にょろ助 銀座(銀座)
目で圧倒、舌で恍惚。銀座らしさも備えた新店現る
鰻重 特上(4800円)
蒸さずに焼く関西式の“地焼き”。この日は生後1年以内の“新仔”が入荷。「新仔のみずみずしい身質と、皮目をパリパリに焼く関西式の相性は格別」と、料理長も太鼓判を押す
運ばれてきた瞬間、歓喜の声を上げること必至!
うなぎが大胆不敵にお重からはみ出し、「特特上」ともなれば白焼きと蒲焼きの2匹づけ。まずはびっくりうっとり眺めるのがお約束だ。
って、ついビジュアルばかり強調してしまうが、まあ食べてみて。舌も胃袋もガッチリ掴まれますから。
鰻重 特特上(5800円)
蒲焼きと白焼きが1匹ずつ圧巻のボリューム。香り高い「生山椒味噌」が味を引き締める
うなぎの珍味、串、鍋などの創作系にも目移りするし、秋になれば松茸の誘惑も……。
料理は情熱的で内容が濃く、店の設えやサービスは洗練。銀座の新店に寄せる期待に、威風堂々と応えてくれる。
奥:松茸の天ぷら(2800円~) 手前:鰻コロッケ(1000円)
旬の松茸も気前よく豪快に。蒲焼きとジャガイモを和え、秘伝のうなぎダレで味付けしたコロッケは隠れた逸品。「田酒」の特別純米酒(1合1100円)と共に
鰻珍味三点盛り(1200円)
うざく、う巻き、煮こごりをひと皿で堪能。酒の友に最適だ
[電話]03-5537-5914
[営業時間]11時半~14時LO、17時半~21時LO 土・日・祝は20時半LO
[休日]無休
[交通]地下鉄銀座線A4出口から徒歩4分
京都 鰻 まえはら(虎ノ門)
京都の名店が、洗練のうな重と名物“うなしゃぶ“で初進出
京都の鰻割烹『まえはら』が虎ノ門に出店。
四万十や浜名湖産の活うなぎ、京野菜、吉野の山椒や天城のわさびなど、吟味食材は数知れず。
京料理の基本、カツオと昆布ダシがきっちり取られた肝吸いからして、レベルが高いのなんの。
さて、輪島塗りのお重も登場。ムラなく艶やかな飴色に焼き上がった蒲焼きは、名店の貫禄十分。口に運んだ瞬間の「おおっ!」をお楽しみに。
鰻重(鶴、4600円)
ふっくら焼き上がった大ぶりのうなぎが鎮座。入手困難である“四万十備長炭”の香りがほのかに移り、なんともかぐわしい。奈良漬入りの漬物も名脇役
本店の名物「鰻しゃぶしゃぶ」も絶品。ハモやフグと似ているようで異なる、独特の淡~い旨みにハマリます。
鰻しゃぶしゃぶ(1人前3500円)
注文後に捌くしゃぶしゃぶ用の切り身。20秒ダシにくぐらせ火を通すと、プリッと小気味よい歯応えに変化。ゴマだれ味噌やトリュフ塩が、淡泊で上品な甘みを引きたてる
左上から時計回りに、う巻き(1600円)うざく(1600円)肝焼き・ヒレ焼き(各500円)
細かい手仕事が施された一品各種。実山椒おろしを合わせた「うざく」、ダシ汁をたっぷり含んだ「う巻き」、売り切れ御免の串焼きなど。おばんざい、バンザイ
[電話]03-6550-9557
[営業時間]11時半~14時半LO、17時半~20時LO 土11時半~20時LO 日・祝は19時半LO
[休日]無休
[交通]地下鉄日比谷線虎ノ門ヒルズ駅直結
渋谷 松川 東急プラザ渋谷店(渋谷)
渋谷の街で 70 年。進化する老舗、もてなしの流儀
再開発ラッシュが続く渋谷で創業70年の名店『松川』が、『東急プラザ渋谷』に支店を開いた。
すっきりモダンな和空間は、大テーブルから個室まで多様。テキパキ働く和服姿の仲居さんの姿もいい。ハレの日の会も、ひとりの昼酒もさらりといけそう。
フタをそっと開ければ、艶々の蒲焼きが端正に横たわる。
鰻重 桜(4400円)
白焼きにしてから一度蒸す江戸前の手法。ふわりと柔らかく、口の中でとろけるよう。うなぎは九州産を中心に、現地で直接目利きをして選び抜く。タレはほどよい中辛で、固めに炊いた魚沼産コシヒカリと絡み合う
注文から数十分待つのがうなぎ屋の基本ではあるが「場所柄、お待たせし過ぎてはいけない」と、提供時間の短縮にも工夫を凝らす。
姿勢は常に謙虚。老舗の流儀である。
共水うなぎ 鰻重 匠(5500円)
幻のブランドうなぎ「共水」。うなぎ本来のコクと香りが素晴らしく、感動を呼ぶ。うな重はすべて肝吸いと漬け物付き
奥:純米西の関(1合715円) 手前:う巻き(1870円)
定番人気のう巻きは、玉子に焦げ目を付けないのがコツ。大分の銘酒「西の関」はまろやかな酸味が特徴で、タレとの相性が良い
[電話]03-3464-8477
[営業時間]11時半~21時LO
[休日]不定休(施設に準ずる)
[交通]JR山手線ほか渋谷駅西口から徒歩1分
うなぎの館 天龍 三軒茶屋店(三軒茶屋)
カリッジュワッがやみつきに! 信州・岡谷の実力店
うなぎの名産地を訊かれて、パッと浮かぶのは浜松や宮崎。加えて長野県岡谷市も“うなぎの町”として有名なのをご存じだろうか。
名店揃いの岡谷の人気店『天龍』が、東京進出を果たした。
うな重(4730円)
備長炭で皮目をこんがり炙ったら、コクのある甘辛口のタレを塗って照りよく焼き上げる。身のぷりぷり感もたまらない。肝吸いと漬物付き。うなぎを模したはんぺんが愛らしい
うなぎの捌き方は関東風の背開き、焼きは蒸さずに直に焼く関西風。何より驚いたのが、パリッパリッに焼かれた皮の食感だ。
皮と身の間に潜む旨みが、噛みしめるたびに口の中でジュワリ。濃厚なタレと絡めてご飯とかき込めば、あぁ~たまらない。
この街で出合えた奇跡に、感謝!
白焼き(4400円)
皮のパリパリ感を、よりシンプルに堪能できるのが白焼きの醍醐味。梅酢おろしでさっぱりいただこう
左上から時計回りに、高天辛口 グラス(550円)、野沢菜の大盛り(550円)、肝焼き(880円)
“うなぎ屋の肝焼き”のイメージを覆す逸品。約8匹分の肝を金串に刺して焼き上げ、豪快に皿に盛って出すのがココ流。野沢菜も味よし盛りよし、酒が進む
[電話]03-6804-0960
[営業時間]11時半~13時45分LO、17時半~20時45分LO
[休日]第1月、火
[交通]東急世田谷線若林駅から徒歩4分、東急田園都市線ほか三軒茶屋駅南口から徒歩10分
※店のデータは、2021年7月号発売時点の情報です。
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