東京のブルックリンと呼ばれているからか、どうもおしゃれな店が多い蔵前。中でもカフェは雰囲気ある店が多く、休日ともなると若い女性を中心ににぎわう。そんな蔵前カフェを、ライター菜々山が巡ってみました。果たして、おしゃれ空間にどう挑む!?
酒好きライターがスイーツに目覚める
タピオカミルクティより芋焼酎、パンケーキより塩辛。カフェに行くなら立ち飲みを選ぶ。そうやって、完全に左党の道を歩んできたけれど、齢44にしてスイーツに目覚めてしまったのかもしれない。蔵前には飛びきりおいしいスイーツを楽しめるカフェがたくさんあったのです。
まず訪れたのが『KURAMAE CANNELE CAFE』。1階ではテイクアウト用の焼き立てカヌレを販売するほか、2階に上がればサーモンピンクのふかふかソファーが置かれた、高級ホテルのラウンジさながらの贅沢な空間が広がっていた。このカフェでいただける限定スイーツが「グランカヌレ」。
グランカヌレ 700円、カヌレ ド ティ 850円
表面は蜜蝋でカリッとしていて、中は舌に吸い付くようなしっとり感。最後はラム酒の品のいい香りがふわりとやってきた。このカヌレに合わせてブレンドしたという紅茶「カヌレ ド ティ」もさりげなくバニラの香りを膨らませてくれる。
周囲のお客はZ世代の女性ばかりで、あふれ出すキラキラが目に痛い。いいですね青春って。ゼロに限りなく近かった私の女子力ゲージも少しばかり回復した様子。
別の日にカメラマンの西崎氏と一緒に向かったのが『CAMERA』。彼が31歳の時に「サーティワンアイスって31歳なら1年間無料なんだよ」って冗談を言ったら本気で信じてお店まで行ったというスイーツ男子だ。
話を戻すと、こちらのラインナップは焼き菓子が中心で、カウンターには様々な種類のクッキーやケーキがずらり。ふたりしてテンションが上がり、あれこれ選んだ中から、特においしかったのがスコーンで、ザクっとした歯応えから、ほんのりとした甘みやバターの香りが広がってくる。こういう素朴な味もいいな。
ハニーグラノーラスコーン 500円、宇治抹茶とホワイトチョコレートのスコーン 500円、アメリカーノ 500円
「やっぱり甘いもの食べると、ほっとするよね」と西崎氏。その気持ち、だんだん分かって来た。
チョコレートの製造を店舗で行なっているのが『ダンデライオン・チョコレート』。扉を開けるとカカオの香りが押し寄せてきた。こちらも1階がショップで2階がカフェ。
小さなスイーツが並んだ「シェフズテイスティング」はキュートな見た目もさることながら、それぞれのカカオの個性が表れていて、繊細な味わいにうっとり。ホットチョコレートも深い香りと柔らかな甘みで、幸せな気分に包まれた。
シェフズテイスティング 1870円、クラマエホットチョコレート 780円
蔵前で出合ったカフェの上質なスイーツのおかげで“甘いものもたまには食べたいな”と思うほどに成長した。蔵前には他にも素敵なカフェがたくさんあるので、ぜひ巡ってみて。