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酢豚が旨い店にハズレなし! 瑞穂区『中国料理 秀(ひで) ~創作』でそれを確信!

旨い中華料理店を見分けるには、チャーハンが美味しいことを挙げる方が多いと思う。
たしかにそれも一理あるが、私の場合は、酢豚である。
酢豚は、シャキシャキとした野菜の食感を残した火加減と餡の絡み具合、酸味と甘みが調和した絶妙な味付けなどが求められるのだ。

そんなわけで、これまでいろんな店で酢豚を食べてきた。
そして、見つけてしまったのである。
私のなかで、確実にベスト3にランクインする中華の名店を!
しかも、名古屋駅や栄など都心部ではなく、瑞穂区弥富通の住宅街で。
それが『中国料理 秀(ひで) ~創作』だ。

シェフのプロフィールや店の特徴はさておき、あまりの美味しさに私が感動した「豚ロース肉の酢豚」(880円)がこちら!
まず、チェックしていただきたいのは、ピーマンやパプリカ、玉ネギ、人参の鮮やかな色合いと餡の絡み具合。
もう、見るからに旨そうだ。
レンゲですくって口へと運ぶ。
うん、これ! これっ!
この酸味と甘みの絶妙なバランスは、ご飯にもお酒にも合いそうだ。

酢豚を語るとき、避けて通れないのが、パイナップルの有無。
私としては、味がまとまっているのであれば、入っていてもOKだと思っている。
おや?
ここの酢豚にはパイナップルが見当たらないが……。
食べてみてビックリ!
入っていたのはパイナップルではなく、サツマイモだったのだ。
まるで「大学いも」のような素朴な甘さとホクホクの食感。
これがアクセントとなって、レンゲを動かす手が止まらない。

「酢豚には、まろやかな味わいのアップルビネガーを使っていますので、食べやすく仕上がっていると思います」
と、オーナーシェフの浅見秀昭さん。
ホテルの中華レストランなどで修業を重ね、ここ、『中国料理 秀(ひで) ~創作』がオープンしたのは2年前。
ホテルメイドのしっかりとした中華を気軽に味わえる、というのがコンセプトだ。

料理のベースは、中華のなかでもあっさりとしている広東料理だが、店名に「~創作」とあるだけに、定番のメニューでも浅見さんの手にかかれば、ひと味もふた味も違った味わいに変貌を遂げる。
たとえば、「秀の麻婆豆腐」(800円)。
四川省産の山椒がピリリときいた本格的な味なのだが、中華おこげをトッピングしているのが特徴だ。

「豆腐のフワフワ感だけではなく、おこげのサクサク感も楽しめます。また、肉も粗挽きのミンチを使っていますので、濃厚な旨みと食感も堪能してください」
と、浅見さん。
実際に食べてみたが、ミンチと豆腐、おこげのバランスが最高!
ご飯にぶっかけて食べたくなった。
ランチでは、おこげのトッピングはないが、サラダと玉子スープ、杏仁豆腐、ご飯、漬物が付いて980円。

担々麺も通常は肉味噌をのせるが、「秀の担々麺」(830円)はご覧の通り、蒸し鶏を使っている。
これはゴマとの相性を考えてのことだとか。
芝麻醤やラー油が手作りなのは言うまでもないが、特筆すべきはベースとなる清湯スープのクオリティ。
隠し味に和風ダシをくわえているそうで、味に奥行きを感じるのだ。
どの料理にも共通しているのは、基本がしっかりしていること。
「創作」というフレーズは、あまりにも使い古されたような感があるが、小手先だけでできるものでは決してないのだ。

中国料理 秀(ひで) ~創作
[住所]愛知県名古屋市瑞穂区弥富通5-20-1 プルミエ1階
[TEL]052-848-7080
[営業時間]11時半~14時半(13時半L.O.)、17時半~22時(21時L.O.)
[定休日]木曜

永谷正樹(ながや・まさき)
1969年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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永谷正樹
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