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米店やスーパーの店頭では、全国各地で収穫を終えて届けられた2023年産の新米が出揃い、1年で最も美味しくごはんをいただける時季となりました。近年、各地で次々と新しい銘柄が生まれ、もはや「米」と一括りには言えぬほどの魅力にあふれています。好みの銘柄を選んで美味しさを最大限に引き出すにはどうすればいいのか―。北海道から九州まで多種多様な銘柄米を扱い、「もっとうまいお米を食べてほしい」と提唱している創業51年の「松丸米店」(千葉県柏市)二代目店主、松丸英和さん(51)に教わりました。

1、精米こそ米の美味しさを左右する

米を美味しくいただく一番大切なポイントは、精米。米店での精米がおススメ。スーパーなどで精米を購入する場合は、精米日が新しいものを選んで。

※米店での精米がおススメの理由は、松丸米店では「精米→色彩選別→割れた米を取除く」作業まで行うが、一般的なコイン精米機では精米のみで、不純物が混じるため。

ごはんの美味しさを決めるカギは、精米にあり。松丸米店では2キロから精米してくれるので、いつでも新鮮な味を楽しめる

2、スケール(秤)で正確に量る

米を研ぐ前は必ず、スケール(秤)を使って正確に測る。計量カップで適当に2合、3合と山盛りにして測らない。

スケール(秤)を使って、きっちり計測が肝心。米の重さに対し、水の量は1.2倍。最初の研ぎ水と浸水の際の水は浄水かミネラルウォーターを使う

3、とにもかくにも素早く研ぐ、水にもこだわりを

(イ)最初の研ぎ水は「浄水」または「ミネラルウォーター(軟水)」が最適。
(ロ)サッとすすいでぬかや汚れを落とし、すぐに水を捨てる。ゴシゴシ研ぐのは禁物。
(ハ)水の濁りが薄くなれば、研ぎ終わりのサイン。

※白米は一気に水を吸い込むので、最初の水が美味しさを左右すると言われ、家庭で用意できれば水道水以外で浄水やミネラルウォーターの使用がおススメ。また、研ぐのに時間がかかると、米が汚れた水を吸収してぬか臭さが残ったり、米が割れたり、水っぽい仕上がりを避けるため、スピーディーに行う。

4、浸水時間は30分~1時間、炊飯器の取扱説明書を確認

炊飯器によって浸水時間を加味している機種もあるので、研いだら釜に入れてスイッチオンが可能な場合も。炊飯器を使う場合は、必ず取扱説明書をよく読む。

5、炊飯の水の量は米の重量の1.2倍が基本

(イ)例えば、150グラムの米なら、水の量は180ミリリットル。基本を押さえたら、出来上がりの硬さ柔らかさに合わせて自分好みに調整を。
(ロ)浄水かミネラルウォーターを用いて。

※新米自体の水分量は、古米と比べほぼ変わらない。ただ、組織が柔らかく水を吸収しやすい特徴を踏まえて加減する。

6、多機能炊飯器の特徴を知るべし

炊飯器を使う場合、自分や家族の好みに合わせた調整モードに設定して、スイッチオン。

※再度、炊飯器の取扱説明書を確認。浸水同様、蒸らしまで行う機種に注意。出来上がりを知らせるチャイム=蒸らし終えている場合も。知らずに、別途蒸らし時間をとると、水分でべたついたり、固まってしまう。

いつものごはんを手軽に格上げしてくる「ごはんのお供」。松丸米店では、卵かけご飯に最適のアスタキサンチン入り卵からご当地の佃煮など、鉄板のお供が豊富に揃う

7、蒸らし終えたら、時間を置かずにほぐす

炊飯器を開け、しゃもじを立てて米を十字に4分割、それぞれのパートごとに粒をつぶさないように上下に大きくひっくり返してふっくら広げる。

※余分な水分を飛ばし、うまみと甘みを閉じ込める。

8、おにぎりを握る際は、別途大きな容器にご飯を移してからほぐす

4分割した1パートごと飯台(はんだい)などの容器に移し替え、大きく米に空気を入れるように、シャリ切りをする。容器は木製でなくてもよい。

※ひと粒ひと粒の“粒感”を出すようにしてほぐしてから握ると、ふっくら仕上がる。

9、米は生鮮食品として扱う

少量を購入して2週間程度で食べ切るのがベスト。長くても1カ月内を目途に保管は炊く分をあらかじめ小分けにして、冷蔵庫の野菜室で。

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中島幸恵
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