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別荘か親戚の家に来たような気楽さで訪ねられるのが「自分サイズの小さな宿」の魅力だ。別荘ならば料理は自分で用意しなければいけないけれど、小さな宿では料理はしっかり出してくれる。しかも、とびきりおいしい料理ならば、旅慣れた大人もきっと満足できることだろう。1組限定から10室までの小さな宿を3軒紹介する。

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ふだん味わえない料理がある宿の条件

20代の頃は旅館の料理は何でもおいしく感じられた。しかし、年齢を重ねたいまは、旅先でできあいのおかずや既製品が出てくるとちょっとがっかりしてしまう。

山で採れた山菜やキノコなど、ふだん味わえない山里の味がいちばんのご馳走だと感じる。そこにちょっとの腕とセンスが加われば、鬼に金棒。そんな宿に出合うと嬉しくなる。

そんな宿の共通項は……
1、客室数が少ない
2、家族で経営している
3、料理以外もクリエイティブ
4、何度も訪れるリピーターが多い
5、常連さんが情報発信をしない

とくに最後の5番目。人に知られると予約が取りづらくなるから、ガチな常連さんはお気に入りの宿は情報発信しないらしい。その気持ち、分かるなあ〜。

田舎料理の枠に収まらないアートな一皿が光る、満山荘(長野県・沓掛温泉)

食事処の名称は「いなか料理 Food(風土)」。のれんや調度品などの雰囲気がとてもクリエイティビティである。

地の山菜や野菜、川魚などを使った素朴な料理はそれだけで十分おいしいのだが、この宿ではそれらの山里料理をさらに昇華させた洒落た創作料理が出てくる。

作っているのは女将と3代目若旦那という家族経営の宿なのだが、本格的なシェフがいるオーベルジュ(宿泊施設付きのレストラン)のようなコース料理である。アート感覚に優れていて、一皿一皿がとても美しいのだ。

満山荘のアートな一皿

たとえば、訪ねたときに地物野菜に添えられていたのはビーツと人参のソースとオニオンバルサミコ酢、醤油ジュレだし、大岩魚の皿はイタリアンかフレンチのような佇まいだった。

長芋と椎茸、岩魚、にんじんをグリルやフライにして四層に重ね、味噌クリームチーズやブルーベリー、紫芋のソース、パプリカパウダーで彩りよく仕上げられている。

パプリカパウダーや紫芋のソースで色鮮やかに仕上げた「岩魚」の一皿

露天風呂で源泉かけ流しの湯を堪能

この宿は10年前の2016年に奥山田温泉から移転したのだが、奥山田温泉にあったときから「料理がおいしい宿」の呼び声は高く、それがさらに進化。「いなか料理」と銘打ってはいるけれど、田舎料理の枠には収まりきらない、アート料理なのだ。

温泉はアルカリ性単純温泉。開放的な露天風呂で手足を伸ばして源泉かけ流しの湯を満喫したい。

満山荘の露天風呂
満山荘のベッドのお部屋

【施設データ】
『満山荘』
住所:長野県小県郡青木村沓掛434
電話:0268-49-2002
料金:1室2名利用時1人1万7750円〜

【沓掛温泉】
平安時代、国司の滋野親王が目を患い、この湯に入って完治したため、薬師堂を建立して祀ったといわれている。現在は旅館は2軒のみ。

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1日1客の宿は手しごとの技が光る、椿聚舎(滋賀県高島市マキノ町)
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この記事のライター

野添 ちかこ
野添 ちかこ

野添 ちかこ

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