旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■ツンとします
正解:葉わさび
難易度:★★☆☆☆
本わさびの葉っぱです
葉わさびとはアブラナ科わさび属に属する植物で、私たちが普段お刺身の薬味として口にする「根茎(こんけい)」、いわゆる本わさびの葉の部分です。
わさびは非常に繊細な植物であり、とりわけ水質には妥協が許されません。不純物のない、酸素をたっぷりと含んだ清冽な水が絶えず流れる環境でなければ、そのみずみずしい葉を育むことはできないのです。そのため、栽培地は自ずと限られ、豊かな自然が守られている山間部が中心となります。とくに静岡県、長野県、岩手県、島根県などが有名です。
市場に出回る葉わさびは畑で育てられたものが中心ですが、水わさびとして栽培されたものも流通しています。
2月~5月頃までがもっとも美味しく、スーパーや直売所に並ぶ時期もこの数カ月に限られるため、非常に季節感の強い食材といえるでしょう。
味の最大の特徴は、わさび特有の辛味とシャキシャキとした食感にあります。
ただし、生のままかじってもあの刺激的な辛味はほとんど感じられません。葉わさびの辛味成分である「アリルイソチオシアネート」は、細胞が壊れることで初めて生成されるため、調理の過程で適切な「刺激」を与える必要があるのです。
もっとも一般的な食べ方は、しょう油漬けです。ただし、辛味を引き立てるためにはコツがいります。
葉わさびをざく切りにし、ボウルに入れたら、70~80℃前後の熱湯を回しかけます。この温度が非常に重要で、沸騰したてのお湯では辛味成分が飛んでしまい、逆に低すぎると辛味が引き出せません。
お湯を通した直後、水気を切って密閉容器に入れ、塩を振って力強く揉む、あるいは振ることで細胞が適度に壊れ、あの鼻に抜ける辛味が立ち上がります。この工程は「怒らせる」と呼ばれます。怒った葉わさびをしょう油や出汁に漬け込み、ひと晩寝かせれば、白いご飯にも日本酒の肴にも最高の一品が完成します。
また違った風味を楽しみたい人には、天ぷらがおすすめです。ほかにも、細かく刻んで冷奴にのせたり、パスタの仕上げに散らしたりと、洋風のアクセントとしても活躍してくれます。




