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その大胆な手法から映像化は不可能といわれていたのが、 綾辻行人史上最高傑作の呼び声が高いデビュー作『十角館の殺人』 だ。これを「邪神の天秤」や「相棒」などを手掛ける内片輝監督が映像化し、2024年3月22日(金)からHuluの独占配信が始まる。今回はキャストの青木崇高さんに、作品やこだわりの「食」について聞いた。

全世界シリーズ累計670万部の大ベストセラー「館」シリーズ

綾辻行人『十角館の殺人』(講談社文庫)

巨匠・綾辻行人(あやつじ・ゆきと)は、2019年に『日本ミステリー文学大賞』を受賞するなど日本を代表するミステリー作家。その代表作は、全世界でシリーズ累計670万部の大ベストセラーとなっている「館」シリーズだ。

1987年のデビューから続く本作は、9つの長編推理小説で綴られ、シリーズ10作目となる『双子館の殺人』が連載中。この37年前に始まった「館」シリーズの第1作目にして、綾辻行人史上最高傑作の呼び声高いデビュー作の『十角館の殺人』(講談社文庫)が待望の実写映像化を果たし、2024年3月22日(金)よりHuluが独占配信する。

緻密かつ巧妙な叙述トリックで読むものをその作品に引き込みつつ、「1行」で事件の真相を描くという大胆な手法が衝撃を与えた名著『十角館の殺人』。その特異な物語から「映像化は不可能」とまで言われ続けてきた。

今なお色あせることのない作品の魅力と完成度により、2023年10月発表の「タイム誌が選ぶ【史上最高のミステリー&スリラー本】オールタイム・ベスト100」に本作が選出され、スティーヴン・キングの『シャイニング』やトマス・ハリスの『羊たちの沈黙』など、世界の名だたる作品および作家と肩を並べる快挙を成し遂げた。

「内片輝」監督が映像化を実現!! 『半沢直樹』の「八津弘幸」が脚本を担当

Huluオリジナル「十角館の殺人」より

監督は、映画『ラストサムライ』(2003)や『SAYURI』(2005)に参加し、ハリウッド仕込みの映像演出で緊張感のある作風を得意とする内片輝(うちかた・あきら)がメガホンをとった。以前から親交のあった綾辻へ監督自ら映像化を打診し、20年間夢見たというプロジェクトの実現を果たしたという。

脚本は、ドラマスペシャル「教習所物語」(1999)で脚本家デビューし、「半沢直樹」(2014)や「家政夫のミタゾノ」(2016)など、オリジナリティとエンターテインメント性を兼ね備えた人間ドラマなどを手掛けてきた八津弘幸(やつ・ひろゆき)が担当。

今回はキャストの一人である青木崇高(あおき・むねたか)さんにHuluオリジナル「十角館の殺人」の印象やご自身が趣味と語る「食」について伺った。

「十角館の殺人」 島田潔役「青木崇高」さんインタビュー!!

「十角館の殺人」島田潔役の青木崇高さん

青木崇高:プロフィール/1980年大阪府生まれ。主な出演作にNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」、NHK大河ドラマ「龍馬伝」「平清盛」「西郷どん」「鎌倉殿の13人」、映画『るろうに剣心』シリーズや『ゴジラ-1.0』など。バラエティ番組「ララLIFE」ではメインMCを務めるなど幅広く活躍。大ヒット韓国映画シリーズ最新作『犯罪都市 NO WAY OUT』の公開(2月23日)が控えている。

おとなの週末Web(以下おと週):青木さんは内片監督とは他作品でもご一緒されてお付き合いが長いとお聞きしました。本作についてはどのようなお話をされたのでしょうか?

青木崇高(以下青木):内片監督とはもう10年ものお付き合いで、多くの作品でご一緒しています。ある現場の立ち話で、「映像化不可能と言いながらどんどん映像化される中、本当に映像化不可能な作品は果たしてあるのか?」という内容で盛り上がったとき、監督が挙げたのがこの「十角館の殺人」でした。時を経て、制作が決定したと聞いたとき、私は耳を疑いました。「いや内片監督、不可能なんでしょ!?」と。原作本を読んでみたら確かに……これは絶対に不可能だ。無理だ。なぜこの作品を?まさに監督自身がミステリー。

おと週:本作ではどのような役を演じていらっしゃるのでしょうか。

青木:島田潔という、ミステリー好きで、実家がお寺の三男坊という役柄です。好奇心が旺盛で空気を読まず、人の心に土足で踏み込むようなところがあります。死者からの手紙をきっかけに、奥智哉さんの演じる「江南」と謎を追い求めることになります。

おと週:ものすごいストーリーが気になりますね。ここで『おとなの週末』ということで、好きな食べ物について教えていただけないでしょうか。

青木:わりとシンプルな味付けをして焼いた肉が好きなんですよね。パラグアイに行った際、赤土の大地で食べた「アサード」が、感動的に美味かったです。

おと週:アサード!! チリやアルゼンチンなどで有名な焼肉料理ですね。基本岩塩のみの味付けなので、まさにシンプルな味付けの肉ですね!!

青木:それから牡蠣にウイスキーを垂らしてして食べるのが好きです。本場のアイラ島か北海道の厚岸でやりたい。

おと週:村上春樹さんのエッセイにも出てくるアイラ島式の食べ方ですね。厚岸の牡蠣にも合いそうです。

青木:普段は「生七味」を重宝しています。何にでも合わせられるし、なんならそのままでも酒のアテになる。まさに超万能調味料なんですよね。

おと週:お話を聞いていて、めちゃめちゃほしくなりました!! 最後にこれから映画を見る読者に一言お願いいたします。

青木:原作を未読の方も既読の方も、「あのシーン」にはシビれるはず! さあ、ナポレオンもびっくりの「十角館の殺人」お楽しみあれ!

おと週:今回は青木さんの豊富な知識に感銘を受けました!! また作品への期待も高まりました。

Huluオリジナル「十角館の殺人」あらすじ

江南役の奥智哉さん

十角形の奇妙な外観を持つ館“十角館”が存在する、角島(つのじま)。1986年、“十角館”を建てた天才建築家・中村青司は、焼け落ちた本館・青屋敷で謎の死を遂げていた。

半年後、無人島と化していた角島に、K大学ミステリ研究会の男女7人が合宿で訪れる。
その頃、海を隔てた本土では、かつてミス研メンバーだった江南孝明(奥智哉)のもとに「死んだはずの中村青司」から1通の手紙が届く。

「十角館に滞在するミス研メンバー」と「死者からの手紙」。「偶然とは思えない」―。江南は調査を進めるなか、島田潔(青木崇高)という男と出会い、行動を共にしていく。

一方“十角館”では、ミス研の1人が何者かに殺害される。「犯人は一体誰だ?」疑心暗鬼に陥り、互いに仲間を疑いはじめるメンバーたち…孤島である角島から出ることができるのは、1週間後。2つの物語から起こる「想像を超えた衝撃の結末」とは。

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Huluオリジナル「十角館の殺人」 作品概要...
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おとなの週末Web編集部 深田
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