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「ボルガライス」とは? 発祥店の一つ越前市の『ジャムハウス』で食べてみた!

最後に福井県の「ボルガライス」をご紹介します。金沢の「ハントンライス」同様、まったく料理のイメージがつきませんね。ロシアを流れるボルガ川と関係あるのでしょうか。

県の真ん中に位置する越前市界隈のご当地グルメで、発祥店の一つと言われる『ジャムハウス』(越前市)にうかがってきました。まずお店の外観にびっくりします。幹線道路から少し入った住宅街にも関わらず、ネオンがギラギラ。「なぜこんな閑静な場所にこのお店があるのか!」と思わず叫んでしまいそうな(笑)、めちゃくちゃハデな2階建てのお店です。

ジャムハウス

店内には米国映画のポスターがあちこちに飾られており、ウッディな内装とともに典型的なアメリカンスタイルです。流れる音楽はロックバンド「フォリナー」や「ジャーニー」など、筆者の好きな1980年代の曲がかかっており、一気に親近感が沸きました。

ビールのアテにまず頼んだのは「ウインナーソテー」です。日本風に言えば、「ウインナー焼き」なのでしょうが、「ソテー」となると何かそそります(笑)。付け合わせはたっぷりのサラダで、これが旨い。キャベツの甘みとドレッシング(何味ですか?と聞いたら、普通のイタリアンですよ~、と言われました)の調和が絶妙で、ボルガライスへの期待が高まります。

ジャムハウス(ウインナーソテー)

爆発的な美味しさに変わる

メインディッシュが到着しました。見た目だけでは「ボルガライス」の由来がわかりません。イタリア語の「ヴルカーノ(火山)」が転じたという説もありますが、そう言われれば、噴火した山のイメージにも似ています。料理自体はオムライスの上にトンカツが乗っかり、同店独自のソースが(結構たっぷり)かけられたもので、トンカツはサクサクして普通に美味しいですし、オムライスも濃厚で普通に美味しかったです。

ところが、普通が重なると爆発的な美味しさに変わる。名店の名店たる由縁ですね。ボルガ川との関係含め、由来はわかりませんでしたが、旨ければそれでいいよね、と思わせる一皿でした。

ジャムハウス(ボルガライス)

面白い名前に見合った美味しい食事

今回は北陸三県のご当地ライスをご紹介しました。どのお店も面白い名前に見合った、美味しい食事をいただきました。どの料理名も正確な由来はわからず仕舞いでしたが、それはそれでいいのかも知れません。

いろいろ想像してみるのもご当地グルメの楽しみ方ですね。

文・写真/十朱伸吾 
おとなの週末Web専属ライター。全国のご当地グルメを求めて40年余。2013年には、“47都道府県食べ歩き”を達成した。訪れた飲食店は1万軒をゆうに超える。旅と食とお酒をこよなく愛するオプチミスト。特にビールには一家言あり。競馬と写真とゴルフも趣味。週1の自転車ツーリングとサウナでダイエットにも成功した。好きな言葉は「発想力は移動時間に比例する」。

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十朱伸吾 
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