最旬冷やうどん8選!今食べるべき一杯はコレ!

あったか〜いツユで食べるのもいいけど、夏はやっぱりちょっと濃い目のツユがかかったぶっかけやキーンと冷たい冷やかけうどんでツルツル、ワシワシ食べるのもまた美味。そんなうどんを調査。結果、今食べるべき一杯が見つかりました!

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【その壱】ダシの旨みを実感 冷やでも旨い“福岡うどん”

黄金色のツユと柔らかいうどんから温で食べるのが定番の福岡うどん。しかし、冷やも美味しいのです!

『筑後うどん まがり』@新大塚

・冷やし鶏ごぼう天うどん(860円)
長さのあるごぼう天は先端がサクサク、ツユに浸かる部分はダシが染み、異なる食感を楽しめる。下味がついた柔らかなとり天も美味。うどんは1玉約200g。1.5倍の大盛は無料

ニュルンとして芯はコシがしっかり この食感クセになる!

麺を食べた瞬間、衝撃を受けた。ニュルンとして歯に絡みつくような粘りを感じる食感
それでいて芯にはコシがあり、なめらかかつふんわりしてとにかく旨い

ツユをすすれば、また絶品。
イリコ、カツオ、昆布のまろやかなダシが混然一体となり、身体に染み入るような滋味深さなのだ。

福岡県南部の筑後地方で食べられる“筑後うどん”を掲げるが、味はあくまで店主のオリジナル。
店内で製麺するうどんはもちろん、ツユや天ぷらまで一切手を抜かず、真心を込めて丁寧に仕上げる。

そんな一杯が旨いのは当然のこと。
ツユは別添えなので、つけてもかけても麺の旨さを堪能できる。

だから旨い!

ダシには北海道産の天然昆布、鹿児島県枕崎産の削り節、熊本県牛深産と長崎県平戸産のイリコを使用

ツユは別添え


つけてよし、かけてもよし!


奥から、
・かしわめし(220円)
・夏うどん(880円)
かしわめしはあっさり味でうどんのお供に最適。夏うどんにはトマト、牛肉、有明海苔、温玉、大根おろしをトッピング。1日限定20食

『筑後うどん まがり』

[住所]東京都豊島区南大塚2-25-11
[電話]03-5810-1913
[営業時間]11時半~15時半、17時半~21時、日・祝11時半~16時
[休日]月
[交通]地下鉄丸ノ内線新大塚駅1番出口から徒歩1分、JR山手線大塚駅南口から徒歩6分

『博多うどん はし田たい吉 西新橋店』@新橋

・ごぼう天うどん(冷)(600円)
うどんとごぼう天の最強タッグ

ダシ氷が浮かぶツユと喉越し抜群の麺で300gをペロリと完食

3年連続でミシュランのビブグルマンに選ばれるも、2018年に閉店した『はし田』のセカンドブランド。

福岡県糸島産の小麦粉を使った自家製麺の旨さは今も健在。
讃岐うどんと比べて細めで柔らかいが、冷やはキュッと締まり、ツルツル感が増している

ツユは鹿児島県枕崎産のカツオダシと長崎県産のアゴダシをブレンドしたまろやかな味わい。
冷やすことで塩味が際立ち、麺と驚くほどの相性の良さだ。

博多っ子の定番、ごぼう天は別皿で供される。
岩塩をかけ揚げたてのサクサクを食べたり、ツユにサッと浸けたり、どっぷり浸したりと、いろいろな食べ方で楽しみたい。

だから旨い!

麺は強力粉と薄力粉を独自の配合でブレンドしたもの。 水分をよく含み、瑞々しい茹で上がりだ 


・ざるうどん(冷)(500円)
切りたて、茹でたての麺の美味しさをストレートに味わえる。岩海苔、ネギ、ゴマをお好みでツユに加えて召し上がれ

・冷やし豆乳坦々うどん(800円)
クリーミーな冷やし担々スープが激旨!

『博多うどん はし田たい吉 西新橋店』

[住所]東京都港区西新橋1-15-7
[電話]03-6257-3009
[営業時間]11時半~14時半、17時半~20時半 ※麺が無くなり次第終了
[休日]土・日・祝
[交通]都営三田線内幸町駅A3出口から徒歩1分、地下鉄銀座線新橋駅8番出口から徒歩4分

【その弐】牛も豚も!今、肉うどんがアツい!(冷やだけど)

冷やのトッピングは、天ぷらが主流でしたが、最近はお肉たっぷりのぶっかけや冷やかけうどんも増加中!

