『北出食堂』 @馬喰横山 ふっくらパンに挟まれたメキシカンなアジフライ 本誌『おとなの週末』の連載でもおなじみマッキーさんも太鼓判のタコスの名店がアジフライサンドを作ったら……それがこれ。土・日・祝のブランチだけお目見え…
画像ギャラリー味が良いことから、その名が付いたという説も残るアジ。さまざまに楽しまれるが、この頃のアジといえばアジフライだ。産地や大きさ、揚げ方、ソースなど、こだわり抜いて、一歩上いく逸品が増えてます!
『酒肴あおもん』 @五反田
「半熟」と「完熟」の食べ比べがおすすめ!
アジフライは今、新時代に突入している。象徴的な1軒がここ、青魚をウリにしたその名も『酒肴あおもん』だ。何しろ火入れ違いで2種を用意。それがレアに仕上げた「半熟」としっかり揚げた「完熟」なのだが、まあこれがお見事。前者はしっとり旨みが舌に浸透、後者はふっくら旨みが口中を浮遊、揚げ加減でこうも印象が変わるのか。目からウロコ&頬も落ちまくるのである。
アジフライ半熟・完熟ハーフ&ハーフ 時価(1280円前後)
店主曰く「油とパン粉の相性が食感の軽さや味を左右する。目指すは重さゼロ!」。主に長崎松浦産、約250gを厳選、粗めのパン粉をあえて隙間を作るように付け、油を吸い過ぎないよう軽く仕上げているとか。付け合わせをキャベツの赤酢漬けにしたのもさっぱり口直しになるから。完璧なひと皿です。
[住所]東京都品川区西五反田2-31-4 KKビル地下1階
[電話]03-6417-0636
[営業時間]17時半~23時半(22時半LO)
[休日]無休
[交通]JR山手線ほか五反田駅西口から徒歩5分
『大衆魚食堂 才蔵』 @飯田橋
アジフライの概念を覆す個性派ならここ!
アジフライは新鮮な生物を使わなきゃダメって誰が決めました?炉端焼きの人気店のそれは頭付きの干物を丸ごと一尾揚げたもの。そのままでも既に完成されたおいしさの干物をフライにしちゃうとは何とも大胆不敵な手法だが、きっかけは「店の名物であるアジの開きを使ってインパクトのある味を作りたかったから」だとか。
究極の大あじフライ 649円
驚くのは焼いた味とはまた違うふっくら感だ。骨を丁寧に取り除き、衣を付けて揚げることで干した身が蒸されるようにふくよかに、旨みも増幅、塩味はまろやか。なるほど。漬物入りの自家製タルタルとも相性抜群。ちなみに頭の部分もしっかり揚げているので好きな人はエビの殻的な感覚でバリバリ食べてもOK。いやあ、アジフライの可能性は無限大だ!
[住所]東京都千代田区飯田橋4-3-4 第三木屋ビル1階
[電話]03-6261-0133
[営業時間]11時半~14時半(14時LO)、17時~23時(22時20分LO)
[休日]日・祝
[交通]地下鉄東西線ほか飯田橋駅A5出口などから徒歩3分
『北海亭』 @新宿御苑
朝獲れ鮮度抜群のジャンボサイズは旨みあふれる!
季節の食材や朝獲れの鮮魚を、信頼できる生産者から仕入れ、使っているのがこだわりだ。中でも神奈川県三崎漁港から届く魚は、界隈でも一番いいものというのが自慢。そしてその料理の中でも、北海亭名物として絶大な人気を誇るのがアジフライなのだ。登場したアジフライはドーンと肉厚で大迫力。デカい!
