ちょっと動いただけで汗だく。冷たい飲み物をカブ飲みしてお腹はタプタプ。食欲はなくなって、冷たい麺のオンパレード。連日の熱帯夜でエアコンを付けたり消したりで眠りは浅く、疲れは溜まる一方……。 こんな夏バテの泥沼に陥っている…
画像ギャラリーちょっと動いただけで汗だく。冷たい飲み物をカブ飲みしてお腹はタプタプ。食欲はなくなって、冷たい麺のオンパレード。連日の熱帯夜でエアコンを付けたり消したりで眠りは浅く、疲れは溜まる一方……。
こんな夏バテの泥沼に陥っているなら、まずは食事の改善から。夏バテに効く食べ物といえば、ウナギ、豚肉、レバー、ニンニクなどが思い浮かびますが、食欲が落ちているときに、これらを食べ続けるは正直しんどいですよね。何より偏った食事は逆効果。バランスよく色々な食べ物を取り入れることも大切です。
そこで、夏バテ対策をパワーアップさせるべく、夏バテに効く意外な食べ物をご紹介。
日々の食事に取り入れて、夏バテを賢く撃退しましょう。
文/藤岡操(フードコーディネーター・栄養士)、写真/Adobe Stock
【1】熱中症対策に有効! 「みそ汁」
「夏にみそ汁?」と思われるかもしれませんが、一杯のみそ汁が熱中症対策に有効。汗で失われるナトリウム、カリウム、マグネシウムなどが豊富に含まれ、さらに味噌やだし汁には心身をリラックスさせる働きもあります。
味噌には、発酵の過程で生まれるメラノイジンという強力な抗酸化成分が含まれています。また、味噌に含まれる遊離リノール酸には、シミの元になるメラニンの合成を抑制する働きも! 夏バテ対策はもちろん、美肌づくりも期待できるのです。
◆食べ方のコツ
「夏に熱いみそ汁はしんどい……」という場合は、『冷や汁』でもOK。タンパク源に豚肉や豆腐、ショウガやすりごまなどを加えるのがおすすめです。
【2】疲れの原因や隠れ貧血対策にも! 「サバ缶」
サバ缶には、ココロとカラダの健康に欠かせないタンパク質、ビタミンB群が多く含まれています。不足しがちな鉄も豊富で、疲れの原因のひとつであり、男性にも多い“隠れ貧血”の対策にも有効です。
また、現代人の多くが不足しているオメガ3もたっぷり! オメガ3は強力な抗酸化作用で、炎症を抑制し、血流を改善。その結果、筋肉疲労や眼精疲労の改善にも役立ちます。自律神経のバランスを整える働きもあるので、ストレス対策にも力を発揮します。
◆食べ方のコツ
軽く汁気をきったサバ缶とキムチ、大葉などをごはんにのっけて少しポン酢をかければ、火も包丁も使わず、手軽なビビンバの完成! 暑い日にもぴったり。キムチの発酵パワーは腸のケアにも役立ちます。
【3】抗疲労成分が豊富! 「鶏ムネ肉」
抗疲労成分の『イミダゾールジペプチド』という成分が豊富に含まれています。
イミダゾールペプチドは、優れた抗酸化力で細胞を酸化から守り、疲労を軽減してくれるのです。近年では、加齢や疲労によって低下する脳の老化を抑制する働きも発見され、注目を集めています。
◆食べ方のコツ
イミダゾールジペプチドの効果は、鶏ムネ肉なら100g(1/3~1/4枚程度)で得られます。継続して食べることで、疲労軽減効果を得られるので、ゆで鶏や『レンチン蒸し鶏』で、手軽なサラダをプラスするなどして、こまめに補給しましょう。シンプルなサラダチキンでもOKです。
【4】まさしく飲む点滴! 「甘酒」
夏に飲む甘酒は米麹から作られたものが主流。江戸時代から「飲む点滴」と言われ、夏バテ予防ドリンクとして親しまれてきました。
初詣で振る舞われる甘酒は酒粕から作られており、砂糖などで甘味をプラスしていますが、米麹で作る夏の甘酒は、甘味無添加。発酵によって米のでんぷんが分解されたブドウ糖が主流なので、スピーディーにエネルギーになります。
また、米に含まれるタンパク質が発酵によってアミノ酸となっているので、消化吸収が抜群! だから、疲れたカラダに効くのです。
◆食べ方のコツ
天然の甘酒におろしショウガを加えて炭酸で割った「甘酒ジンジャエール」がおすすめ。甘さ控えめでスッキリ飲みやすく、血流促進効果もあるので、朝食時はもちろん、お風呂上がりの一杯にもぴったりです。
◆ ◆ ◆
他にも、冷たいものの食べ過ぎで弱りがちな胃腸ケアにも役立つ『納豆』や『キムチ』、『大根おろし』、カラダを温める『ショウガ』、たっぷりのビタミンCやカリウムでストレスやむくみ対策に働く『キウイフルーツ』などもおすすめ。
夏バテ対策は1日にしてならず。疲れに押し潰される前に、日々の食事でこまめに撃退しましょう!
画像ギャラリー