『讃岐手打ちうどん 青ノ山』@三越前

・肉ぶっかけ(980円)
しっかり締めたうどんに、ほんのり温かい牛肉がどっさり

目を見張るような美しさはできたての“活きたうどん”の証

店内へ足を踏み入れると目に飛び込んでくるのが、ガラス張りの打ち台。
一番のこだわりは“手打ち”、“できたて”を提供するということ。聞けば店内の動線も客席まで最速で届けられるよう考えたものなのだそう。

香川で修業を重ねた店長の高橋さんが打つのは、半透明で美しくしっかりとしたコシを感じる“活きたうどん”

一番人気は国産牛バラ肉がのった「肉ぶっかけ」。少し強めにサバ節を利かせた深みのあるダシに、厳選した香川の醤油を利かせスッキリとした味わいのツユが、甘辛く炊いた肉の旨みをやさしく包み込む

ツユ、肉、麺の調和が見事にとれた逸品だ。

だから旨い!

うどんは手打ち。目の前で見られることも


・青ノ山セット【竹】(うどんはきつね・温から選べる)(1100円)
ダシには伊吹産イリコと羅臼産昆布、静岡県産のカツオ節、高知県産・鹿児島県産のサバ・ウルメイワシをブレンドした雑節を使用。温うどんのツユは冷やに比べ、やさしい味わいが特長。大振りで厚みがある高知のお揚げは、噛むとツユがたっぷりあふれる。お得なセットは、うどんと同じダシで炊いたおでん盛り合わせ(左上)、肉乗せ炊き込みご飯(右上)が付く

『讃岐手打ちうどん 青ノ山』

[住所]東京都中央区日本橋室町1-13-14
[電話]03-6225-2236
[営業時間]11時〜15時LO
[休日]日
[交通]地下鉄銀座線ほか三越前駅A4出口から徒歩1分

『自家製さぬきうどんと肉 新橋 甚三』@新橋

・冷やしスペシャル(700円)
肉でうどんが見えないほどのボリュームに大満足

鶏天×豚バラ肉!肉好きのための冷やうどん最高峰!

“ 肉系さぬき”を謳う大門にある人気店の2店舗目がこちら。

ここで肉好きが避けて通れないのが「スペシャル」だ。
ジューシーなモモ肉のとり天が3つに、香川県産オリーブ豚を使用したあっさり味の豚バラ肉がどっさり乗るド迫力のビジュアルに恐れ入る。

麺は北海道産などの小麦粉をブレンドした風味豊かなもの。
これらすべてをイリコの利いたやさしい味のツユが受け止め、死角ナシの最強の一杯が完成する

このままで十分の旨さだが、粗挽きのブラックペッパーと一味唐辛子、天かすをたっぷりかけて食べるとパンチが増し、ヤミツキの味わいに。

だから旨い!

香川県の老舗メーカー『吉原食糧』の特選小麦を使用。もっちりした弾力のうどんに仕上がる


・冷やし肉ざるRED(700円)
ラー油を利かせたピリ辛味のツユが激旨。1玉約280gの麺がすんなりお腹に収まってしまう

・冷やし鳴門天然わかめ(590円)+すだち(100円)+大根おろし(60円)
うどんとシャキシャキした鳴門天然わかめの美味しさをシンプルに味わえる一杯。すだち、大根おろしを加えて夏らしい味に

『自家製さぬきうどんと肉 新橋 甚三』

[住所]東京都港区西新橋1-19-3 第2双葉ビル1階
[電話]なし
[営業時間]11時~15時半、土11時~14時 ※共に麺が無くなり次第終了
[休日]日・祝
[交通]都営三田線内幸町駅A3出口から徒歩2分、地下鉄銀座線虎ノ門駅1番出口から徒歩4分、地下鉄銀座線ほか新橋駅8番出口から徒歩6分

『讃岐うどん 麺匠 釜善』@神田

・肉うどん(中盛)(900円)
牛バラ肉とゴボウは割下で煮込んでいる

博多出身の店主が繰り出す イリコ&アゴダシと讃岐麺のハイブリッド

店主は香川の繁盛店や都内有名店などで修業。

試行錯誤しながらたどり着いたうどんは、「さぬきの夢」をメインに独自で配合した小麦粉を使用。
歯を押し返すような弾力となめらかさが魅力だ。

ダシは伊吹島産イリコとアゴがベースで、豊かな旨みや甘さが特長
そこにサバ節や宗田節、利尻昆布と枕崎産の花カツオを合わせてオリジナルでブレンドしたかえしを加える。

博多うどんの風味豊かなツユと讃岐うどんの融合ともいうべき、クセになる美味しさだ。

だから旨い!

