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八宝菜が200円! 新世界のディープスポットで通い続けて数十年の常連客と交流

「昔は自由労働者の方ばかりでした。
父親が先代から店を引き継いで47年になります。
こちらの八宝菜も、僕の記憶の限りでは値段は随分と変わってません」
こう話すのは、新世界にある『酒の穴』の店長。
同店は、西成で働く人たちに大人気の有名店だ。
「俺が通ってもう20年。そんときから同じ値段やで」とは、
初老の常連客。

最近は、新世界も観光地化が進んで実に煌びやか。
「昔は女同士で歩くなんて考えられん場所やったからな(笑)」(常連客)
チェーン店と異なり、同店には外国人観光客は少ない。
と思いきや、
「実は日本語の堪能な外国人さんだったり、日本在住の外国人さんが来るんです。
ディープな日本が見たいんでしょうね。はははは」(店長)
この店を知っているだけでなかなかの通だ。
名物は冒頭で語った「八宝菜」(200円)。

財布に優しい一品で味つけも野菜の甘みが浸透。
汁まで飲み干した。
お好みでコショウを少々。
これで、グッと味つけが引きしまるのだ。
次にオーダーしたのは「いか塩焼」(2本・200円)と、「ねぎま」(2本・250円)。

同店では、鉄板焼きから串かつ、おでんのほかにも様々な一品料理がそろっている。
驚きのメニュー数で、しかも安い。

ほんの一例だけでも、ズラリとこんな感じ。
新世界なので、定番の串かつも……。

「牛串かつ」「豚串かつ」「玉ねぎ」「しいたけ」は、すべて1本80円とお値打ち価格。

こちらは「紅しょうが」(100円)。
大阪では定番で、同店では裏メニュー。
薄切りの紅しょうがが多いなか、こちらでは厚め。
これがまた旨いねん。
その秘密は衣。
普通よりも甘いのだ。
「串かつといっても新世界のお店さんでそれぞれ衣の味つけが違うんです。
この衣が特色あって、この味つけで勝負してます」(店長)
がっつり飲んで食べて、1人2000円程度。
人気の「たにし」(260円)は、取材日にはあいにくの売切れ。
来店の際は、ぜひ注文したいメニューの一つだ。

酒の穴
[住所]大阪市浪速区恵比須東2-4-21
[TEL]06-6631-1845
[営業時間]10:00~21:00
[定休日]木曜

加藤 慶(かとうけい)
大阪在住のライター兼カメラマン。週刊誌のスクープを狙う合間に関西圏の旨いモンを足で稼いで探す雑食系。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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