「目指せ、理想の大人」をメインテーマに掲げて始まった、「ティモンディ前田裕太の“おとな”入門」。自身の経験や見聞きしたエピソードから思考を広げてきた「コラム形式」から、次のステップへと進みます!その内容は、「お悩み相談」…
画像ギャラリー「目指せ、理想の大人」をメインテーマに掲げて始まった、「ティモンディ前田裕太の“おとな”入門」。自身の経験や見聞きしたエピソードから思考を広げてきた「コラム形式」から、次のステップへと進みます!
その内容は、「お悩み相談」です。これまで約1年半のコラム連載を通して、食・あそび・勉強・旅…と、様々なテーマで「(理想の)大人とは?」について考え、目指してきた (そしてこれからも目指していく)前田さん。その経験を生かした視点で、皆さんから寄せられたお悩み相談に答えていきますよ◎第16回の今回は、ネットにあふれる様々な意見に、自分の好きな物への気持ちが惑わされてしまう…という、共感する方も多そうなお悩みです。
[今回のお悩み]
「否定的な意見を目にすると、自分の『好き』という気持ちが薄れてしまう気がします」
自分が好きな物や事はもちろん大好きなのですが、それについて、このネット時代、見たくなくても否定的や批判的な意見を目にしてしまいます。
その意見自体はいいと思うのですが、それを目にして以降、私の中の「好き」という気持ちになんだかその否定的な意見がシミのように残ってしまうのです。
他人の意見など気にしなくていいと思うのに、そのシミが気になって、前より「好き」な気持ちも薄れてしまったような気持ちになってしまいます。自分の好きな物への情熱が足りないのだろうかと悲しくもなります。
前田さんなりの、他人の意見をうまく受け流す方法などありましたら教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。
物の価値を決めるのは「需要=肯定的な意見」のみ!
SNSに関する悩みを抱える人は多いですね。
世の中そりゃ色々な人がいるし、その色んな意見が1つの場所に集結するものなのだから、嫌な意見が目に入るのも当然。言葉は刃物にもなり得るのに、その自覚もなく刃を振り回している人も多くいますしね。
どんな道具も、使い方で便利にもなれば危険にもなる。その道具を、どうやって使ったらいいのか分からない人間ともSNSでは繋がってしまいますからね。対策は必須でしょう。
それはそうと、相談者の方は、自分の好きなものに対して否定的な意見を目にすると、好きなものへの気持ちそのものが減退してしまうようですね。
なんだか、こういう人って多いような気がします。周囲の意見で自分の気持ちが左右されてしまう、と言い換えてもいいでしょう。せっかく好きだと思えるものに出会えたのに、勿体無いですね。
これは、私は常々言っているのですが、ダイヤモンドって高価じゃないですか。あれって、ダイヤモンドに価値を感じて、欲しい、という人が多いから今の価格になっている訳ですよ。
それに対して「ダイヤなんてただの石ころだろ」という意見がいくらあったとしても、その価格に何も影響を与えないのは理解していただけるでしょうか。
世の中の物の価値は、需要(肯定的な意見)で決まり、否定的な意見は価格に意味を為さない。
要は、否定的な意見なんて気にするな、ということなんですが、それが簡単にできれば悩まないですよね。
分かっていても、やっぱり人間は他人に影響される生き物ですからね。好きなものそのものの価値は変わらないと分かっていても、否定的な言葉を沢山目にすれば、その感情に引っ張られてしまう人の気持ちも分かります。
人生とは、自分の“好き”を拾っていく旅
私はあまりSNSでエゴサーチはしない。
先に述べたように、自分の価値を決めるのは需要であって、否定的な言葉がいくらあったとしても、私自身の価値を決めるものではない。
けれど、否定的な言葉を見ると、自分に自信がなくなって、否定的な意見の人のなって欲しい人物像に寄せてしまいかねない。
その私に対して否定的な誰かの、望む前田になろうとしてしまう可能性があると、自分に対して思うんです。今の自分が良いと言ってくれる人がいるというのに。
否定的な意見で自分の方針が変わってしまっては、今まで応援してくれた人に対しても、努力してきた自分に対しても裏切ることになってしまうと思う訳です。
だから、そんな意見はそもそも見ない。
否定的な意見を目にした時に、なるほど、と良い部分だけ吸収できない人間は、エゴサーチなんてするもんじゃないんです。影響されそうな私は、だからエゴサーチをしない訳です。
良くない言葉が目に入りそうなのであれば、その可能性をひたすら排除すべし。
相談者の方も、影響をされてしまうのであれば、好きなもののパブリックサーチをしない、否定的なスタンスの人は片っ端から非表示やブロック。
自分の心地よい情報しか手元に来ない環境を作るのがいいと思います。
自分の都合のいい情報しか集めないのは我儘?いや、現実世界で避けられない障害や人間関係と闘っているのだから、SNSくらいは我儘に自分の思う通りに動いていいでしょう。
人生は世の中にある自分の“好き”を拾っていく旅な訳ですよ。
その好きは多ければ多いほど、人生は豊かになっていくというのに、外からの雑音で、その拾った好きを溢してしまうのは勿体無い。
否定的な意見を否定する訳ではない。長くて100年しか生きられない人生、少しでも自分の心地よい環境で生きるべきですから、徹底的に、我儘でも構わないので、嫌な意見を排除して自分の好きなものを楽しく満喫できるといいですね。
担当編集者からのひとこと
私はプライベートでSNSをほとんど使わないのですが、そんな私でも、SNSって難しいな、と思った経験をひとつ。
私はとある男性アイドルグループが好きなのですが、昨年、そのメンバー数人が突然脱退することになり、私を含め、ファンの間に衝撃が走りました。
とりあえず情報を集めようとSNSを見たところ、発表された瞬間からSNS上には様々な意見が溢れ、「好き」が過ぎて攻撃的になってしまっている人もいれば、勝手な憶測をあたかも事実かのように語っている人もいて、完全な無法地帯。
見ているうちに、明らかに自分の心が疲弊していることに気付き、脱退発表から一週間以上、SNSは開かないようにしていました。
そしてそれからは、SNSでの検索を「情報収集」と考えるのはやめました。あくまで個人の「感想」があふれる場。いち個人が発信しているものに関しては、「意見」ですらない、と思っています。
誰かの独り言が、たまたま聞こえてしまっただけ。そう思えば、嫌な言葉や否定的な内容を目にしてしまったとしても、受け流すことができるかもしれません。
それでも難しいようであれば、もう前田さんのおっしゃる通り、「見ない」という自衛が一番だと思います。自分の「好き」という気持ちを一番大切にして、健やかに日々を送ってください。
前田さんへの相談大募集!
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前田裕太(まえだ ゆうた)
1992年8月25日生まれ、神奈川県出身。愛媛県の名門、済美高校野球部の同期である高岸宏行とのお笑いコンビ「ティモンディ」のツッコミ担当。趣味はサッカー観戦、読書。テレビ番組で画力を披露したり、複数メディアでコラムを執筆するなど、マルチな活動で注目を浴びている。
ティモンディ
高岸宏行・前田裕太によるお笑いコンビ。コンビ結成は2015年、グレープカンパニー所属。高岸のポジティブなキャラクターや、二人の野球経験と身体能力などがバラエティ番組で引っ張りだこに。コンビの野球経験をいかしたYouTubeチャンネル『ティモンディチャンネル』の登録者数は約28万人。