うどんは切りたて・茹でたてにこだわり提供。3玉まで無料で1.5玉以下の注文は温泉卵をサービス


・ぶっかけうどん(中盛)(650円)+半熟卵天(100円)
旨みたっぷりのツユが絶品の「ぶっかけ」。卓上には揚げ玉や数種類の一味などを用意

・とりちくわ天うどん(特大)(850円)
特大は約540g。天ぷらはサクッと揚げられている 

『讃岐うどん 麺匠 釜善』

[住所]東京都千代田区神田司町2-14-15 高梨ビル1階
[電話]03-5577-5308
[営業時間]11時〜20時LO、土11時〜15時LO
[休日]日・祝
[交通]地下鉄丸ノ内線淡路町駅A2出口から徒歩3分

【その参】忘れちゃいけない夏のかけうどん 名店の冷やかけ

かけうどんは温かいものと思ってませんか? 冷やもあるんです! シンプルゆえに実力がわかる、名店の味をご賞味あれ。

『手打うどん いわしや 青山店』@青山一丁目

・ひやかけ(530円)
ネギと天かすはセルフで入れるスタイル

シンプルだからこそエッジの利いた剛麺の旨さが際立つ

なんと瑞々しいうどんだろう。エッジの利いた極太麺に目で魅了されたのち、食べて感じるのは、驚くほどのコシの強さ。
歯に吸い付くようなしなやかな弾力があり、噛むと小麦の素朴な風味が口中に広がる

さすが、兵庫県西宮市で屈指の人気を誇る名店の味。
その実力をダイレクトに味わうなら、迷わず「ひやかけ」を選びたい。

イリコをベースに節類を加えたダシは、冷たくすることで味の輪郭がはっきり浮かび上がる。
それが、冷水で締めてコシを増した麺の旨さをさらに引き立てるのだ。

揚げたての天ぷらをお供にすれば、心も胃袋も満たされ、幸せの余韻に浸れる。

だから旨い!

うどん専用の厳選された小麦粉を使用。毎日の温度や湿度の違いで仕込みの加減を調整し、職人が想いを込めて手打ちする


・冷やしおっかけうどん(750円)
暑い時期に登場する青山店限定うどん。カツオダシの濃厚な味わいが魅力だ。ナス、ワカメ、刻み海苔、レモン、削り節を乗せ、見た目も涼やか

天ぷら
・紅ショウガ(140円)
・イカ(160円)
・とり天(180円)
サクサクした衣が秀逸

『手打うどん いわしや 青山店』

[住所]東京都港区北青山1-2-3 青山ビルヂング地下1階
[電話]03-6812-9822
[営業時間]11時~20時、土11時~17時 ※共に麺が無くなり次第終了
[休日]日・祝
[交通]地下鉄銀座線ほか青山一丁目駅0番出口からすぐ

【その四】スープでもカレーでも 多様性を感じる創作系

ツユだけでなく、スープでもカレーでも何にでも合うのもうどんの魅力。冷やになっても美味しくいただけます!

『創作うどん 一滴八銭屋』@新宿

・じゃがいもの冷製スープうどん(950円 ※昼限定)
ツユは生クリーム&牛乳でまろやかながら、スモークサーモンの香りと黒胡椒でパンチのある味

涼を呼ぶ夏季限定の人気メニューはビシソワーズ風

店名にある“創作うどん”の通り、「ここにしかないもの」にこだわる。
そんなメニューのひとつが夏季限定の「じゃがいもの冷製スープうどん」。

スープは、北海道落部産の真昆布と厚切りの混合節などからひいたダシと、ジャガイモや玉ネギを煮込んだ具材のエキスたっぷりの、“和風ビシソワーズ”。うどんは「さぬきの夢」にオーストラリア産の厳選小麦粉をブレンドした、太くて噛み応えのある”男麺”。

濃厚なスープと主張の強いうどんが合わさって1玉340g、満足度が高い。数量限定のためランチタイムで売り切れ必至。

だから旨い!

