旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で最…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■ビッグサイズ
正解:ぶんたん
難易度:★★☆☆☆
芳香が特徴です
ぶんたん(文旦)は、東南アジアから中国南部、台湾が原産のミカン科ミカン属に属するかんきつ類で、ざぼん、ぼんたんと呼ばれることもあります。また、英名ではポメロといいます。
旬は秋から冬で、高知県土佐市を中心に生産されています。
土佐で栽培されているぶんたんは土佐ぶんたんと呼ばれています。ほかにもハウスで栽培される「温室ぶんたん」や、外皮が緑色の「水晶ぶんたん」などの品種があります。
1個2㎏以上のものもあるほどで、かんきつ類のなかではもっとも大きい品種といわれています。そのため、“かんきつの女王”とも呼ばれています。
非常に厚くてスポンジ状の果皮を持ち、果実は淡緑色から黄色、爽やかな甘みと、やさしい酸味が特徴です。
また、果肉はやわらかで果汁が多くジューシー。グレープフルーツほどではありませんが、ほんのりとした苦味があることが特徴です。
香りのよさもぶんたんの魅力。丸ごと置いておくだけで爽やかな香りが部屋中にたちこめるほどです。
ちなみに、江戸時代初期、鹿児島の阿久根港に漂着した清国の朱印船の船長だった謝文旦(しゃぶんたん)という人物がこの果実を持ち込んだことが名前の由来といわれています。
ほかのかんきつ類よりも外皮や、子袋の薄皮の苦味が強いことから、食べるときはきれいに皮をむいて果肉だけを食べられる状態にしないと苦味が残ってしまいます。
皮の厚みを生かして食べ応えのあるマーマレードや砂糖漬けを作ることができます。ただし、苦味をやわらげるためにアク抜きをすることが必要です。
細切りにした皮を鍋に入れて湯でこぼして水にさらしてひと晩置き、その後に水にさらし、水を何度か換えながら1日水にさらすとアクを抜くことができます。
美味しいぶんたんの見分け方
手に持ってずっしりと重く感じるもののほうが果汁が多く、ジューシーです。また、ヘタが枯れていたり、へたの周辺がでこぼこしているものは避けましょう。
また、果皮に触れてみて、なめらかでしっとり感じるものが上質です。
皮が厚いため比較的日持ちのするフルーツです。冷暗所で、常温で保存すれば、2~3週間は保存が可能です。保存中は香りを楽しむこともできるのがうれしいポイントです。
ただし、温室ぶんたんと水晶ぶんたんは、土佐ぶんたんよりも日持ちがしないため、できるだけ早めに食べましょう。
ぶんたんの注目栄養素
ビタミンCの含有量がかんきつ類のなかでもトップクラスといわれています。
ビタミンCは強い抗酸化力を持ち、肌老化の改善、生活習慣病の予防など、アンチエイジング効果の高い栄養素です。
果肉はもちろんですが、果皮にもたっぷりのビタミンCが含まれています。
また、近年の研究で、皮や薄皮には発ガン抑制作用が期待できる「オーラプテン」という物質が含まれているとの報告もあります。
こういったことから、健康効果を期待して食べる場合は、前述のように皮をマーマレードにしたりして食べることがおすすめです。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。