「目指せ、理想の大人」をメインテーマに掲げて始まった、「ティモンディ前田裕太の“おとな”入門」。自身の経験や見聞きしたエピソードから思考を広げてきた「コラム形式」から、次のステップへと進みます!その内容は、「お悩み相談」…
画像ギャラリー「目指せ、理想の大人」をメインテーマに掲げて始まった、「ティモンディ前田裕太の“おとな”入門」。自身の経験や見聞きしたエピソードから思考を広げてきた「コラム形式」から、次のステップへと進みます!
その内容は、「お悩み相談」です。これまで約1年半のコラム連載を通して、食・あそび・勉強・旅…と、様々なテーマで「(理想の)大人とは?」について考え、目指してきた (そしてこれからも目指していく)前田さん。その経験を生かした視点で、皆さんから寄せられたお悩み相談に答えていきますよ◎第26回の今回は、誰かと関わるとき、必要以上に身構えてしまう……というお悩みです。
[今回のお悩み]
「人と関わるとき必要以上に緊張してしまい、あとから自分の受け答えを反芻しては落ち込んでいます」
他人と関わろうとするときに、必要以上に身構えてしまいます。
会社で誰かに話しかけるとき、何度か頭の中でイメージトレーニングしてからじゃないと緊張して話せません。逆に誰かが話しかけてくれたときも、いきなりのことに焦ってしまいます。
受け答えはできるものの、あとから「もっとこう言えばよかった」「この対応は不自然だったんじゃないか」としばらく反芻して落ち込んでしまいます。
考えすぎなのはわかっているのですが、どうしてもやめられず……。小さいことを気にしなくなるような心の持ちようを教えていただきたいです。
(東京都・30代・女性)
人は、案外他人の発言を覚えていないもの
不用意な発言で印象が悪くなるのは嫌ですよね。
私も会話している中で何度も(あぁ、変なこと言っちゃったな)と心の中で反芻することが多い。かといって訂正するほどのことでもなかったりする内容なのが厄介なところ。
帰ってシャワーを浴びている時に思い出して「あー!」と大声を出す始末。
仕事で余計なツッコミをした時も、プライベートでの人付き合いの時もよくある。何歳になってもこんなこと言っていて情けないですわな。
そんな気を揉むことが多いのに「気にしなくてもいい」だなんて分かりきったことを言われても、なんの足しにもなりませんよね。それが出来ないから困っている訳で。
私達は言葉に傷ついた経験が多くあるが故に、同じことをしてしまうのではないかと臆病になってしまっているのかもしれませんね。
でも、逆にですよ。
過去に色々な人と会話をしてきた中で、どれだけの内容を覚えているだろうか。
自分の心が弱っている時にかけてもらった言葉だったり、傷つくような言葉は覚えている。宝物として大切にしまっている言葉があれば、深く傷になっている言葉もある。改めて言葉の力って良くも悪くも働くものだなあと感じる。
けれど、それ以外の言われた言葉って、案外覚えていないでしょう。そんなもんなんですよ、きっと。
思っているよりも他人は自分の言葉をそこまで気にしていないのだ。
言葉はごまかせるけれど、行動はごまかせない
ただ、そう思っても私の場合は「他人がどう思っていたとしても自分が自分のことを許せないのだ」と思ってしまう。
考えすぎなのは分かっているんですがね。どうしようもない。
そんな時に、どう考えてこの感情を解消すべきなのだろうか。
最近の私はこう考えています。
人の本質は、言葉ではなくて行動なのではないだろうか。
人間、口ではいくらでも誤魔化せる。口だけ上手くて碌でもない奴を多く見てきた。
けれど、今までやってきた行動、事実というのは変えられないし、無かったことにもならない。
嘘をつけば目の前の相手は欺けるかもしれないけれど、根本的な人間性を変えられなければ行動は変わらない。
たった一度の発言であなたへの評価は変わらない
言葉の力は確かに強い。
褒められれば嬉しいし、貶されると辛いけれど。でも、どんなことを言われてもやってきた行動は誰にも変えられないのだ。
だから、いくら変なことを口にしてしまっても、普段からの行動を見てくれている人は、そこから人間性を見てくれていると思うんです。
普段から他人を慮る行動をとっていれば、勘違いさせてしまうようなニュアンスの言葉を間違えて選んでしまったとしても、今までの自分の評価が大きく変わることもない。
相談者の方のように、口下手だったとしても、普段の行動からきっとどんな人間なのかは、なんとなく理解してもらえているはずです。
そう信じるようにして、なんとか考えすぎな思考の沼から脱するように試みています。
これだけ考えても、案外他人なんて私のことなんてそこまで気にしていないんですけれどね。
自意識過剰だと言われればそこまでなのですが、そこと如何に向き合うか。
私の場合は、口にしてしまった言葉に後悔することも多いので、できれば、自分自身を分かってもらうために行動で示すように心がけています。
少しでも参考になれば。
常に“一発勝負”の会話に、ミスがないわけがない~担当編集者からのひとこと~
会話って、文章と違って、何度も推敲できないから難しいですよね。一言一句頭の中でシミュレーションして話しかけても、相手の受け答えが予想外だと焦ってしまったり……。
自分の発言を後悔してしまうときは、「何度も見返せる文章ですら、完璧!と思っても、後から読むと、ここ分かりにくかったな……とか、なんなら誤字脱字があったりするのに、一発勝負の会話に落ち度がないわけがない」と言い聞かせています。
でも、確かに悩みすぎて精神的に負担になってしまうのは良くないですが、相談者様のように「もっと良い伝え方があったのではないか」と、瞬時に気になってしまう感覚は、大人として絶対に必要なものではないでしょうか。
自分の発言について何も考えない、気にしない人より、絶対に良いに決まっています。
それに、自然と上手にコミュニケーションが取れているように見える人の中にも、程度の差はあれ、内心後悔している人は、きっといるのです。
これからも、悩みすぎにだけは気を付けつつ、その素敵な感覚を大事にしていただきたいと思います。
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前田裕太(まえだ ゆうた)
1992年8月25日生まれ、神奈川県出身。愛媛県の名門、済美高校野球部の同期である高岸宏行とのお笑いコンビ「ティモンディ」のツッコミ担当。趣味はサッカー観戦、読書。テレビ番組で画力を披露したり、複数メディアでコラムを執筆するなど、マルチな活動で注目を浴びている。
ティモンディ
高岸宏行・前田裕太によるお笑いコンビ。コンビ結成は2015年、グレープカンパニー所属。高岸のポジティブなキャラクターや、二人の野球経験と身体能力などがバラエティ番組で引っ張りだこに。コンビの野球経験をいかしたYouTubeチャンネル『ティモンディチャンネル』の登録者数は約28万人。