美味しいホタテの見分け方 殻ごと購入する場合は、貝殻が欠けたり変形しておらず、ほどよく開き、触れたときに、殻が閉じるようなものものを選びましょう。 殻が開きすぎているものは鮮度が落ちているおそれがあります。 貝の表面がき…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■柱がしっかり
正解:ホタテ
難易度:★★★☆☆
ベビーもいます
ホタテは成長すると殻径が20cmほどになる大型の二枚貝です。
養殖ホタテは1年を通じて食べることができますが、貝柱が大きくなるのは5月~8月、生殖巣が発達するのは12月~3月です。
ホタテも二枚貝なのに牡蠣のような貝毒による食中毒を耳にしないと思います。しかし、中腸腺(ウロ)という黒い部位には貝毒が蓄積されてしまい、加熱処理しても無毒化されないので、加熱調理する場合でも取り除くことが必要です。
ちなみに、貝毒とはエサのプランクトンが原因で発生します。
殻ごと購入したりするとウロがついたままになっていて、知らずに食べてしまっている人も多いと思います。スーパーなどで手に入るホタテは検査により安全性が確認されたもののみが販売されているとはいわれていますが、食べるのはおすすめできません。
ホタテのオレンジ色の部分はメスの卵巣、乳白色の部分はオスの精巣です。これら生殖器の部分は、水揚げされたばかりの新鮮なものであれば生食も可能ですが、スーパーなどで販売されているものは、たとえ活きホタテであっても生食は避けましょう。
もちろん、加熱して食べるのはまったく問題がありません。
安心して生食できるのは、貝柱と貝ヒモです。
とくに、貝ヒモには旨み成分が多く含まれているため、噛めば噛むほど旨味があふれます。
ベビーホタテという小ぶりのものがよく売られていますが、これは成長途中の若い段階のホタテです。若い貝は漁獲が禁止されているような種もありますが、ベビーホタテは養殖されているホタテが成貝になる間に間引きされたものです。
ホタテは主に養殖される魚介類で、成貝になるまでに2年ほどかかりますが、その間に間引きをしないと大きく成長しないのです。
ベビーホタテが美味しくなるのは、12月~3月の冬の旬といわれています。
ベビーホタテの場合は、養殖期間が短いので、ウロには気にするほどの毒性はないといわれています。
美味しいホタテの見分け方
殻ごと購入する場合は、貝殻が欠けたり変形しておらず、ほどよく開き、触れたときに、殻が閉じるようなものものを選びましょう。
殻が開きすぎているものは鮮度が落ちているおそれがあります。
貝の表面がきれいすぎるものは、殻を掃除する工程に時間をかけているぶん鮮度が落ちている可能性があります。ついきれいな殻のものを手に取りがちですが、殻の付着物はプランクトンや海藻なので安全上の問題はないので、気にしなくても大丈夫です。
殻付きでない場合は、全体的にツヤがあり、ふっくらプリプリしていて、貝柱は黄身がかった飴色をしていて、繊維がはっきり確認できるものが新鮮です。
また、大量の汁が染み出ているようなものは避けましょう。
ホタテの注目栄養素
貝柱には良質なタンパク質が豊富に含まれています。 そのいっぽうで、脂質が少なく、低カロリー。引き締まった体づくりにおすすめの食材です。
また、プリン体が魚介類のなかでは少ないため、尿酸値が高い人でも比較的安心して食べられるのがうれしい点です。ただし、生殖巣は食べすぎに注意しましょう。
注目はタウリンです。この成分はホタテを含む貝類やイカ、タコ、魚の血合いなどに多く含まれている成分で、人間の体重の約0.1%を占めています。
疲労回復、肝臓の機能や心臓の機能を向上させる、血中コレステロール・中性脂肪を減らす、血糖値を下げる、目の健康を守るなど、さまざまな健康効果が期待できる成分です。
また、血液中のヘモグロビンを作るのに関与しているため、「造血のビタミン」ともいわれるビタミンB12も豊富に含まれています。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。