東京駅あるいは大手町からすぐの皇居。東京の中心地にありながら江戸時代から続く歴史と、豊かな自然の残る場所だ。皇居内には気軽に入れるエリアもあるが、中に入らずとも二重橋をはじめとした歴史的な建造物や緑豊かな自然を気軽に楽しむことができる。緑豊かで気軽な散策にもぴったりの「皇居外苑」の見どころをご紹介する。元号が“令和”に変わってもなお、ますます注目を集めている皇居にぜひ一度、足を運んでみてほしい。
時代が交差する“東京”の玄関口
敷地面積約115万平米、東京ドーム約25個分の広大な緑の空間。木々が生いしげり美しい四季を伝える皇居に沿って、線路も道路も、大きなカーブを描くようにして伸びる。
これが高層ビルがわんさか立ち並ぶ、大都会・東京の中心風景である。
皇居外苑は、天皇陛下の「御所」や「宮殿」を取り巻く濠の外周に沿った地域をぐるりと指すために「外苑」と呼ばれている。その内濠に沿って点在する、旧江戸城の白亜の遺構を間近で観察できるのも特徴だ。
昭和の初期頃に植栽されたクロマツの広場は、今や現代的な高層ビル群とも不思議に溶け込み、優しい時の流れを体現しているかのようだ。
太田道灌(おおたどうかん)の築城に始まり、徳川家康以降428年にも渡って“江戸・東京”の玄関口となったのが現在の外苑エリアである。
令和となった今こそ、都の歴史に思いを馳せ、ぜひ足を運んでみたい。