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突如、おとなの週末編集部に「おと週的大人の子供倶楽部」が発足! 一体何をするのか、何を目的としているのか。秘密結社の様相を呈した「おと週的大人の子供倶楽部」。何やらアメリカザリガニを食べようとしているらしい……その真相は如何に!?

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『おと週的大人の子供倶楽部』とは、いかなる秘密結社か?

簡単に説明すれば“子供がやるような遊びを行い、最終的には超大人風味に仕上げて楽しむ”という、非常に高尚な非営利団体だ!!

そんな『おと週的大人の子供倶楽部』第一回目のコマンドは、アメリカザリガニを釣って楽しみ、高級イタリアンにしてポナペティート!

すでに2年前からこの試みは行われていたことに加え、アメリカザリガニが「入れない、捨てない、拡げない」とされる生態系被害防止外来種リストの緊急対策外来種になっていることもあって、今回『おと週web』で再びこの試みを行わせてていただきました!! まだまだ夏休みは続くので、お子さんと楽しむのも大いにアリだし。

ちなみに「入れない、捨てない、拡げない」とは、

むやみに非自然分布域に「入れない」、飼っている場合は野外に「捨てない」、野外で繁殖している場合には他の場所に「拡げない」

というもの。

ということは、繁殖している場所で確保し、美味しく調理して楽しむのはなんら問題なさそうである。むしろ、駆除にひと役買っている?

いざ、アメリカザリガニ釣り! その釣果は……!?

さて、子どもたちが夏休みに突入してすぐ、大人の子供倶楽部会長・武内慎司(痛風)と、書記長のワタクシ・カーツさとう(円錐角膜)は、都内にあるとある公園の池にいた。

ここまで読んだ人なら誰でもわかるだろうけど、アメリカザリガニを釣りにきたのだ。釣り方は簡単。たこ糸の先にサキイカを結び、それを池の中に沈めておきゃあ、ザリガニがそのサキイカを食べたくなって、自分のハサミで挟む。挟んだ所を持ち上げて捕獲。

道具もこんな感じで簡単だし、釣り方もこうやって書けば簡単だけど、問題は池の中にも釣れる場所と釣れない場所があるってことなんですよ。

釣れない場所だといくら待ってもウンともスンともいわないけど、一度釣れるポイントを発見すれば、それこそ入れ食い状態で釣れまくる。

なのでザリガニ釣りは、実際に釣ることよりも釣れるポイントを探すことがメインの行動になってくる。あっちに糸垂らし、こっちに糸に糸たらし、とにかく池の周りを動いて動いて、一匹でも釣れたら、そこに腰を落ち着ける。すると!

「釣れましたよ!」

会長・武内が一匹目を捕獲!

あ、写真の糸に石が結びつけてあるけど、釣り始めの頃はサキイカが乾燥しててなかなか水中に沈まないんで、石かなんか結びつけて沈めてあるのがよかろう!

それはともかくあとは釣り続けるのみ! ポイント見つけて10分後はこんな↓感じだで……。

小一時間もやってたら、↓を見ろ。もうこんな大量だ!

まぁ20匹くらいっすかね。

さて今回、このアメリカザリガニを料理してくれるのは……門前仲町に店を構える、予約がなかなか取れないイタリアンとしても有名な『パッソ・ア・パッソ』の、テレビとかでもお馴染みの有馬邦明シェフじゃああああ!
って本当にやってくれるのかよ?

あのシェフがアメリカザリガニをイタリアンに調理!

そして我々は『パッソ・ア・パッソ』にいた

「ちゃんと泥抜いた?」

 有馬シェフがいきなり言った。

「大丈夫です! 釣ってから1週間、ウチの水槽で、なんと六甲のおいしい水で飼いつづけましたから」

 武内がエラソーに答える。ザリガニを六甲のおいしい水に放つと、翌日にはザリガニが体内のドロを吐き出し、水槽が真っ黒になったそうだ! それを1週間繰り返し、完全にザリガニがドロを吐き切って、初めてザリガニは美味しくいただけるのだ。

「イタリアにもザリガニを食べる料理があってね。知ってる、コモ湖?」

知ってますよ知ってますよ、世界の超セレブが別荘を持つ、イタリア最高級の避暑地でしょ?

コモ湖の名物がザリガニのパスタなんだよね」

いきなり旨そうですね?

「それが旨くないんだよ。ドロ臭いんだよ。でもちゃんとドロを吐かせて、それよりもっと美味しいのを作りたいとは思ってたんだよね。だから今日はアメリカザリガニのパスタを作ります!

