異国文化が花開くローカルな味は妙に沁みるのです
芦谷(以下芦)「今回私のヒットだったのは、『美豆花』。丼になみなみ注がれた総合豆花が忘れられません!」
飯田(以下飯)「しかもこのボリュームで千円以下とは良心的。店主はきっといい人だ」
芦「店も台湾の田舎町の雰囲気でほのぼの~。メニューは台湾南部に暮らしていたご家族のレシピを基にした、添加物を使わない癒し系です」
飯「愛だね、愛。台湾スイーツって愛を感じるヘルシーさだよね。医食同源の食文化がベースにあるから」
芦「身体を冷やさないよう、豆花も冬は注文ごとに温めてくれるんですよ(ほっこり)」
飯「温豆腐プリン的な?」
芦「そう。豆乳から手作りで、ほんのりした甘みが身体に染み渡るぅ。台湾では美肌にもいいと言われていて」
飯「飲み干しに行くわっ!」
芦「緑豆やタピオカが入っていて具沢山ですが……」
飯「自分、イケます!この勢いでこちらの報告もいい?『香港贊記茶餐廳』のスタッフさんが男前だったぁ♪」
芦「そっちかい(笑)。スイーツだけじゃなく、本場仕込みのイケメンも発掘したと」
飯「イエス、いい企画だわ~。しかもここさ、リアル香港喫茶店なわけ。味しかり、広東語が飛び交う雰囲気しかり」
芦「(フレンチトーストを見て)これって厚揚げですか?」
飯「んなわけあるかい!フレンチトーストでしょうが」
芦「確かにバターと蜂蜜たっぷりで……甘そうですね」
飯「そう思うよね?いや甘いんだけど、やさしいの。パンダンリーフ(ハーブ)とココナッツミルクのジャムが挟んであって、それが豆ペーストっぽい。ハマっちゃった」
芦「やっぱりミルクティーといただくのが本場式?」
飯「うん、エバミルクたっぷりのやつ。甘くなくて超濃厚。香港喫茶って英国統治下で育まれたカフェ文化が根付いているでしょ。その上で独自進化しているから面白いよね」
芦「ベトナムのコーヒー文化もまさに!フランス植民地時代に持ち込まれた背景があって。エッグコーヒーはカプチーノから着想を得て、高価な牛乳の代わりに卵を使ったのが始まりだそうです」
飯「“飲むティラミス”の異名をもつアレね!」
芦「『ドティ・カフェ・ベトナム』で飲んだのがおいしかった。深煎りコーヒーの上にのった、卵白と練乳を泡立てたふわふわ甘いクリームは、もうスイーツです(キリッ)」
飯「ベトナムの伝統スイーツ、チェーはあった?今回探していたんだけど、都内専門店は軒並み閉店していてさ」
芦「かき氷にぜんざいをのせたような冷たいのはあったけど、あったかいのはなく……」
飯「ドイエンさん、あったかチェーも作ってください!」
芦「想いは伝えておきます(笑)。一方、インドの魅惑の冬スイーツに出合ったとか」
飯「西葛西『ミタイワラ』でね。まずインド菓子店っていうのが珍しくて沸いた!しかも洗練された雰囲気なの」
芦「宮廷菓子がルーツとか?」
飯「確かに銀箔をのせた菓子とか特別感があった。冬の定番は“ガジャルハルワ”」
芦「一体どんなもの!?」
飯「赤にんじんをミルクで煮込んでいて。ほんのり温かく、繊維質が残る舌触りとカルダモンの華やかさが、よき!」
芦「インドって料理の辛さとの対比で、スイーツは震えるほど甘くしている印象なんですが(戦々恐々)」
飯「ここは味も上品で。日本人向けに調整されているよ」
芦「興味津々~。同じ熱帯のタイだと、『アムリタ』のココナッツ蒸しプリンも好き。上はとろりで下はモチモチ」
飯「ココナッツね。常夏の国でもあったかスイーツ健在」
芦「ちなみに、豆とココナッツ香るケーキ“モーゲーン”は本来常温のものらしく。温かいのはお店のアレンジです」
飯「そうやってまた新しい美味が生まれたりするんだよね。今回、アジア各国の文化にも触れられて大満喫だった」
芦「国が違えば素材も味も様々。もっと探してみたい!」
撮影/西崎進也、取材/芦谷日菜乃(美豆花、アムリタ食堂、Dothi Cafe Vietnam)、飯田かおる(香港贊記茶餐廳、トウキョウミタイワラ)
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