パスタ専門店のこだわりのひと皿(2) カルボナーラ4選

スパゲッティといえば、やはりコレ! 卵とチーズのコクが決め手のカルボナーラと、挽き肉の旨みがあふれんばかりのミートソース。パスタ専門店を駆け巡り、見つけてきた「これぞ!」を集めました。今回は、カルボナーラ編!

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『マイヨール』@八丁堀

ベーコンとタマゴとほうれん草(1250円)
店主の渡辺さんはスパゲッティ専門店の殿堂『ハシヤ』出身。多彩なメニューは100種類に及ぶ。カルボナーラは老若男女問わず大人気

ダシの深みにハマる ニッポン育ちならではの満腹カルボナーラ

大皿にもりっと盛られたカルボナーラ。ベーコンやほうれん草は無造作に見え隠れし、ソースは卵が少々凝固していたりする。が、その飾らない風貌に油断してはならない。

「本場のそれとは違うから、カルボナーラ“風”なんですよ」

と、店主の渡辺さんはニッコリ。

湯に塩は入れず、茹で上がった麺に醤油やベーコンの塩分を絡ませて味付けするのが店の伝統だ。具、卵、生クリーム、そしてダシ醤油の和の風味が重なって、超ド級の旨みが味蕾を覆う。

食べ進むうちに、もっと食べたくなる。いや、毎日でも食べたい。『マイヨール』が極めるのは、ニッポンのスパゲッティ、なのだ。

フライパンに全卵2個を直接投入。生クリームを入れ、空気を含ませるように火を入れてふんわり仕上げる

ミートソース(1150円)
合い挽き肉や玉ネギを赤ワインで1日煮込む。コクの塊のような旨さ

タラコのスペシャル(キムチ・納豆・しそ、1350円)
個性の強い具たちが、驚くほど仲良く調和。これはハマる!

店主 渡辺康二さん
「美味しさのスパゲッティをぜひ一度!」

[住所]東京都中央区八丁堀2-30-18
[電話]03-3555-0982
[営業時間]11時~21時、土11時半~14時
[休日]日・祝
[交通]地下鉄日比谷線八丁堀駅A4出口から徒歩1分

『マイヨール』

『カルボナーラ専門店 ハセガワ』@飯田橋

厚切りベーコンのカルボナーラ(1190円)
4種類あるカルボナーラの基本がこちら。つるりと舌触りのよい1.7mmのパスタを用いるので、最後まで食べ飽きない

一途に直球勝負 店主のカルボナーラ愛をご堪能あれ

カルボナーラ好きが、この店の看板を素通りできるはずがない。専門店の文字通り、メニューは4種類のカルボナーラのみ。営業も昼のみ。この潔さとプレミア感、ワクワクしません?

「大好きなカルボナーラだけに集中できる店をやりたくて」。

店主の長谷川さんの心意気は、実に明快だ。

こちらのカルボナーラ、まず見た目が美しい。皿一面に散らしたチーズと黒コショウが、全体を麗しく彩る。味も見た目通りの完成度。卵がパスタ一本一本に照りよく艶めかしく絡み、濃厚なのに、不思議と重くない

「卵を麺にまとわせる際の仕上げの火加減で、すべてが決まります。いわば、火が調味料ですね」。

一分の隙もない専門店の味は、文句なしに旨い!

ソースは溶き卵と粉チーズのみの本場ローマ流。卵が凝固するギリギリの見極めが決め手

韓国風カルボナーラ(1280円)
キムチの酸味が、濃厚な味をさっぱりさせる

山椒のカルボナーラ(1280円)
意外や意外、山椒の風味が驚くほど合う!

フレッシュトマトのカルボナーラ(1280円)
トマトと水菜で野菜も摂取。高カロリーの罪悪感が薄れる、かも?

