実はうなぎの街である三重県津市の格安うなぎ情報!2500円あればうな丼やひつまぶしが食べられるのです。市民ひとりあたりのうなぎの年間消費量が全国1位になったことのある三重県津市。そこで見つけた格安店とは!愛知在住のライタ…
画像ギャラリー実はうなぎの街である三重県津市の格安うなぎ情報!2500円あればうな丼やひつまぶしが食べられるのです。市民ひとりあたりのうなぎの年間消費量が全国1位になったことのある三重県津市。そこで見つけた格安店とは!愛知在住のライター・永谷正樹が徹底調査しました。2022年の「土用の丑の日」は7月23日と8月4日の2日。がっつりうなぎを食べて、暑い夏を乗り切りましょう!
『大観亭支店 津駅西口店』 @津
超肉厚うなぎがご飯を覆い尽くす絶品うな丼
近鉄名古屋線津駅西口前に創業して50年超。現在は3代目の山本浩二さんと息子さんで4代目の淳さんが焼き場に立つ。「支店」とあるのは、かつて津市内にあった料亭『大観亭』の支店として開店したからだ。
上丼 2150円
ご飯の上を分厚いうなぎが覆い尽くす「上丼」(2150円)や「ひめまぶし」(2050円)に使われているのは2.5P(約400 〜500グラム)の大うなぎ。うなぎの質もさることながら、炭火で皮と身の間の脂の旨みを封じ込めていて、ほのかに甘みを感じる。
[住所]三重県津市大谷町261
[電話]059-228-2598
[営業時間]11時〜20時(19時半LO)※月のみ11時〜14時(13時半LO)
[休日]不定休
[交通]JR紀勢本線ほか津駅西口から徒歩1分
『うなふじ』 @津
伊勢自動車道芸濃ICから近いため、県外からも多くの客が訪れる人気店。開店前から行列ができることも珍しくない。
うなぎ丼(特) 2200円
カリッと焼き上げた大きな蒲焼が5切れものっている「うなぎ丼(特)」は2200円と、津のうなぎ屋の中でもコスパは最高。並んででも食べたくなるのも納得だ
[住所]三重県津市高野尾町633-29
[電話]059-230-0093
『新玉亭』 @津
創業は明治23(1890)年。津の老舗うなぎ店の代表格がここだ。創業以来、受け継がれてきたタレは、やや辛口でうなぎの美味しさを引き立てる。
中丼 2145円
うなぎが3切れ入る「中丼」(2145円)がおすすめ。8/7(日)までの土・日と8/11(木)〜14(日)のお盆期間の夜はテイクアウトのみの営業
[住所]三重県津市丸之内養正町5-1
[電話]059-224-0008
『うなぎ料理 はし家』 @津
地元の人におすすめのうなぎ屋を尋ねると、必ず名前が挙がる名店。2019年版『ミシュランガイド三重』でもビブグルマンに選出された。
中うなぎ丼 2090円
大ぶりなうなぎを使用しているので、3切れの蒲焼がのる「中うなぎ丼」(2090円)でも十分に満足できる。ご飯も並盛で他店の大盛くらいの量がある
[住所]三重県津市大門4-10
[電話]059-228-4925
三重・津に安くて旨いうなぎ屋が多いワケ
愛知県在住の筆者は、隣の三重県にも仕事でよく訪れる。とくに津への出張でいつも楽しみにしているのが、うなぎだ。津市内にはうなぎ屋が20軒以上あり、どの店も安くて旨い上にボリューム満点。店の敷居は低く、普段着で食べに行けるほど大衆的なのが特徴だ。
実際、筆者が訪れたときも観光客の姿はなく、地元の人ばかりという印象を持った。ちなみに、津は平成17(2005)年に市民ひとりあたりのうなぎの年間消費金額が全国1位になったこともある。津のうなぎ屋は、うなぎが大好きな地元の人々によって支えられているのである。
津は海に面していて、大きな川もあることから養鰻業が盛んだった。戦前から戦後にかけて最盛期を迎えるものの、昭和34(1959)年の伊勢湾台風で大きなダメージを受けた。昭和40年代後半に九州で養鰻業がはじまると、価格競争が激化した。
さらに外国産うなぎの輸入が解禁され、価格が下落。競争に破れた津の養鰻業者は廃業を余儀なくされた。そんな中、今でもうなぎを安く食べられるのは、産地にこだわらず仕入れているから。また、養鰻業が衰退しても津の人々は日常的にうなぎを食べる習慣があるから、うなぎ屋が多いのだ。
筆者が実食調査した旨安うなぎ屋を紹介!
10年ほど前、筆者が津で初めて行ったうなぎ屋が高野尾町にある『うなふじ』。当時から行列必至の人気店だったが、今回久しぶりに訪れると、さらにスゴいことになっていた。12時半頃に到着すると、店の建物の側面まで行列が続いていたのだ。人数にして30人以上。40〜50分待って、ようやく店内に入ることができた。
注文したのは、うなぎがご飯の上に4切れとご飯の中に1切れ、計5切れ入る「うなぎ丼(特)」(2200円)。うなぎはしっかりと焼かれているせいか、香ばしさは津のうなぎ屋の中でも随一だろう。何よりもこのコスパの良さが素晴らしい。
この日の夜は、市役所の近くにある『新玉亭』へ。大きな駐車場もあるので、これまで何度も来ている。平日の夜だというのに、店内はほぼ満員。テイクアウトを買い求める客もひっきりなしに訪れていた。
筆者がいつも注文するのは、うなぎが3切れのる「中丼」(2145円)。3切れでは物足りないと思うかもしれないが、ご安心を。ご飯を覆い尽くすほど大きくて分厚いので食べ応えも十分。焼き加減も最高だった。
うなぎの大きさや質の良さもさることながら、炭火焼きの技術の高さをあらためて実感したのは、近鉄津駅西口の目の前にある『大観亭支店 津駅西口店』。
「上丼」(2150円)のうなぎを頬張ったとき、皮と身の間の脂が口に溶け出して、ほのかな甘みを感じた。タレには三重・鈴鹿産のたまりを使っているそうで、見た目こそ濃厚だが、奥行きのあるコクを堪能できた。
最後に行ったのは、フェニックス通りを北へ入った場所にある『うなぎ料理 はし家』。店内に入ると、団体客がうなぎを美味しそうに頬張っていた。店員さんと親しげに話していたので常連客なのだろう。
やはり、ここも客の地元率が高い。注文したのは、「中うなぎ丼」(2090円)。他の店と同様に、ここのうなぎもデカい!特筆すべきはタレ。甘くもなければ辛くもない、絶妙な味付けなのだ。おかげで他店の大盛くらいあるご飯も飽きることなくペロリと完食することができた。
やはり、津のうなぎは旨い!今回の実食調査であらためて実感した。また行こうと思う。
撮影・取材/永谷正樹
※2022年8月号発売時点の情報です。
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