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高級鮮魚や輸出も手掛ける「大音商店」直伝! 春にオススメの魚

高級鮮魚や海外への輸出も手掛け、毎朝店先にバラエティに富んだ魚介が所狭しと並ぶ『大音商店』さんのオススメ魚を一挙にご紹介します。

(有)大音商店 代表取締役 小久保誠也さんにお話を伺った

目春や春告魚とも呼ばれる“メバル”は煮つけ料理やソテーなど和洋問わず美味しくいただける魚。魚偏(サカナヘン)に春と書く、まさに名は体を表す“サワラ”(鰆)も外せません。

また春の産卵期を前に美味しくなるホウボウは、通年手に入る魚種ではありますが、今の時期にこそ楽しみたい魚のひとつとのこと。スレンダーなボディと上品な旨みを楽しめるサヨリも「さわやかな刺身や寿司だね」として必食の魚だそうです。

さらに食感のよい身質とゼラチン質を引き出した旨みたっぷりのダシも最高のご馳走のカサゴも忘れてはならない魚種のひとつです。

サイズの大きなメバル

この日は、小さくとも旨み抜群、ダシもよく出る重さ300g弱のアラの仔魚も店頭に並ぶなど、珍しい魚種とも出合えるのがうれしい大音商店。

その日の仕入れによって、多い時には50~60種ほどの魚が店先に並ぶこともあるそう。旬の魚や稀にしかお目にかかれない魚種を見ているうちに、献立のアイデアもふつふつとわいてきそうです。

魚がズラリと並ぶ

『大音商店』
[住所]東京都江東区豊洲6-5-1 中央卸売市場豊洲市場六街区 店舗番号6102〜6103番

豊洲市場の貝の目利き『大芳』直伝! 貝の見分け方、使い分け方

『大芳』の高橋大吾さんにお話を伺った

春の夜、海から届く青の宝石、またの名を富山湾のサファイアとも呼ばれる「ホタルイカ」の濃厚な旨みを口に運び、酒を啜る時間は、春の至福の代名詞。

ホタルイカ。手前が体表の色が淡く、奥が色が深い

スーパーなどでも産地でボイルされたホタルイカをよく目にしますが、『大芳』の高橋大吾さんによれば、一見すると違いはなさそうでも、実は産地でのゆで方によって味が異なり、体表の色が深いホタルイカより、淡い色の方が味わいは濃厚なのだそう。意外な目利き手法に目から鱗です。

アサリ。写真は浜名湖産

また、アサリは美味しさのピークを迎えるまさに今、旨みを存分楽しんで欲しいとのこと。

粒は小さくとも旨みが深い浜名湖産や、大ぶりの食感が楽しめる熊本産など、料理によって使い分けをするのもアサリの楽しみ方のひとつだそうです。

ムール貝の目利き、佐々木秀俊さんにお話を伺った

これから夏に向けて美味しくなってくるというムール貝について教えてくれたのは、佐々木秀俊さん。

牡蠣の筏に自生するムール貝は、潮の香りと旨みが醍醐味。貝殻の中で身がぷっくりと熟してくるのはこれから夏にかけて。ぜひアサリの後はムール貝で海の旨みを満喫してほしいとのことです。

ムール貝。取材時はまだ身が大きくなっておらず、ピーク時は身がパンパンになる

「株式会社大芳」
[住所]東京都江東区豊洲6-5-1 中央卸売市場豊洲市場六街区 店舗番号1087〜1094番

豊洲市場のプロの、魚に関するリアルボイスは、記事終盤に出てくる動画でさらに詳しくご覧いただけます。

動画では、これから豊洲市場での仕入れを始められる方にもお役立ちなお話も公開。ぜひ合わせてご視聴ください。

フライパンで旬魚を満喫「魚介まるごとアクアパッツァ」の作り方

豊洲市場のプロたちに教えていただいた、今食べたい旬の魚介、カサゴやメバル、アサリやホタルイカを存分に味わい尽くすなら「アクアパッツァ」が最高です。

フライパンへ次から次へと材料を入れていくだけで出来上がり、簡単なのに本格料理の味わい。素材の旨みと魚介から溢れ出すダシを余すことなく食べられます。

魚はキッチンバサミを使って簡単下処理、包丁いらずのイージークッキング。早速作り方のご紹介です。

◆材料(2~4人分)
・カサゴやメバル、ホウボウなどの白身魚…1尾(約300g)
・アサリ…約300g
・ホタルイカ…約10個
・ミニトマト…10~15個
・塩・米酢・EXVオリーブオイル・白ワイン・水・黒胡椒…各適量
・オリーブ・イタリアンパセリ…各お好み

◆作り方

(下処理)

・アサリの砂抜き
塩水(水3カップに塩大さじ1)にアサリを入れ、新聞紙などで覆い、半日程度を目安に砂抜き。
ボウルに砂をはいているのを確認したのち、アサリをやさしくこすり合わせるようにして洗う。
※平たいバットなどを使うとより良いです。

・魚を洗い、キッチンバサミで背びれを切り落とし、ウロコを払う。
・魚の肛門から口元までキッチンバサミで切り込みを入れ、エラの付け根を切り離し、エラと内臓を一緒に引っ張るように取り除く。
・お腹のなかを流水で洗い流し、水気をよくふき、魚全体とお腹の中に下塩をする。
・15分ほどおき、出てきた余分な水分をキッチンペーパーで押さえるようにしてふく。

・ホタルイカを洗い、目・口・甲を取り除く。
・熱湯に米酢少々をたらし、ホタルイカを熱湯に一度通し、ザルにあげる。

下処理で、ホタルイカを酢を少々入れた熱湯に一度通し、ザルにあげる。風味がよくなる

(調理)

フライパンにEXVオリーブオイルを入れ、魚の両面を焼き、アサリ、ミニトマト、オリーブ、ホタルイカを入れ、白ワイン(約50cc)とEXVオリーブオイルを入れる

魚の両面を焼く


アサリ、ミニトマト、オリーブ、ホタルイカを入れた状態

続いて、魚の骨の高さほどになるように水とEXVオリーブオイルを加え、フライパンのふたをして、数分、蒸し煮する。

ふたを開け、魚の上身にスプーンで焼き汁をかけながら、さらに数分加熱する。

仕上げに黒胡椒と刻んだイタリアンパセリを散らしたら出来上がり。

旬の魚介を使ったアクアパッツァが完成!

豊洲市場のプロの、魚に関するリアルボイス、アクアパッツァの調理方法は下記の動画をご覧ください。

アクアパッツァはダシの出る魚介であれば、様々な魚種を用いて楽しめます。ホタルイカの時期が終わったらムール貝で、またエビの旨みを使ったアクアパッツァもおすすめです。

キッチンバサミを使った魚の処理の仕方などは、下記の動画を参考にしてください。

↑「築地魚市場銀鱗会チャンネル」より

動画撮影/鵜澤昭彦(豊洲市場から季節の美味しいお魚便り)

※取材は2021年4月中旬に行ったものです。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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奥田ここ
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