洋館から飛び出す「世相サンタクロース」
全国の明治期の洋館のなかでも特に有名な『うろこの家』も、おさえておきたい一軒だ。商館として建築され、後に外国人用の高級貸家として移築された。古城のような建築の外壁を飾る天然石のスレートが魚のうろこのように見えることから、この名前がつけられたそうだ。
今の時期は今年話題になった出来事をテーマに作る「世相サンタクロース」も設置されているので、写真映え抜群。2025大阪・関西万博のキャラクターを思わせる、ファニー(ユーモラス)なサンタクロースをはじめ、日本の憲政史上初の女性首相となった高市早苗氏らの姿も鑑賞できるので必見だ。
目を引く外観もさることながら、館内の重厚なアンティーク家具や、300年以上の歴史を持つドイツの高級磁器ブランド『マイセン』をはじめとする、西洋の名漆器コレクションも見逃せない。クリスマスならではのツリーやリース、プレゼントなどの飾りもフェスティブ(お祭り)感満載だ。
このエリアではいくつか異人館を巡ることができるが、いずれも個性的な趣で異国情緒豊かな当時の面影を感じさせてくれる。
海と山に囲まれた絶景のクリスマスマーケット
異人館を巡った後は、標高約400mの『神戸布引ハーブ園/ロープウェイ』がクリスマス一色に染まる「神戸クリスマスマーケット2025」へ。(ロープウェイ往復乗車+ハーブ園入園 大人2800円、小人1400円)
ハーブ園にはロープウェイを使って移動するが、乗車中はもちろん、山頂に到着してからも美しい山々や神戸港を一望でき、思わず胸が高鳴る。さらに、園内では約200種75000株のハーブや花々も鑑賞できる。
中世ヨーロッパの古城空間をイメージしたメイン会場の『展望プラザ』は、随所に赤いリボンや針葉樹があしらわれ、すっかりホリデームード。ヒノキとリボンで作られた、3メートルの巨大リースも必見だ。
本格派のドイツの工芸品やオーナメントのほか、アドベントカレンダー(クリスマスまでのカウントダウンをするためのカレンダー)などの雑貨もずらりと並び、ショッピングも満喫できる。
食べ物は特製グリューワイン(ドイツのホットワイン)やプレッツェル(ドイツの結び目の形状が特徴のパン)のほか、オリジナルハーブソーセージや仔羊のブロシェット(ハム)なども揃い、本場ドイツの空気を体感できる。







