気のせいではない。数字が示すから揚げ専門店の増加
あれ? こんなところにお店ができたんだ?
おや? ここって前はタピオカミルクの店じゃなかったっけ?
なんて最近、新店ができるとどういうわけだか、から揚げ屋なことが多い。富士経済が2020年5月に発表した、外食産業実国内市場の調査では、から揚げを主にした専門店の市場は2019年に835億円であったのが、2020年には1050億円と12%近い伸びを見せている。
さらに2018年と比較すると実41%増になるそうだ。から揚げ店が増えたなあというのは錯覚でも、なんとなくの印象でもなく、事実なのである。
「なぜから揚げ?」の答え
そこで浮かぶのが「なぜから揚げ?」という疑問だ。FC開始5年で約150店舗に伸びた『鶏笑』の謳い文句が、その答えを示している。曰く「低コスト、省スペース、簡単調理」。
それは鶏を揚げるフライヤー、材料を保存する冷蔵庫、それらを置く簡易な建物さえあれば、簡単に開業できることを意味している。加えて商店街や駅前ではなく、スーパーの近隣に出店し買い物客をターゲットにするという独自のノウハウも構築している。
さらに、このコロナ禍だ。機会が増えた自宅酒に専門店のから揚げは、少しでも外食気分を盛り上げてくれる、かといって揚げ物はキッチンが汚れるので頻繁に作りたくない、そんなふたつの消費者心理にも後押しされ、専門店のから揚げ需要はググンと伸びたようだ。2度目の緊急事態宣言が解除されるのは、まだ少し先になりそう。このから揚げ需要はまだまだ伸びそうな予感だ。
おと週オススメのテイクアウト&デリバリーの揚げ鶏店
ちなみに、テイクアウト、デリバリーで編集部がオススメするのは麻布十番にある『銀座キャンドル』と武蔵小山と自由が丘に店を構える『ひな鶏 素揚げ 目黒 月鳥』(出前は武蔵小山のみ)だ。
前者は多くの芸能人に愛され、美輪明宏さんに「宇宙一」とまで称賛された、昼のみ間借り営業するフライドチキンのお店。
後者は半羽や砂肝などの部位の素揚げ専門店。チェーン店よりもさらにこだわった唐揚げを楽しみたいのなら、こういったオリジナリティある店の味で自宅飲みをしてみては。
『銀座キャンドル』(麻布十番)
フライドチキンは1ピースが約100gと大ぶり。から揚げと言うよりは、極細のパン粉をまとませサックリと揚げることで、ジューシーかつ柔らかなチキンに仕上げている。
[電話]03-6453-9511
[営業時間]11時半〜14時半(14時LO、売り切れ次第終了)
[休日]月・火
『ひな鶏 素揚げ 目黒 月鳥』(目黒)
ムネ、手羽先、モモなどを丸ごと素揚げした名物「ひな鳥素揚げ」(880円〜)、せせりやハラミ、ぼんじりなどを素揚げした「元祖 せすじ素揚げ」(2本・780円〜)、そのほか「さえずり」(2本・460円)、「すなぎも」(並・400円など)を用意。
[住所]東京都目黒区目黒本町5-32-12
[電話番号]03-3176-6668
[営業時間]16時〜23時(配達17時〜21時)
[休日]日・祝(不定休あり)
『自由が丘店』
[住所]東京都目黒区自由が丘1-3-24
[電話番号]03-6421-1216
[営業時間]16時〜23時、土14時〜、日・祝14時〜21時半
[休日]月(不定休あり)
[HP]https://tsukidori.com
というわけで、チェーン店が増えている理由と、チェーン店にはないこだわりのフライドチキン、素揚げのお店を紹介しました。店が増えている今だからこその食べ比べ、ぜひ!
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