ウッヒョ〜旨そ〜なんてこっちが感動してるのを尻目に、有馬シェフは早々と日本酒でザリガニを丸ごと煮はじめた。もともと赤味がかったザリガニが真っ赤に色づく。

「日本酒で茹でると一番臭みが取れるんだよね」

イタリアンでも使えるもんだったら日本酒を使っちゃうのが有馬シェフの料理なのである。続けざまに真っ赤になったザリガニを取り出し、“頭”と“足の付いてる胸の部分”“身の詰まった尻尾”の3つに分解していく。

オリーブオイルでニンニクを温め、そこにザリガニの胸を投入し軽く炒めたら、魚醤……イタリアでいうところのガルムと、ここにも日本酒を注入! そして『パッソ・ア・パッソ』秘伝の鶏のブロード(ダシ)を加え、軽く煮詰める。

続きまして、身の詰まった尻尾の殻を剥く。シェフは殻を剥きながら何度も「クンクン」とエビの臭いを嗅いでいる。

「大丈夫、臭くないね! 料理っていうのは7〜8割は素材で決まるからね」

そうなのだ。有馬シェフは、料理の味を決めるのは調理人の技術・技法ではなく素材の善し悪しだと、いつも口が酸っぱくなるほど力説しておられるのだ。でも今回は都内高級住宅地産のアメリカザリガニっすからね、素材も納得いただける質だと武内もオレも自負しておりますよ。

さらに殻を剥いた尻尾の背わたを爪楊枝でキレイに掃除し始める。
そしてまた鍋をひとつ取り出すと、ニンニクをオリーブオイルで加熱して玉ネギのみじん切りを加え,そこに殻と背わたがキレイに取り除いたエビの尻尾を入れる。

続けざま、ここにもガルム! そして好みの量の唐辛子に、オレガノなどのハーブ。そしてさっきの胸部分と鶏のブロードに、これまた『パッソ・ア・パッソ』が店で出す料理にも使っているトマトソースを混ぜる!

ハッキリいう。もうこの時点で死ぬほど美味そうである!!

アメリカザリガニの旨みに『パッソ・ア・パッソ』のブロート&トマトソースをミックスした、死ぬほど美味しそうなソースを煮詰め、コショウとバターで味を調える。すでに死ぬほど美味しそうというよりも、もう見てるだけで即死の美味しそうさである

「さ、パスタを作るけど、手打ちね。パッパルデッレ!」

そんなコンビニで売ってるようなスパゲティでいいのに、パスタマシンでパスタ生地を伸ばし、ローラーカッターで細く切って、幅広のきしめんチックなパスタの“パッパルデッレ”を作り出す。

もうここまで来ると、ザリガニということもあって、申し訳ない気分で一杯である。

そしてそのパスタを茹で、さっきのソースと和え……

「これが味の決め手なんだよ!」

と、荒ミジンにした大量のイタリアンパセリも混ぜこんで、あとは皿に盛るッ!!

立ち登るエビの香ばしさ、煮込まれたトマトの爽やかでどこか甘みを感じる芳香。イタリアンパセリを上から追加で振りかけいたしまして、ついに完成じゃあああ!!

どう? 旨そうでしょ? アップにするとさらに旨そうだぞ!

で、味だけど、もう説明するのも野暮なんだけどさ、アメリカザリガニってようするに小さなロブスターじゃん? それも小さい分、味が繊細なロブスター! それをさ、『パッソ・ア・パッソ』のブロードとトマトソース、さらに手打ちバスタ生地で、有馬シェフが調理してんだよ? 旨くない要素がひとつも見当たらない! もうウマイっていう要素しかない! そして本当に実食すれば、「ウマイ!!」って言葉しか出てこない。生きてて良かった! ってくらいしか浮かばない、そんなウマサ!!

「でなに? これって仕事なの?」

「仕事ですよ!!」『おと週web』っていう、文字通り『おとなの週末』のweb!

「あ、じゃあ宣伝しといて、レシピの本とかも出してる」って!」

あ、それはこの記事読んだみなさん“有馬邦明”で検索してみてください! 

「でもけっこう美味しくできたよね。ソースはちょっと取っておいて、今度来るお客さんにも食べてみてもらおう!

オ〜ッ! ちゃんとお金取れるレベルってことですな〜。ただいつも、このメニューが『パッソ・ア・パッソ』にあるワケではない! わかってるとは思うけど。子供倶楽部のためだけのスペシャルメニューである。

ちなみにこちらは自分たちで握りにしてみたもの。

体が大きくても、ザリガニは可食部分が少ないので2匹使って握るといい感じに。味は、もうこれはエビですよ、エビ。赤と白の色合いも美しい〜!

そんな普段は食べられないスペシャル素材を使ったスペシャルな料理をまた味わうため『大人の子供倶楽部』は、また次回、とんでもない食材探しに挑む! それまでヨダレ垂らしたまんま待っててェ〜ちょうだい!(財津一郎風に)

公園によってはアメリカザリガニを持って帰らずキャッチ&リリースで、というところもあるので、事前に確認して楽しんでほしい。

取材・撮影/カーツさとう

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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