『まるしゑ』 @代々木上原 風味が広がるオリジナルにぎり ほっこり旨い! まず頼みたいのは名物の選べる「おばんざい」だ。定番のポテサラや野菜とひじきのキンピラを始め、季節の野菜たっぷりのどこか懐かしいものがたくさん。10…
画像ギャラリー手作りの味の代表格のおにぎりが弁当箱や食卓から飛び出して、ちょっとしたブームになっています。今回はおにぎりで”〆”ができる居酒屋をご紹介します。定番あり、アイデアを活かした変わりおにぎりあり。心地よく酔った後の〆に、皆さんはどの逸品を選びますか?
『オ山ノ活惚レ』 @代官山
こんがり焼いたおにぎりを舞台に贅沢過ぎる競演!
ま、まさかのウニ&イクラの豪華トッピング。今晩の夢に出てくるんじゃないかと思うほど、おいしそ過ぎる見た目に胃袋がスキップしちゃいました。食べれば恍惚。酒のつまみにもピッタリだ……って、杯が進んで〆にならない!というのも、同店は魚介自慢の人気居酒屋の系列店だけに、豊洲から厳選した素材の良さは言わずもがな。
塩おにぎりガーリック風味385円、豪華 焼おにぎりウニ・イクラWのせ 2090円
刺盛りが名物だが、人気の海鮮が2大競演したこの焼おにぎりも自慢の逸品だ。鰹節が利いた土佐醤油入りの自家製ダレにサッとくぐらせて焼いており、そのカリッカリで香ばしい米粒にウニとイクラがとろろ~ん。むふふ、これって高級感といい、最強の〆おにぎりじゃないですか?
【おにぎりDATA】
米:新潟魚沼産コシヒカリ
塩:岩塩等(塩おにぎり)
海苔:有明産
重さ:約100g
[住所]東京都渋谷区猿楽町9-1 宮田ビル2階
[電話]03-6416-3985
[営業時間]17時~翌1時、日・祝16時~24時
[休日]不定休
[交通]東急東横線代官山駅西口などから徒歩5分
『焼貝うぐいす』 @鶯谷
貝の専門店発!香ばしくてほろ苦い大人の味にもう一献
鶯谷駅からほど近い路地に貝好きなら素通りできない店がある。品書きには市場はもちろん全国から産直でも仕入れる15~20種類の貝がずらり。刺身に焼貝、旨煮と王道まっすぐの料理から、貝のなめろうやミルフィーユなど、いい塩梅にジャブを効かせたひと皿まで、どれもこれも酒が進みそう。
あさり味噌汁 660円、肝味噌おにぎり 1個400円
舌も鼻腔も磯の風味に包まれたなら、その高揚感のままフィナーレへ。締めのおにぎりもやっぱり貝。とは言っても身ではなく肝を使った焼きおにぎりだ。炙った味噌の香ばしさに肝のコクやほろ苦さが溶け合ったところへ白飯の香りがふわり。貝エキスたっぷりの味噌汁なんて追加しようものなら一向に締まらないのだけど。
【おにぎりDATA】
米:あきたこまち or コシヒカリ
塩:使用しない
海苔:使用しない
重さ:約150g
[住所]東京都台東区根岸1-3-21
[電話]03-5603-8183
[営業時間]17時〜23時(22時LO、土は15時〜)
[休日]日・月
[交通]JR山手線ほか鶯谷駅南口から徒歩2分
『和食とワイン 田んぼとぶどう』 @湯島
厳選した素材とたっぷり入った自家製の具材
鮭、なす味噌、明太子。お楽しみの〆が仲良く整列。いやあ3種選ぶのに相当迷ったんです。だって「おむすび」だけで10種以上。これがね、頬張れば米粒が口の中でふわんと舞い、具材の味が広がって舌に着地。その一体感、お見事。手法は独学という女将さん曰く「具をきちんと真ん中に入れ、形が崩れないよう適度に空気を含ませて握っています」。
具沢山豚汁 660円、鮭 385円、なす味噌 385円、明太子 385円
試食を重ね選んだ米は粒が大きい新潟産「つきあかり」、海苔は高級寿司店でも使われる品種「こんとび」、塩は天日海塩。自家製の具材ひとつ取っても妥協ナシだ。京料理の割烹で修業した料理長が作る和食にワインを合わせるのも楽しく、つまみから〆まで笑顔になる旨さです。
【おにぎりDATA】
米:新潟県産つきあかり
塩:天日干しの海塩
海苔:有明産高級寿司海苔「こんとび」
重さ:約130g
[住所]東京都文京区湯島3-31-1 ストークマンション湯島1階
[電話]03-6284-2656
[営業時間]11時半~14時LO、17時~22時(21時LO)
[休日]水
[交通]地下鉄千代田線湯島駅3番出口から徒歩2分
『まるしゑ』 @代々木上原
風味が広がるオリジナルにぎり ほっこり旨い!
