旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■細身です
正解:小ねぎ
難易度:★★☆☆☆
万能ねぎは品種じゃない
小ねぎは、ユリ科のネギ属に分類される野菜で、青ねぎ(葉ねぎ)の若芽を収穫したものです。やわらかく、辛みも少ないので、薬味はもちろんのこと、生のままサラダの具などにしてもOK、さらに炒め物などの加熱料理にもOKと、幅広く使える万能野菜です。
全国各地でブランド化が進んでいて、さまざまな名称で流通しています。
おそらくもっとも知られているのは「万能ねぎ」ではないでしょうか。この名称は品種ではなく、福岡のJA筑前あさくらが商標登録した商品名なのです。商標登録名は「博多万能ねぎ」です。
ほかに、大分県の「大分味一(あじいち)ねぎ」、佐賀県唐津市の「うまかねぎ」、高知県土佐香美の「やっこねぎ」、名古屋市の「なごやっこ葱」、宮城県涌谷町の「仙台小ねぎ」、石巻市の「スリムねぎ」など、多くのブランド小ねぎが存在します。
小ねぎに似ているのが、「あさつき」と「わけぎ」です。漢字で書くとあさつきは「浅葱」、わけぎは「分葱」と、どちらも葱(ねぎ)という漢字が使われているため、小ねぎの仲間と思われがち。しかし、どちらも小ねぎとは別の種になります。
あつさきはネギ属ネギ科に属するアサツキという種で、もとは山などに自生する山菜だったため、スーパーなどではあまり見かけることがない野菜でした。
しかし、近年では商業栽培されるようになり、通年、スーパーなどで手に入る身近な野菜となっています。
とはいえ、生産量は少ないため、小ねぎよりは高値で取り引きされています。
わけぎは、ネギ属ネギ科に属するワケギという種となります。ねぎと玉ねぎの雑種で、甘みがあり、辛みは少なめです。
あさつきもわけぎも、根の部分に小さなふくらみがあるのが特徴です。