「75歳の大きな壁」。はて? と、思うだろうが、75歳以上の運転免許更新時に受検しなくてはならない「認知機能検査」のこと。この検査内容が難しく、合格するには脳活が一番! 脳神経内科専門医が明かしてくれた「対策」をご紹介。クルマでおいしいものを食べに行くためにも、知っておきたいこと!
画像ギャラリー「75歳の大きな壁」。はて? と、お思いだろうが、運転免許更新時、75歳以上は受検しなくてはならない「認知機能検査」のこと。この検査内容がけっこう難しく、まさに「75歳の大きな壁」。それに合格するには日頃からの脳活が一番! クルマでおいしいものを食べに行くためにも、脳を衰えさせないことが大切。脳の老化を食い止め、「脳を鍛える暮らし方」を、脳神経内科専門医が明かしてくれた。
75歳以上の高齢者が全問正解するのは難しい「認知機能検査」
前項で「検査内容はけっこう難しい」と述べたが、上で紹介しているのが「認知機能検査」とほぼ同様の出題。昆虫や台所用品などの4枚のイラストが1セットで、これを1分間で記憶し、続けて同様のことを3セット行う。
つまり、合計16枚のイラストを4分間で記憶し、「16枚は何のイラストかを解答しなさい」という出題だ。
75歳以上の高齢者が全問正解するのは難しいはずだ。ちなみに、61歳の筆者も試したが、(もちろん)全問正解ならず(涙)。
高齢者の方が、何も準備もせずに「認知機能検査」を突破(合格)するのは至難の業といっていい。
では、どうすれば合格できるのか!? 「日頃からの脳活しかない」。こう断言してもいい。すぐ入手しやすい「脳活ドリル」が載っている本が一番手っ取り早い、強力な相棒となるはずだ。
驚いてしまう事実「30代から脳の萎縮(老化)が始まる!!」
「脳活」。つまり脳を活性化させることは、脳の老化を食い止めるということ。驚くべき話だが「30代から脳の萎縮が始まる」。この年齢になると脳の老化が進行していくというわけだ。
60~70代になると脳老化の進行は加速するが、「高齢者こそ、脳を鍛える暮らし方をすれば、脳の老化を食い止められます」と語るのは、脳神経内科専門医・塚本 浩先生だ。
現在、東京医科大学茨城医療センターで脳神経疾患の専門診療に携わりながら、認知症の早期発見や予防研究も行っている脳の専門医。
塚本浩先生が総合監修する「脳活ドリル」本のなかに、高齢者向けの「脳を鍛える暮らし方」が掲載されている。抜粋して紹介しよう。
「苦手な人といる時のほうが、脳は鍛えられます」(塚本浩先生)
■苦手な人とも付き合う
うわべだけの言葉を口にする時、脳はフル稼働します。そのため、苦手な人と過ごしている時のほうが脳は鍛えられます。逆に、気心の知れた人とばかり過ごしていると脳は衰えます。
■新しいことにチャレンジする
同じことを繰り返すだけの生活は脳を老化させます。高齢になればなるほど、新しいことに取り組むことが必要になります。いつもと違う道を歩くだけでも脳は活性化されます。
■しっかり寝て、同じ時間に起きる
睡眠不足、眠りすぎ、ともに脳の機能を低下させます。睡眠時間は7時間程度が適量といわれています。また、毎日規則正しくほぼ同じ時間に起床して、目覚めたらすぐに朝日を浴びることで脳が活性化されます。
■適度に体を動かす
運動不足は脳の老化を進行させる大きな要因となります。できるかぎり体を動かす機会を増やしましょう。
(以上。「脳活ドリル」本からの抜粋)
……「脳活ドリル」を行いながら、脳も鍛える。生活に「脳活」を加えれば、75歳になった時のクルマの運転免許更新も、不安なく臨めるはず!
文:おとなの週末Web編集部/写真:Adobe Stock
別冊ベストカー
「運転免許認知機能検査 完全攻略本」
総合監修:塚本 浩(脳神経内科専門医)
発売日:2024年6月20日
定価1320円(本体1200円・税10%)
講談社ビーシー/講談社