まず頼みたいのは名物の選べる「おばんざい」だ。定番のポテサラや野菜とひじきのキンピラを始め、季節の野菜たっぷりのどこか懐かしいものがたくさん。100g330円で、取り合わせも分量も自由。メインには余計な脂が落ちてヘルシーな肉や魚の熔岩焼も人気。なんでも「お酒を飲んでもヘルシー」がポリシーだそう。
みそ汁 450円、焼きウニギリ 530円
そして〆のおにぎりがまた、何とも手作り感とやさしさ、楽しさがあってほっこりする。ウニご飯をころんと丸めて焼いたウニギリは、ウニの甘みや香りに醤油の香ばしさも広がって、パリンとした海苔もよし。パルミジャーノと生ハムという取り合わせのパルマ風も◎。〆だというのにとても楽しいのだ。
【おにぎりDATA】
米:青天の霹靂(青森)
塩:沖縄の塩 シママース
海苔:有明海苔
重さ:1個80~90g
[住所]東京都渋谷区西原3-11-6 杉本ビル地下1階
[電話]03-6804-9104
[営業時間]16時~23時(食事22時LO、ドリンク22時半LO)
[休日]不定休
[交通]小田急線ほか代々木上原駅北口から徒歩1分
『たけもと』 @根津
口の中でほどける米の食感と甘み 具もたっぷり!
朝一番に市場で仕入れた食材からその日の料理を考えるのがスタート。店主の竹本さんは「派手な料理はありません」と言うが、吟味された食材を生かし、季節を鮮やかに感じさせる料理は余計な足し算がなく、美しい。初夏を感じさせる冷し鉢には青柚、ハモ玉子とじには粉山椒と、心憎い香りの演出にも酒が進む。
おにぎり(あみの佃煮) 340円、おにぎり(ちりめん山椒) 340円
そして表面がキュッと握られ、中はふわっとお米が立った〆のおにぎりも抜群のバランスで旨い。口の中で崩れる米の甘みと旨みを、2種類をブレンドした塩が軽く引き立て、厚みのある海苔の風味が包みこむ。具もたっぷりで中々のサイズなのだが、やっぱりご飯いいよなあと、ぺろりといけちゃうはずだ。
【おにぎりDATA】
米:新潟コシヒカリなど
塩:沖縄・粟國の塩+男鹿半島の藻塩
海苔:有明海苔(築地・丸山海苔)
重さ:1個約200g
[住所]東京都文京区根津2-14-10 地下1階
[電話]03-6753-1943
[営業時間]17時~22時LO(22時半)
[休日]日・月、祝
[交通]地下鉄千代田線根津駅1番出口から徒歩2分
『かざまん家』 @下北沢
甘みと粘り気が一粒ひと粒旨い!魚沼産コシヒカリ
店主の風間さんの実家は新潟魚沼市の酒蔵・玉川酒造。そもそもが魚沼の食と地酒文化を知ってほしいと開いたお店だ。魚沼といえば真っ先に思い浮かぶのは米。八海山の雪解け水で育つコシヒカリは、一粒ひと粒に甘みと粘りが感じられる逸品。しかも、親戚の農家が同店専用の田んぼで作った自慢のものだ。
塩むすび 180円、すじこ 280円
もちろん、魚沼自慢の食材はそれだけではない。春の山菜を始め現地直送の地場野菜、岩魚やもっちりジューシーな深雪豚、味付けに使う越後味噌や麹も旨い。そんなお店の〆で圧倒的な人気を誇るのが塩むすびなのだ。浸漬と蒸らしの時間にこだわって、旨みと食感が抜群に引き出されたそのおいしさは言うまでもない。
【おにぎりDATA】
米:親戚が作った魚沼産コシヒカリ
塩:食卓塩
海苔:国産海苔
重さ:約100g
[住所]東京都世田谷区北沢2-40-16
[電話]03-6407-9666
[営業時間]17時~23時LO(24時)
[休日]木
[交通]京王井の頭線ほか下北沢駅西口から徒歩6分
撮影/小澤晶子(オ山ノ活惚レ)、橋本真美(焼貝うぐいす)、谷内啓樹(田んぼとぶどう)、鵜澤昭彦(まるしゑ)、取材/肥田木奈々(オ山ノ活惚レ、田んぼとぶどう)、菜々山いく子(焼貝うぐいす)、池田一郎(まるしゑ)
※2023年7月号発売時点の情報です。
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