個性派ブルワリーパブ「平和どぶろく兜町醸造所」で酒の楽しみ方を再発見 日本酒「紀土」で知られる和歌山県海南市の「平和酒造」が「日本酒の祖先とも言えるどぶろくをもっと身近なものとして楽しんでほしい」という思いから立ち上げた…
画像ギャラリー東京・日本橋兜町(にほんばしかぶとちょう)と言えば東京証券取引所や銀行の支店もあり、金融街としての印象が強いが、トレンドをおさえたグルメスポットも増え、街は日々進化中だ。そんなエリアで立ち寄っておきたい注目の昼飲みスポットをご紹介したい。
「B by The Brooklyn Brewery」はまるで秘密基地!「ブルックリン・ブルワリー」のフラッグシップ店へ
このエリアを訪れたらぜひ足を運んでおきたいのが、アメリカを代表するクラフトブルワリー「Brooklyn Brewery(ブルックリン・ブルワリー)」のフラッグシップ店「B by The Brooklyn Brewery(ビー バイ ザ ブルックリン・ブルワリー)」だ。元銀行を改修した歴史的建物の階段を下りていくと、まるで秘密基地のような、広々とした空間が広がる。
同店ではここでしか味わえない直輸入ビールをはじめとする約20種のビールや、オリジナルビアカクテルを土曜、日曜は13時から満喫できる。タップがずらりと並ぶカウンター席は20メートルほどもありで、6000個以上の無垢材のピースによるモザイクで仕上げられている。目の前で注がれる様子を楽しみつつ、ビールを満喫しよう。そのほかに、テーブル席やゆったりくつろげるソファ席もある。
おすすめは、クラフトビール初心者でも楽しみやすい「WELCOME TO BROOKLYN(ウェルカム トゥ ブルックリン)」(2300円)だ。ブルックリン・ブルワリーの定番3種のビールと3種のタコスのペアリングを、スタッフによる解説付きで楽しめるこのプラン。最後にはお土産のブルックリンラガーまで付いてくる。
タコスは、日本橋馬喰町で人気を誇る「北出食堂」監修のメニュー。化学調味料不使用で、国産のトウモロコシを使用した生地はすべて手作り。本格的なメキシカンタコスを中心に、各ビールとの相性を考慮した、おすすめのフレーバーが揃う。
同店でもうひとつ注目すべきは、コンスタントに入れ替わるアート展示である。多様な著名アーティストとのコラボレーション作品を飾ることで、ニューヨーク・ブルックリンの感性を東京に伝えているそうだ。
店内でリズミカルなタッチが目を引く巨大な壁画は、ブルックリンを拠点に活躍するアーティスト「Masaya Nakayama」さんの作品だ。「NYと東京をつなぐ絵」として描かれたこの作品には、よく見るとブルックリン・ブルワリー創業者のスティーブ・ヒンディや、ブリューマスター(ビール製造の責任者)のギャレット・オリバーの姿、そしてこのブルワリーの建物に点在している植物などが描かれている。ブルックリンの景色と東京の景色が交差するアートをじっくり堪能しつつ、乾杯しよう。
■「B by The Brooklyn Brewery」(ビー バイ ザ ブルックリン・ブルワリー)
[住所]東京都中央区日本橋兜町3-5 B1階
[営業時間] 月~金16時~23時、土・日13時~23時
[電話] 03-6661-0616
[定休日]無休
[交通]都営地下鉄浅草線「日本橋」駅から徒歩4分
個性派ブルワリーパブ「平和どぶろく兜町醸造所」で酒の楽しみ方を再発見
日本酒「紀土」で知られる和歌山県海南市の「平和酒造」が「日本酒の祖先とも言えるどぶろくをもっと身近なものとして楽しんでほしい」という思いから立ち上げた。個性的なブルワリーパブが「平和どぶろく兜町醸造所」だ。
同店では、店内で醸造したできたてのどぶろくを酒に合うつまみとともに堪能できる。酒が醸造発酵しているところをイメージして造られた個性的なライトの灯るカウンター席で、ゆったり昼飲みを満喫しよう。
瓶詰めしたものから、黒豆やホップを独自にプラスした自家醸造メニューまで、どぶろくは約10種をラインナップ。醸造過程であずきを追加した、「あずきのどぶろく」(120ml 950円)は、ここでしか味わえない注目のメニュー。
つぶつぶとした食感と、素材のうま味を感じる一杯をじっくり味わおう。そのほかにもサーバーから直接注がれる生のクラフトビールや、同酒造の主力商品「紀土」をはじめ、多彩な酒が揃う。
甘みのある金山寺味噌を使った「金山寺味噌とクリームチーズのクラッカー」(450円)や、爽やかな風味の「山椒のポテトチップス」(レギュラー550円)など、つまみは和歌山県産の食材を生かしたメニューとなっている。実際に酒造りを行う杜氏が酒を注いでくれるので、話を聞きながら飲み比べを楽しむのもおすすめだ。
■「平和どぶろく兜町醸造所」
[住所]東京都中央区日本橋兜町8番5号 1階 KITOKI
[営業時間] 月~金13時~22時半、土曜12時~22時半、日曜12時~21時
[電話] 03-6264-9457
[休日]無休
[交通]地下鉄日比谷線など「茅場町駅」から徒歩1分
「KABEAT」は6人の人気若手料理人の料理を食べ比べできる食堂
明治時代から続く「コト始めの街」として知られる日本橋兜町は、再活性化プロジェクトを経て、現在若手クリエイターも集う街となっている。その流れを汲みながら兜町に根付き、「生産者を応援する食堂」を目指して建てられた「KABEAT(カビート)」には、6人の人気料理人が集い、フードコートのような形で食堂を展開している。
メニューは、調布のイタリアン「Don Bravo(ドンブラボー)」の平雅一さんや、清澄白河のモダン中華料理店「O2(オーツ―)」の大津光太郎さん、青山一丁目のNYスタイルレストラン「The Burn(ザ バーン)」 の米澤文雄さんなど、都内の有名店のシェフが監修を行っており、各店舗の料理が一挙に味わえる贅沢な空間となっている。
先鋭的でありながら日常的に楽しめるメニューを季節ごとに展開しているが、特におすすめは、2020年にビブグルマンも獲得したモダン中華料理店「O2」の大津シェフが提案する「春菊とゆずの焼売」(660円)だ。本店で人気を集める焼売を「KABEAT」流にアレンジしたこちらは、旬の春菊の苦み、爽やかなゆずの香りが焼売のおいしさを後押ししている。
南青山にある日本料理店「てのしま」のシェフであり、首相官邸の晩餐会の料理も担当する林亮平さんが監修した「ふぐの唐揚げ 塩レモン添え」(1430円)も、ぜひ一度は食べておきたい一皿。豪快な大ぶりの骨付きふぐをカラッと揚げ、広島県尾道市の「citrusfarm たてみち屋」の塩レモンでさっぱり仕上げた一皿は、思わず酒が進むこと間違いなし。
ドリンクはビールやワインのほか、個性的なオリジナルハイボールやオリジナルジントニックなども揃うのがうれしい。日本が誇る素晴らしい食材と、個性豊かな料理人がタッグを組んだ次世代食堂で、各店舗をはしごしながら昼飲みを楽しんでみては。
■「KABEAT」
[住所] 東京都中央区日本橋兜町7番1号 KABUTO ONE 1階
[営業時間] 月~金11時~23時、土日祝11時~19時
[電話] 050-3200-0557
[休日] 年中無休
[交通]地下鉄東西線ほか「茅場町駅」から徒歩1分