そうはいっても初めてだし、入り方がよくわからんという人に。寄席の入り方、楽しみ方。新宿は末廣亭でご案内いたします!
画像ギャラリー一、寄席に出かける
二、木戸口でチケット を買う
三、弁当片手に座席をえらぶ
四、桟敷席が気分なのだ
五、演芸場内の風情も楽しむ
いつでも行けて お笑いがぎっしり!
さて、では実際に落語を聴きに「寄席」へ行ってみよう、ということで、新宿は末廣亭に。新宿三丁目の繁華街にあって、味のある木造の建物は、ここだけタイムスリップしたような雰囲気だ。正面の小さな窓口が「木戸口」で、ここで入場券を買うと、入り口でプログラム(番組表)を渡してくれる。ちなみに入場料のことは木戸銭という。
こちら東京に4つある「定席」のひとつで、年末の2日ほどを除き毎日やっている。つまり、観たいな、聴きたいなと思った時にふらりと来ればやっている、というのもうれしい限りだ。
ドキドキしながらそれでは中へ。開演時間は? 何時に行けばいい? なんてことが気になる人に解説すると、何時に入ってもOKだ。通常「昼の部」(だいたい正午前から)、「夜の部」(だいたい午後5時から)の二部構成(夜と昼で出演者は異なる)。末廣亭については昼夜入替なしなので、なんなら半日ずっといたって構わない。
え? 演目はどうなってるのかって。よく聞いた。そこだ!
手元の番組表に目をやれば、本日の出演者と出番が書いてあるが、実は寄席で行われるのは落語だけではない。合間合間には、漫才や漫談、マジック、紙切り、講談、音曲等々、バラエティー豊かな演芸(色物)が詰まっている。登場順は、前座の落語から始まって、色物を挟みつつ、二つ目、真打ち。最後の演者をトリという。十数人以上の芸人が10~15分くらいの持ち時間で入れ替わり立ち替わりテンポよく……って、なんて贅沢な!
客席は基本全席自由なので、空席を見つけたら、高座の切れ場(演芸と演芸の間)に入るのがスマートだろう。高座(舞台)はどの席からもよく見えるが、末廣亭には椅子席のほか、畳敷きの桟敷席もあって風情あり。お気に入りの席を見つけるのも一興だ。入り口横の売店では、お弁当や飲み物も売っていて、寄席では客席での飲食も自由。最低限のマナーは必要だが、実にくつろげちゃう空間なのだ。
お目当ての噺家を目指して行くもよし、掘り出し物の若手を観に行くもよし、楽しみ方は自分次第。どっかん、どっかん、客席の雰囲気ごと、生で感じるお笑いの醍醐味をぜひ!
新宿 末廣亭
東京都新宿区新宿3-6-12
末廣亭に行ったらココがおすすめ!寄席まわりグルメスポット
寄席で落語を楽しんだあとは、余韻も醒めやらぬままに食事や一杯やりに出かけましょう。
魚介系の黒い出汁で煮込まれた黒はんぺんや大根、たまご、1本130円の静岡おでんが名物。自分で鍋から取って、鰹節と青海苔の混じった出汁粉をかける。これと京都の昆布屋から仕入れた昆布入り焼酎のお湯割が最高に合う。予約至難だが口開け早々の時間なら入れるかも。西尾さん (にしおさん)交]地下鉄丸ノ内線ほか新宿三丁目駅C1出口
新宿末廣亭の真裏。昭和33年開業の和の佇まいが落ち着く純喫茶「楽屋 (ガクヤ)」。〝楽屋〟の名前通り、噺家さんが打ち合わせや休憩にもよく利用していて、壁には深夜寄席の番組表なども。磯辺餅と甘辛餅に昆布茶が付いた「寄席餅」などもおすすめ。寄席の前後に立ち寄りたい![交]地下鉄丸ノ内線ほか新宿三丁目B2出口より徒歩2分
新宿の伝説的バー『いないいないばぁー』で活躍、古谷三敏氏の漫画「BARレモン・ハート」のマスターのモデルとも言われる藤田氏のバー。古谷氏曰く〝日本一のジン・リッキー〟が飲める。マスターは気さくで「まかないバー」とも呼ばれる料理も旨く、お腹が空いても大丈夫。ドン・キホーテ 藤田Bar[交]新宿三丁目駅C7出口から徒歩3分
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