店主 長谷川浩平さん
「カルボナーラのバリエーションと可能性は無限大です!」

[住所]東京都新宿区神楽坂3-6 金井ビル地下1階
[電話]090-4853-5768
[営業時間]11時半~14時(13時半LO)
[休日]月・火
[交通]地下鉄有楽町線ほか飯田橋駅B3出口から徒歩5分

『カルボナーラ専門店 ハセガワ』

『スパゲッティストア カルボ』@浅草

カルボ(中、800円)
全卵、生クリーム、牛乳の
ほどよく濃厚なソース。中で400gの量だが、大(950円・800g)をペロリと平らげる猛者も多いとか

ガツンとパワフル 焼きスパの名店で活力チャージ!

中華料理屋ように、豪快に鍋を揺らす音が聞こえる。こちらは茹で置き麺を炒めるスパゲッティ“ロメスパ”の人気店。炒め上げるだけではなく、「お好み焼きのように両面焼きにして“おこげ”を作る」のが特徴だ。

大半のお客の目当てはカルボナーラ。2.1mmの極太麺のボリュームにまず圧倒され、パリッと噛みしめる香ばしさ、モチッとまろやかな味わいが、口中を行ったり来たり。舌もコスパも充足感に満たされる。

浅草に来ると、老舗や名所より「カルボに行きたい……」と思ってしまう。

麺とソースを和えたら粉チーズをひとさじ。麺は茹でて1日寝かせることで、コシと弾力を出す

ナポリ(中、800円)
固定ファンの多いナポリタン。具は玉ねぎ、パプリカ、マッシュルームなど。麺の焦げ目とケチャップの相性が、これまた最高!

バラ豚赤ワインソース(500円)
カンパリソーダ(450円)
一品料理も隠れ人気。赤ワインを煮詰めて作る本格派の味わい

店長 髙橋一貴さん
「月替わりやディナー限定のトッピングもおすすめです」

[住所]東京都台東区浅草3-42-6
[電話]03-5603-0203
[営業時間]11時半~21時LO
[休日]火
[交通]つくばエクスプレスA1出口から徒歩7分

『スパゲッティストア カルボ』

『プルス』@恵比寿

卵黄たっぷりのカルボナーラ(R、900円)
パスタ麺は写真のリガトーニのほか、ペンネやリングイネなど9種類から選べる。紙箱は独自の上げ底構造により、時間が経ってもパスタが固まりにくい

店でも家でも美味 “クイックパスタ”の概念が変わります

正直、持って帰って食べても美味しいパスタなんて、ないと思っていました。この店を知るまでは。

日本初、パスタのファストフード専門店『プルス』。いわゆる“茹で置き”とは異なり、茹でたパスタを急速冷蔵させることでアルデンテのコシを保てるのだ。

人気1位は「卵黄たっぷりのカルボナーラ」。紙BOXの蓋を開けると、えっ、ベーコンにパンチェッタを使ってるの? 店で仕込むソースも手間暇かかっているし、トリュフオイルの香りも贅沢!

本格レストランと遜色ないです、本当に。

海老好きのためのトマトクリーム(R、900円)
カルボナーラに次ぐ人気メニュー。エビの殻を煮詰めて作るアメリケーヌソースが旨みの素。砕いたエビチップスが風味を増す

左:ブルーベリーヨーグルトドリンク(600円)
右:ピスタチオパンナコッタ(350円)
下:濃厚カスタードプリン(350円)
お土産に最適な自家製スイーツも評判

店内はイートイン24席。Tシャツなどのオリジナル商品も販売中

店長 増田宏基さん
「約10種類のパスタのほかアラカルトやお酒も充実!」

[住所]東京都渋谷区恵比寿南1-11-13
[電話]03-6412-8430
[営業時間]10時~21時半LO
[休日]無休
[交通]JR山手線ほか恵比寿駅西口から徒歩4分

『プルス』

撮影/大西尚明(マイヨール、ハセガワ)、瀧澤晃一 取材/林匠子
※店のデータは、2020年6月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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