東京・目黒駅西口の目の前にあるサンフェリスタ目黒はスナック好きにはたまらないビル。地下1階から2階は、センべロ立ち飲み、昭和レトロなスナックからスタイリッシュなワインバルまで、個性的な飲食店が30軒以上もひしめき合ってい…
画像ギャラリー東京・目黒駅西口の目の前にあるサンフェリスタ目黒はスナック好きにはたまらないビル。地下1階から2階は、センべロ立ち飲み、昭和レトロなスナックからスタイリッシュなワインバルまで、個性的な飲食店が30軒以上もひしめき合っている。そんな通好みのスナック街に、大人のための居酒屋「目黒それがし」が6月8日オープン。これまで系列店であいされてきた定番メニューはそのままに、ごちそう感のある太巻きと炭火焼を看板メニューとしてプラス。居酒屋感覚の使い勝手でありながら、とっておきの記念日にも訪れたくなる。
通好みの店が集まる目黒駅前のビル「サンフェリスタ目黒」にオープン
本当に今日は営業しているの?と不安を感じながら、重い扉を開けると、まさに隠れ家、という風情の14席のカウンターが。奥には個室として貸し切れるようなスペースもあり、テーブル席が26席と意外と広いことに驚く。まずは山椒ジントニックで乾杯。氷を使わず、キンと冷やすスタイルで、山椒の香りが鼻に抜け、爽やか!
定番の三代目ポテトサラダ(600円)や春菊サラダ(700円)は人数に合わせて盛り付けてくれる。居酒屋というより、割烹、小料理屋のような感覚で、取り分ける必要がないので落ち着ける。
客層も、カップルからゴルフ帰りらしい男性4人などさまざま。ほとんどのメニューがハーフサイズで注文できるので、ふらりと立ち寄る一人客も多い。使い勝手のいい「ちょうどいい店」を目指している。
看板メニューの太巻きは食べ応え抜群!
注目の太巻きはとにかく具沢山。ボリュームがあるので、しめではなく、前菜もしくはメインとして食べて欲しい。なかでも〆鯖と鰯の太巻き(1800円)は茗荷や大葉などの風味が爽やかで食もお酒も進む。太巻きはこのひかりもの以外に、鮪、穴子の王道の3種類。おみやげとしてテイクアウトもできる。炭火焼きは野菜や鮮魚など旬の味覚を日替わりで提供。淡海地鶏や米沢牛など、素材そのものの味を楽しむメニューだ。
特製メンチカツは赤ワインでしっかり煮詰めていて、ソースをかけず、そのままで食べたいパンチのある味付け。日本酒がとまらないキャベツの酒盗炒めなど、それぞれひとひねり利かせているのが心憎い。ふっくらとした鯖フライなど新しく知る味も多く、「アジフライだとよくあるでしょ? あまのじゃくなのでひねくれているんです」と代表の尾山淳さんは笑う。ちょっとしたサプライズと発見に出会える。
レモンの皮は浮かんでいるものの、果汁を使わず味を引き出したというレモンサワーにも驚いた。日本酒は福島の酒蔵に依頼したここでしか飲めない「それがし」をはじめ、全国各地から厳選。超辛口純米吟醸大信州など、今のトレンドに合う地酒だけでなく、昔ながらの風味を貫く地酒も。石井ブルワリーなどのクラフトビールやナチュールワインも揃えている。
〆はいくらごはん1800円を選択。こちらも2人分をそれぞれ盛り付けてくれる。卵黄が絡んで、まるでウニのような濃厚さ!と感激していると「ウニ醤油を隠し味にしています」と尾山さん。ここでもそれがしならではの「ひとひねり」が。大人の遊び心に満ちた店なのだ。
気分がよくなったら、サンフェリスタ目黒のなかのスナックへ。なかには22時オープンの店もあり、目黒の夜がディープで長いことに、あらためて驚くだろう。「目黒それがし」のオープンは17時から。昭和レトロを感じるスナック街ビルで、はしご酒を楽しもう。
https://www.instagram.com/soregashi_official/
文/間庭典子
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