮する具沢山のタルタルソースに明太子の味わいとプチプチとした食感が魅力のソース。何にかけてもおすすめとのことだが、まろみとやさしい酸味のバランスが良く、何よりも具材感がしっかりとあって美味しい。このタルタルソースがたっぷりと入っているのもうれしかったなぁ。
やさしい味わいのお出汁がじゅわりとあふれるようで美味しかったのが「がんもどき」。箸休めにもなるほうれん草は、梅の酸味とハチミツの組み合わせにより、味の奥行きがあって好き。これは自宅でも真似してみたいと思った味付けだ。
これら和のおかずだけでなく、「ヤンニョムの鶏唐揚げ」とクミンシードがさわやかな「キャロットラペ」がお弁当としての振り幅の広さを演出している。
さらに素パスタにも塩胡椒とオリーブオイルで味付けしてあり、抜かりのなさを感じた。
実食して分かった!「鳥作」のここが“究極”だ
メインはもちろん、仕入れ状況によって変わる場合があるという副菜も一つひとつ丁寧に作られていて気に入った。全体的に調和の取れた味なのだが、ヤンニョムチキンなど味の変化球となるおかずが入っていてちょっとした冒険心や遊び心もある。これが鳥羽シェフの言う、ロジックなのかしら?何よりいろいろなものを少しずつ食べたい私のような人にピッタリだ。
万人に受け入れられるであろう「鳥作」のお弁当は、食事としても、おつまみとしても活躍すると思うし、これだけ入っているからコスパもいいと感じた。これから納会なども行われる季節、話のタネが詰まったお弁当をぜひお試しあれ。
公式HP:https://www.kurumesi-bentou.com/torisaku/
※配送エリアは一都三県。注文締め切りは2日前の12時まで。配達時間は9時半〜18時まで。配送料金や支払い方法など、詳細は上記URLよりご確認ください。
文・写真/市村幸妙
いちむら・ゆきえ。フリーランスのライター・編集者。地元・東京の農家さんとコミュニケーションを取ったり、手前味噌作りを友人たちと毎年共に行ったり、野菜類と発酵食品をこよなく愛する。中学受験業界にも強い雑食系。バンドの推し活も熱心にしている。落語家の夫と二人暮らし。
……つづく『テレビ現場で《ロケ弁》にコンビニ弁当は「選ばない」ワケ…発注し忘れたら地獄 「おいしい弁当」を選ぶ、4つのこだわり』では、ロケ弁にコンビニ弁当を選ばないワケをテレビ現場の方に聞いてみました!さらに、第1回ロケ弁大賞に選ばれたお弁当を実食レポートします。
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