アジフライ 1430円
一尾200g以上の大きさと抜群の鮮度、根付きの丸々太ったアジを選りすぐっている。衣は粗めのパン粉でザクザクっとした食感。これがアジの力強さと合う。ガブリとやると、新鮮さを感じるアジは香りよく、口の中がアジの旨みでいっぱいに満たされる感じ。黒(ウスター)と赤(中濃)のオリジナルソースも◎。個人的にはフルーティな旨みを感じる赤が特におすすめ。
[住所]東京都新宿区新宿2-1-9 JESCO新宿御苑ビル地下1階
[電話]03-5379-5560
[営業時間]11時半〜14時(13時半LO)、17時〜23時(22時LO)、土ランチなし、17時〜22時(21時LO)
[休日]日・祝
[交通]地下鉄丸の内線新宿御苑前駅1番出口から徒歩1分
『Gift食堂』 @阿佐ヶ谷
燻製タルタルとアジフライ。抜群の相性が日本酒を呼ぶ
オープンなコの字カウンターの店は居心地もよく、都度入れ替わり、鮮度のいい選りすぐりの日本酒が揃っている。価格も一杯380円〜とリーズナブル。そしてつまみは、日本酒に合うようにどれもひと手間かけられ、見た目も、味わいでもニコッと楽しませてくれるのがいい。で、日本酒とやるなら断然このアジフライなのである。
あじフライ燻製タルタル 858円
決め手は何度も試行錯誤を重ねたという燻製タルタル。手間をかけて仕込んだ燻製玉子といぶりがっこ、マヨネーズはやや少なめの仕立て。ザクリと切られたアジフライは中までふんわりと揚り、きれいな色の衣はサクリ。ふんわり、サクリ、そして燻香。この3つが絶妙に重なり合ったところにスッと日本酒を流し込む。うーむ、なんとも後を引く旨さなのだ。
[住所]東京都杉並区阿佐ヶ谷南1-34-12
[電話]03-5913-7781
[営業時間]17時半〜24時(金27時)、土:16時〜27時、日:16時〜24時
[休日]無休
[交通]地下鉄丸の内線南阿佐ケ谷駅2b出口から徒歩3分
『北出食堂』 @馬喰横山
ふっくらパンに挟まれたメキシカンなアジフライ
本誌『おとなの週末』の連載でもおなじみマッキーさんも太鼓判のタコスの名店がアジフライサンドを作ったら……それがこれ。土・日・祝のブランチだけお目見えする特別メニューはセンスも抜群、知る人ぞ知る人気だ。アジは肉厚で大ぶり、契約農家から届く有機野菜もたっぷり、おまけに地元の人気ベーカリー「ビーバーブレッド」のパンを使うとなればもう旨さ確定なのだが、さすがだよなぁと膝を打つのがその味付け。
アジフライサンド(土・日・祝の昼限定) 1500円
スパイシーなトマトサルサ「ピコ・デ・ガヨ」とハラペーニョをアクセントにした自家製タルタルが絶妙なバランスで旨さを底上げ、和のアジフライがあっという間にメキシカン風に。カレーパウダーをほんのり隠し味に加えたパン粉もカリサクで。ああ、週末が待ち遠しい!
[住所]東京都千代田区岩本町1-13-5 8ビル
[電話]03-6240-9920
[営業時間]11時半~14時半(14時LO)、17時半~22時(21時LO)※土・日・祝の夜は17時~
[休日]月・火(月が祝の場合は営で水休)
[交通]JR総武線馬喰町駅・都営新宿線ほか馬喰横山駅2番出口、地下鉄日比谷線小伝馬町駅などから徒歩5分
『めしや ヒロキ倶楽部』 @西新宿
まさに“本気”で旨さを追求したアジフライはほんのりレアで姿形も美しい。半生とはいえ中が冷たいのではなく、中心部まで火が通るよう研究したんだそう。繊細な衣をまとったそれはしっとり&ふっくら。すりたての生姜醤油を添えるなど味わい方もひと捻りしている。店は若い世代も気軽に行ける「初めての小料理屋」をテーマに今春オープン。
本気のアジフライ 1078円
[住所]東京都新宿区西新宿7-12-24 第二小島ビル1階
[電話]03-5937-1940
[営業時間]17時~23時(土・日・祝は16時~)
[休日]無休
[交通]JR山手線ほか新宿駅西口などから徒歩5分
『釣りあじ食堂』 @大久保
店主自ら東京湾で釣った通称「金あじ」を贅沢にもフライに!背が金色で体高があり、脂のりもいいのが「金あじ」の特長で、サクサクの衣に包まれたその身はふわっふわで感涙ものだ。風味を生かすため塩をせずにひと晩置き、注文後にパン粉を付けて揚げる。きれいな油を使うのもポイント。素材が無くなれば釣りに行くため営業日等は確認を。
金あじフライ 1尾300円~500円
[住所]東京都新宿区百人町1-15-4
[電話]080-3364-0829
[営業時間]17時~23時(22時LO)
[休日]不定休
[交通]JR総武線ほか大久保駅南口から徒歩1分
『アジ好きですか?』 @練馬
低温で仕上げた口溶けいい白い衣の「プラチナ」と高温で揚げたサクサク香ばしい「黄金」。見た目と揚げ方の違いから命名した行列必至の名物だ。使うのは店主の故郷、千葉県富津市の漁師から届く「黄金アジ」。良質なプランクトンをたっぷり食べて育つため肉厚で旨みが濃厚。「地元食材の魅力を広めたい」という店主の郷土愛にあふれる店だ。
食べ比べアジフライ定食(黄金+プラチナ) 1900円(昼)
[住所]東京都練馬区練馬1-15-2
[電話]03-5912-3900
[営業時間]11時半~15時(14時半LO)、18時~23時(22時LO)※いずれもアジがなくなり次第終了
[交通]西武池袋線ほか練馬駅西口から徒歩1分
撮影/鵜澤昭彦(酒肴あおもん、才蔵、Gift食堂、北出食堂、ヒロキ倶楽部、釣りあじ食堂、アジ好きですか?)、小澤晶子(北海亭)、取材/肥田木奈々(酒肴あおもん、才蔵、北出食堂、ヒロキ倶楽部、釣りあじ食堂、アジ好きですか?)、池田一郎(北海亭、Gift食堂)
※2023年10月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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