本誌『おとなの週末』で連載している、声優・茅野愛衣さんの「コヨイのカヤノ」。そのコラムを補完する内容をWebで展開しています。第13回目となる今回は、特別編でおさまりきれなかった伊東・修善寺旅のお話。朝ご飯から蕎麦まで、いつもよりボリューム増でお届けします!
画像ギャラリー誌面での伊東での様子はお寿司の『たっぱん』さんでの食事をお伝えしたのみ。今回はその翌日の様子をお伝えしようと思います。
朝ご飯で思わず注文「ビークワァサー!」
実は『たっぱん』さんの後、BARでもう少しお酒を楽しみましょうということになっていたんです。でも、お伝えしたとおり、かなり食べて飲んででお腹はいっぱい。BARを諦め、翌日の朝ご飯をちゃんと食べましょうということになりました。
とはいえ、何かしたいなと思いまして、江崎マネ、ドビーと3人で店からすぐの夜の海岸へ。大きな声で「バカヤロー」なんて昭和な青春をすることはなく(笑)、少し寒いかもと早々にホテルに戻ったのでした。
さて、翌朝8時半。ロビーに集合して向かうは海岸沿いにある『杉国食堂』さん。こちらはアジやサバ、カマスといった地元で獲れた魚の天日干しをおかずに、おいしいご飯が食べられる人気店です。
ほかにピザもあれば、お酒もふんだんとのこと。「朝からそんな、いけないわ……」と一応建前で否定しつつ、心弾ませて向かったのですが、残念ながら定休日! ど、ど、どうしよう……と思っていたら、商店街の方にも朝ご飯を食べられるお店がありますよと、休日ながら出勤していたお店の方、ありがとうございます!
そして駅近くの「湯の花通り」にある『干物食堂』さんへ。可愛らしい女将さんが営んでいるお店で、夜は居酒屋として営業しつつ、朝から午後にかけては干物の定食を楽しませてくれるのだそうです。
入ってすぐに私はサバ塩、江崎マネはアジ、ドビーはサバみりんの干物定食を注文。と、江崎マネは「茅野が頼む前にどんなお酒か、これは味見が必要ですね」なんて、さっそくマルエフビールを注文しちゃってます(笑)。
しかも「くぅ〜」なんて、出されるや否やおいしそうに飲んでるし。そんな江崎マネを視界に入れないように、あらためて店内を見ているとビークァーサーなるメニューが! これはマルエフビールにシークァーサーの果汁を加えたオリジナルのビアカクテルだそうです。私、負けました。
「私は、このビークァーサーを1杯ください!」
シークァーサーを加えるだけで、ビールってこんなに爽快になるんですね。柑橘の酸味とビールのほろ苦味が絶妙に混ざり合い、飲み飽きしないおいしさ。よきです! 車の運転があるのでお茶を飲んでいるドビーを横目に、江崎マネと私はビークァーサーで朝からご機嫌です(笑)。
しばらくして、いよいよ「干物定食」の登場です。サバ塩の干物は肉厚で大きく、見るからにおいしそう。身をほぐして頬張れば、皮はパリッと香ばしく、身はふっくらで脂もしっかりのっています。
噛むとその脂と一緒に旨みが滲み出て、これはよき! ビークァーサーにも合えば、ご飯にもぴったり。こんなサバの干物は初めてかも! もちろん、よきです!
いざ、伊東から修善寺へ
お腹いっぱいでホテルに戻り、少し休んでからチェックアウト。このあとは修善寺へと向かいます。伊東から車で1時間余りで、お昼前に到着です。
青い空の下、きらめく新録に囲まれて佇む修善寺は荘厳で素敵のひと言。ゆっくりと境内を見て周り、さらに周囲を散策してみることにって、最初に見つけたのがソフトクリーム(笑)。でも、それは修善寺名物のわさびを添えたものなんです。
昨日、伊東マリンタウンでも食べたのですが、大好きなわさびとバニラクリームのコラボ……もう気になって仕方ないですよね。というわけで、さっそくぺろり。わさびの清々しい辛みがバニラの甘みを引き立てつつ、さっぱりさせてくれるんです。まさに絶妙のおいしさです。
修善寺の前を流れる桂川沿いに伸びる散策路を、修善寺温泉発祥の地と言われる独鈷の湯(とっこのゆ)を起点に歩いてみます。途中、渡月橋、虎渓橋など5つある橋を渡りながらのんびり歩を進めます。途中、ワンちゃんを連れた方たちとすれ違い、今度は私もくーちゃんを連れて来たいな。
さて、しっかり散策するとお腹が少々空いてきまして(笑)。修善寺はおいしいお蕎麦屋さんが多いことでも有名。中でも江崎マネが「ここに行きたいです!」と強く勧めるお店は、修善寺から車でさらに10分ほど山を登った先にある『やまびこ』さん。
北海道や福井県の蕎麦粉を用いつなぎをほとんど使わず手打ちしたお蕎麦に、近隣の山で採取した山菜や自家栽培の有機野菜を使った一品料理が楽しめるのだそうです。
また山頂付近にあり、テラス席からは天城連山が眺望でき、天気次第では駿河湾の向こうに富士山を眺めることもできるのだとか。となれば当然、人気店で30〜40分ほど入店待ちです。その間に、ますます私のお腹が空いていきます(笑)。
空腹の先においしいビールと蕎麦が待っていた!
ようやく席に着くことができ、待っている間に検討しておいた生ビール、揚げたてがんもどき、自家製野菜ときのこの天ぷら、そして私とドビーは修善寺湯葉蕎麦を、江崎マネはざる蕎麦を頼みます。
空気がおいしいのもあって、最初の生ビールのなんておいしいこと! お通しに出された鴨の燻製とお漬物も美味。お蕎麦はまだなのに、早くもよき! です。
そして随時お料理が出されるのですが、特に天ぷらはボリューム満点。ビールのおつまみ的に食べたかったのですが、大きなお皿いっぱいに盛られています。でも、衣はサクサク、野菜も山菜も苦くて甘くてと味が濃く、これまた美味なんです。ビールもう一杯飲んじゃおうかな(笑)。
そして出されたお蕎麦は香り豊かで、つるりとたぐるたびに笑顔になるおいしさ。濃厚な湯葉と合わせれば、のど越し良い蕎麦に湯葉がしっかり絡んでクリーミーな味わいに変化。どれも待った甲斐がありました! と納得のおいしさです。
というわけで、食べて飲んでの伊東なのでした。伊東にもまた来たいし、こんな特別編をぜひまた、やりたいですね。編集長、よろしくお願いしまーす!
茅野愛衣(かやの・あい)/9月13日生まれ。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(めんま役)、『この素晴らしい世界に祝福を!』(ダクネス役)など数多くの作品に出演。7月からオンエア開始の『無職転生Ⅱ〜異世界行ったら本気だす〜』(フィッツ役)、『ホリミヤ-piece -』(堀百合子役)、『七つの魔剣が支配する』(オフィーリア=サルヴァドーリ役)などに出演している。
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