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きっかけは、大好きな、ちりめん山椒作りからでした。

5月から6月のわずかな時季にだけ出まわる緑美しい実山椒。同じ頃、梅雨入り前の魚屋に並ぶ小ぶりなちりめんじゃこ(イワシの稚魚)との相性は抜群。その加工品・ちりめん山椒は、ごはんの友としても、酒の肴としても最高にうまい! けれど、デパ地下でも街中のスーパーでも、ちりめん山椒は案外高価で、しかも少量。名店のものでは50gで1000円も超えてしまいます。

「もっとドカンと食べたい。なら、オイラが自分で作るか……」

たくさん食べたい願望からの手作りと相成りました。早朝の築地まで行けば、材料は「安値大量」と聞き、さっそく実山椒を箱買い(2kg5000円ほど)。出始めの宮崎産ちりめんじゃこも1kg4000円くらいで、ピカピカのこぶりもの(全長1cmほど)が手に入りました。

…そんなオイラ、つづく後編記事の「年末に仕込み、正月に食べる「しめ鯖」が最高うまい…60代の年金暮らしの男性が「自分で仕込む」二十四節気の《身の丈生活》」では、しめ鯖作りのチャレンジをお伝えします。

文・撮影/沢田浩

さわだ・ひろし。書籍編集者。1955年、福岡県に生まれる。学習院大学卒業後、1979年に主婦と生活社入社。「週刊女性」時代の十数年間は、皇室担当として従事し、皇太子妃候補としての小和田雅子さんの存在をスクープ。1999年より、セブン&アイ出版に転じ、生活情報誌「saita」編集長を経て、書籍編集者に。2018年2月、常務執行役員パブリッシング事業部長を最後に退社。

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沢田浩
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