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宇和島市津島町産の大豆を使用 地元の「あすも」が販売

東京・新橋の駅前にあるアンテナショップ「香川・愛媛せとうち旬彩館」の1階特産品ショップには、両県自慢の特産品が計約1500種類も並んでいます。内訳は、農林水産品や加工品、銘菓、地酒など。どれも地元以外では気軽に入手できないものばかりといいます。毎月、「かくれた逸品」と称して両県から5つずつ県産品を選んで紹介していますが、愛媛の逸品の中で興味をそそられたのが豆菓子の「元気もん」です

香川・愛媛せとうち旬彩館の「かくれた逸品」コーナー

「今月のかくれた逸品」コーナーに置かれた「元気もん」には、「地元素材にこだわった一押し商品」の商品札がつけられています。いろんな豆菓子がありますが、「元気もん」は何が特徴なのでしょうか。

宇和島市津島町の「あすも」が販売する豆菓子「元気もん」

「元気もん」を製造しているのは、愛媛県宇和島市津島町の農産加工施設「企業組合津島あぐり工房」。そのカフェ部門「あすも」が販売しています。大豆は地元津島町産、いりこも愛媛県産です。「昔ながらの生活習慣や食文化を取り戻しませんか。良いものは残していきませんか。明日も一歩一歩私たちと」(公式ホームページより)という思いが、名称には込められているそうです。

宇和島の大豆農家で作られていた郷土の味

“宇和島おばあちゃん直伝”の味

もともとは、宇和島の大豆農家で作られていた郷土の味。昔から地元で食べられていた「お茶うけ」です。おばあちゃんたちが高齢になり、「自分たちが作っている豆菓子」を引き継いでくれる人を探していたといいます。「ふるさとの味」や「家庭の味」を残したいと思うあすもが、その味を継承することになり、半年かけておばあちゃんたちから製法を学びました。2016年から販売しています。

作り方は、一晩水に漬けた大豆を水切りし、片栗粉をまぶしてから、油でじっくり揚げます。いりこは、オーブンで焼き、揚がった大豆と天然醸造醤油、三温糖等調味液を混ぜ合わせると出来上がりです。

「大豆のお菓子なのに固くない!」

香ばしく、ちょうどいい歯応え

店頭には、小分された30g(せとうち旬彩館で税込み146円)やビッグサイズの600g(同2138円)がありましたが、80g(同346円)を購入してみました。お皿にあけて、まずは大豆を試します。油で揚げられ、醤油による照りが美しい濃いきつね色。かじると、香ばしさが口の中に広がりました。商品パッケージには、「大豆のお菓子なのに固くない!」とありましたが、その言葉通り、噛むとちょうどいい歯応えを伴ってくずれます。いりこの硬さもいい具合です。

“ぽりぽり”“さくさく”の食感 ビール、ウイスキーのおつまみに最適

大豆の味は、ほどよい甘辛さ。いりこは噛むと旨味が舌にとどまり、磯の香りの余韻を残します。他の商品では、部分によって“ねちゃっと”した歯応えを感じるいりこもありますが、これは全て“さくさく”しています。オーブンで焼くことで、この“さくさく”感が出るそうです。“ぽりぽり”“さくさく”と大豆もいりこも食感がいい。これは、ビールやウイスキーなどお酒のおつまみに最適だと思いました

ビールが進みます!

実際に、ビールとウイスキーを楽しんでみました。合わせたビールは、キリンビールのホームサーバー「キリンホームタップ」の一番搾りプレミアム。東北産ホップ「IBUKI」を使い、香り高く緻密でまろやかな泡が特徴のビールです。絶妙の醤油味で、杯が進みます。ウイスキーは、アードベッグ・コリーヴレッカンを用意しました。スコットランド・アイラ島の、強いピート(泥炭)臭を感じる個性的なシングルモルトです。「元気もん」は、この独特の臭みを持つアイラモルトにも合いました。

アイラモルトにも合います

おばあちゃんたちから大事な名称と、食の安全を受け継ぐ

大豆は、節分の時に食べるぐらいでしたが、これはお酒のいいおつまみになります。100gで495kcalとカロリーが気になりますが、一度に多くの量を食べなければ安心の無添加です。実は、商品名の「元気もん」も、おばあちゃんたちから受け継いだ大事な名称です。

「地元では、歳を取っても元気でいる人を『元気もん』と言います。おばあちゃんたちは、『これを食べていれば、元気になる』と言って、この豆菓子のことを『元気もん』と名付けていました。『この名前もぜひ引き継いで』というおばあちゃんたちの願いから、商品名にしました」(企業組合津島あぐり工房代表理事の山下由美さん)。安全で安心な食に対するおばあちゃんたちの思いが伝わってくる素敵なネーミングです。

「香川・愛媛せとうち旬彩館」の店舗情報

香川・愛媛せとうち旬彩館

1階に「特産品ショップ」、2階にレストラン「郷土・せとうち料理 かおりひめ」と「工芸品・雑貨ショップ」、「観光情報コーナー」。

[住所]東京都港区新橋2-19-10新橋マリンビル1・2F
[電話]03-3574-7792(※1F特産品ショップ)
[営業時間]10時~20時(※1F特産品ショップ)
[休日]年始
[交通]地下鉄銀座線新橋駅2番出口すぐ、JR新橋駅銀座口から徒歩1分

撮影・文/堀晃和

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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この記事のライター

おとなの週末Web編集部 堀
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