猛暑に食べたいスタミナ食といえば、焼肉やうなぎを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。醤油ベースの甘辛だれの焦げた香ばしい風味と脂の旨みとの一体感が、食欲をかき立てます。焼肉風味でうなぎを食べたらどうなるのか、料理人…
画像ギャラリー猛暑に食べたいスタミナ食といえば、焼肉やうなぎを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。醤油ベースの甘辛だれの焦げた香ばしい風味と脂の旨みとの一体感が、食欲をかき立てます。焼肉風味でうなぎを食べたらどうなるのか、料理人ライターがちょっとジャンクな”うなスタ丼”を作ってみました。高級食品「うなぎ」を特製ニンニクダレの”うなスタ丼”で味わう”背徳グルメ”です。
今も昔もうなぎはスタミナ食
「土用の丑の日」の「土用」は、”季節の節目”を意味するという立春、立夏、立秋、立冬が訪れる前のおよそ18日間を指します。「丑の日」は、十二支の丑を指し、かつて日付(時間や方角など)を表すのに十二支をあてはめて数えていたことに由来しています。
うなぎは、古くから栄養価が高く精のつく食べものとして知られており、「土用の丑の日」にうなぎを食べる風習が広まったのは、江戸時代からのようです。
2023年の夏の「土用の丑の日」は7月30日の日曜日なので、自宅でうなぎを食べるとき、もっとスタミナを感じられるようにアレンジするのも楽しいのではないかと、力がみなぎりそうな”スタミナどんぶり”と、外食ではとりずらい野菜を補い、うなぎ1尾をみんなで食べられるようなメニューをご紹介します。
”うなスタ丼~がっつりニンニクとバターの背徳グルメ~
おろしニンニクたっぷりの”禁断のタレ”が香ばしいうなぎとごはんに絡み、かき込みたくなる一品。仕上げの粗びきこしょうはワイルドに。炙ったうなぎの上でバターが溶けた瞬間がたまりません!おろしにんにくのパンチ力とうなぎの相性に興奮しながら完食しました。熱々をぜひ、かきこんでみてください。
【材料】うなぎ一尾、冷凍インゲン、赤ピーマン各適量 (A)めんつゆ、みりん各大さじ4、酒大さじ1、おろしニンニク2片分、生姜スライス3枚、唐辛子(お好み) |
【工程】タレを作る→うなぎを温める→付け合わせ野菜を炒めてたれを煮詰める→盛り付け |
【作り方】 (1)フライパンにうなぎの厚さ1/2程度が浸る水を入れ、蓋をして弱火の蒸し焼きにする。両面に(A)を合わせたタレをハケで塗り焦げ目を軽くつけ、食べやすい大きさにカットする。 (2)フライパンで冷凍インゲンと細切り赤ピーマンを炒め軽く塩をする。タレと水大さじ2を加え好みの濃さまで煮詰める。 (3)ごはんを盛り、野菜とうなぎを盛り付け特製タレをかける。粗びき黒こしょうを多めにふり、バターを乗せて完成。お好みで(市販の)うなぎのタレをごはんにかける。 |
美容にも嬉しい野菜をたっぷり
うな重や蒲焼重を食べる時に、ちょっと欲しくなるのはさっぱりした箸休め。手巻き寿司のように好きな具材をのりで巻いたり、北京ダックのように甘辛いたれをつけてわいわい食べるのも楽しそうです。ごはんは、腹持ちの良いお赤飯を合わせています。
うなぎと野菜の北京ダック風
具材は、市販のお惣菜やカット野菜でも十分。うなぎでは摂れない食物繊維や、ビタミンCが多く含まれる赤ピーマンは旬野菜なのでみずみずしさがあり、うなぎの脂を中和してくれます。
きんぴらは、仕上げにお酢を入れてさっぱりと、生姜の甘辛煮は山椒を入れ白だしで甘辛く炊いたもので、うなぎの良いアクセントになります。タレは、黒豆や麹などを発酵させた中華料理によく使う調味料の豆豉醤を使用したものと、黒ゴマペーストをメインにうなぎのタレを合わせたものを添えました。さっぱりと食べたい時は、ポン酢でも。
タレは、以下の材料を混ぜるだけです。
【豆豉醤タレ】豆豉醤・やし糖(黒糖の風味に近いヤシ類の樹液からできた甘味料/砂糖やお好みの甘味で代用可)各大さじ1、はちみつ小さじ1、七味少々
【黒ゴマタレ】黒ゴマペースト大さじ1強、はちみつ小さじ1、山椒パウダー、いりごま少々、うなぎについているタレ又はめんつゆ大さじ1/2(好みの濃さに調整してください)
赤飯は、温めるだけのレトルトを使用しました。小豆には、古くから”厄払いの効果”があるとされ、餅をあんこで包んだ「土用餅」もこの時期に食べる習慣があります。高級なスタミナ食「うなぎ」を、おろしにんにくがガツンと効いた特製ダレとバターを合わせる、”やってはいけない後ろめたさ”と”高カロリー”は、まさに禁断の背徳グルメ。食べ応えもあるので、猛烈な暑さに負けない夏のエネルギー源としてもおすすめの組み合わせです。
文・写真/大島あずさ
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