冬ならではの「衣替え」も季節を楽しみたくなる要素
OMOの楽しいところは、季節に応じて機能やディスプレイが変わること。白い動物たちがキュートなクリスマスツリーやご近所マップのまわりにあるクリスマスまでのアドベントカレンダー、こたつの大テーブルなど、ホワイトシーズンを楽しむための仕掛けが満載。さらには夏に来たときには旭山動物園のぬいぐるみが一緒に選べたコーナーがスキーレンタルのための空間に変身。
スキーやスノーボードのメンテナンスするための道具がそろったワックスバーなどもあり、スキーヤーたちを本気でバックアップしている。ラウンジの一部もスキー板のギャラリーのようなディスプレイになり、気分があがる。
ゲレンデで思いっきりスキーやスノーボードを楽しんだ後に、サウナで身体をほぐすのもいいだろう。旭川の「街ナカ」ホテルでしっかりと英気を養うことができる。
朝も北海道ならではの海鮮山わさびごはんやスモークサーモンのワッフルなどのご当地メニューを満喫。名物の焼き立てパンも一口サイズだから、いろんな味が楽しめる。ご当地メニューや旬の素材を味見気分でいろいろ試し、昼に何を食べるかの参考にしたり、お店をリサーチしたり、そんな時間も楽しい。
観光したくなる旭川市役所で木工家具と展望台を楽しむ
朝は隣にある旭川市役所の展望テラスを探訪。ここは最近、役所内の椅子などをすべて旭川の木工家具で揃えて話題となっている。実際に様々な椅子やベンチに座り比べてみることができ、家具好きとしてはこれもまたワクワクする。やり投げの北口榛花選手をはじめ、旭川出身のアスリートのギャラリーなどもあり、なかなか見ごたえがある。
無料で見学できる展望台は晴れた日は絶景で、もちろんここにも旭川が誇る木工家具が並ぶ。1階の食堂もメニューが豊富で気になった。旭川市役所は知る人ぞ知る観光スポットでもあるのだ。パウダースノーの感触を楽しみながら、周辺を散歩して、またもやサウナでぬくもった。
「街ナカ」ホテルで雪ごもりしたら、なんだか元気になってきた。粉雪を踏みしめて歩く駅までの道のりも、なにかのアクティビティのようにテンションが上がってくる。なんだか遠くまで足をのばしたくなってきた。
ええい!最北端の稚内、街ナカ旅に行こうか。よし、行こう!
冬こそ雪ごもりの季節。時には「街ナカ」ホテルで、あえて街に飛び出さず、館内でじっくりとエネルギーチャージするのもおすすめだ。
文/間庭典子
まにわ・のりこ。東京都杉並区出身。婦人画報社(現ハースト婦人画報社)退社後、米ニューヨークを拠点に活動。帰国後はフリーライターとして情報を発信。全国各地の宿、インテリア誌では200軒以上の住宅を取材するなど、旅芸人なみのフットワークを誇る。仕事柄、ラグジュアリー系リゾート体験も豊富だが、「青春18きっぷ」を使って旅する“18きっぱー”でもあり、JRのほぼ全路線制覇。地の酒、肴を味わえる居酒屋や市場めし、ひなびた湯治場を巡るのも大好き。