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海外旅行に行った気になれる。でもディープ!!

かつてのように、自由に海外旅行ができるようになったなら、どこへ行こう? やっぱ王道のハワイ? ノンノン、美食と芸術の国フランス? 手近に台湾グルメを満喫しに行くっても捨てがたい。

でも、私が真っ先に行きたい国、それがインドだ。

いやいやいや、ちょっと待って! 自分探しじゃないし、ガンジス川で沐浴しなくても、わが生涯に一片の悔いなしだし、ステキ女子みたいに本場のヨガを体感したいわけでもない。

私をインドにいざなう理由、それがYouTubeのこのチャンネル。
これまで紹介した記事のように(過去まだ2回だけど)、本人登場の動画ではなく、インドで働いている坪和寛久さんという男性があくまで裏方として、現地のストリートフードを調理工程から撮影し、紹介するチャンネルなのだ。

ちなみに書籍化もされている。

“親のカタキ““思い出”“妖精” ありのままを伝えてくれる

インドの人々が日常的に食べている屋台飯ってどんなものなのか? そのありのままの姿を伝えてくれる。いや、しかし! そのありのままの、ありのまま感が、超ありのまま!! 日本人の感覚からすれば、度肝を抜かれることうけあいだ。

このチャンネルの全編を通しての符牒(ふちょう)のようなものがあるので、一部を解説しよう。

例えば……
チーズのことは主に“親のカタキ“(親のカタキのように、これでもかってほど削るから)
鍋に残った前回の作り残しは“思い出”
ハエは“妖精”

私はこの動画を知るまで、ベジタリアンも多いはずのインド人は、なぜにこれほどお腹がぽっこり突き出たおじさんがたくさんいるのか? という疑問を長年抱いていた。しかし、これで謎はすべて解けた!!

「インドのほぼバターたまご焼きの作り方」

インド人、バター多様しすぎ問題。
太るわ! これって4人家族が朝食のパンに塗る1週間分の量じゃない!?

そしてチーズ(親のカタキでした)。ふざけているとしか思えない鬼盛りが現地ではフツーらしい

もし、私が旅行者で、目の前でこんなチーズ削り始めたら「ストップ、ストップ! イナフです。イナフ。もうフィニッシュ!」とか謎英語で慌てふためくだろう。

インドの重量1キロサンドイッチの作り方

そして日本で暮らすわれわれにとって度肝を抜かれるのが、やっぱり大らかすぎる衛生観念。“思い出”がたっぷり残った鍋を洗わず、そのまま使ったりする。

料理に“妖精”がワラワラ止まっていたりする。まな板ではなく、調理台のフチで野菜を刻んでたりする。ねえ、そこ洗ってる!? そんなことを思っていたら、きっとインドでは生きていけまい。

でも、大丈夫。なんといっても菌は“燃やす”という方法で死滅させている(たぶん)

インド バラナシのウッタパムの作り方

これを見ると、なぜかクシャナ殿下の「なぎはらえ!」(ナウシカ)の名シーンが頭に浮かぶ。なぎ払っているから食中毒は起きない。そう信じたい。

そして、私が最も衝撃を受けた動画、それがこちら。

これが↓

こうなる↓

インドデコレーションケーキの作り方

ちなみに、最初から見ていただくとわかるけど、このお人形さん、パッケージの箱から出してそのままブッ刺されている。

あの……、一回洗うとかさ、せめて拭くとか……。そんな日本人視聴者のオロオロを物ともせず、インスタ映え間違い無しのプリンセスケーキの完成だ!

とはいえ、このチャンネルを知ったことで、今までふんわりとしかわからなかった、インドの食文化の知識が広がったことは事実。それは本誌の(紙のほう)取材時にもいかされ、フードライターとして、とても感謝しているチャンネルなのだ。

さらにこのチャンネルには他にも魅力的な(ツッコミどころ満載の)動画がまだまだたくさんあって、書ききれない! もしかしたら第2弾の記事で紹介するかも知れません。

文/菜々山いく子

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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菜々山 いく子
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