茹で時間は13分程度で、茹でたての提供を心掛けている


・名物 白肉うどん(880円 ※昼限定)
信州の合わせ味噌をベースにニンニク、ショウガがたっぷり。ランチは2種のうどんを半玉ずつ選べる「ハーフ&ハーフ」(1100円)も用意。夜は四国の美味が揃う居酒屋になり、うどんの量は半玉で価格も異なる

『創作うどん 一滴八銭屋』

[住所]東京都新宿区西新宿1-15-9 KCビル2・3階
[電話]03-3342-8889
[営業時間]11時半〜14時半LO、月・火・土17時半〜23時(22時半LO)※水〜金は〜23時半(22時半LO)、日〜22時(21時半LO。当面昼は同じ、夜は〜21時半〈21時LO〉)
[休日]お盆、年末年始(当面は日)
[交通]JR山手線ほか新宿駅南口から徒歩5分

『カレーうどん ひかり 隠れ居酒屋』@池袋

・冷カレーうどん(950円 ※昼価格、夜は1100円)
看板メニュー「大人のカレーうどん」と同じスープだが、コーンの甘さなどもあり、辛さは温よりもマイルドに感じられる

専門店の夏の風物詩は絶妙なスパイス使いがあと引く旨さ

築約60年の民家を改装した、隠れ家的カレーうどん専門店。

こちらの夏の風物詩が「冷カレーうどん」。
カツオダシや醤油などの和素材をベースにしたカレースープは、18種類のスパイスでピリッと香味豊かに仕上げている。スープにオリーブオイルを使っているため、油分のクドさはなく口当たりはスッキリ。

気になるうどんは、麦が香る特注の平打ち太麺。
冷たく締めてあるのでしっかりとしたコシが感じられ、豚肉や油揚げ、九条ネギなどたっぷりの具材と相まって食べ応え十分。今年は「なます風サラダ」をのせて爽快感をプラス。

スパイスとの相乗効果で箸が止まらない。

だから旨い!

コリアンダーやペッパーなどのスパイスを独自に配合して使用 


・ドライカレー サラダ付き(950円 ※昼価格、夜は1100円)
20種類のスパイスを使った逸品は2020年夏にデビュー。クミンの香りが印象的

『カレーうどん ひかり 隠れ居酒屋』

[住所]東京都豊島区西池袋3-22-8 パークサイドフキビル岸野宅
[電話]03-5954-5608
[営業時間]11時半〜14時半(14時LO)、17時半〜23時(22時LO)
[休日]日・月
[交通]JR山手線ほか池袋駅西口から徒歩5分

冷やで食べるとわかる、ツユ・麺の旨さ 感動の一杯を語りつくす

今回の調査では、冷やだからこそうどんのコシを重視しつつものど越しの良さや程よい弾力に感動した『おとなの週末』ライター・松田&市村。久々のうどん特集に終始ハイテンションのうどん好き編集・戎と共に熱く語ります。

唯一無二の食感も!果てなきうどんの魅力

松田(以下、松)「冷やうどんの調査・取材、最高に楽しかった。キリッと冷えたツユでも、創作系のスープやつけ汁でも美味しく食べられるうどんの懐の深さ恐るべし」

市村(以下、市)「ツユが冷たいからこそ、ダシの個性や旨みの輪郭がハッキリと感じられました。」

「本特集でイチオシは肉うどん。調査を進めていくうちに、冷やうどんと肉の相性が合うことを再認識しました。昨年あたりから肉うどんを名物にするお店も増えてきていたこともあり、これは新たな潮流になるのではとビビッときたんです。なので、一番ページを割きました」

「どこもお肉の盛りのよさが印象的でした。『青ノ山』『麺匠 釜善』のような甘い牛肉とツユ、コシのあるうどんとの相性が抜群

「『甚三』の『スペシャル』は肉天国の圧倒的ビジュアル!最初は肉うどんで冷やなんて、脂が浮いてベタベタする?と思っていたけど、そんなこともなく、イリコが利いた雑味のないツユがウマ〜い!しかもコスパもいい」

「そうなんです!数多あるうどんの魅力のひとつが、手頃な価格。特に衝撃だったのが『釜善』の3玉まで無料サービス。コシとノビのあるもっちりしたハイクオリティのうどんが最大約540g!幸せすぎます」

「幸せでしたね。麺といえば、『一滴八銭屋』のゴツくて太いうどんは食べ応えがあって美味しかった。“男麺”とは言い得て妙です」

「太麺でしたら剛麺の『いわしや』もお忘れなく。麺のクオリティでいうと『まがり』が鮮烈。粘りのあるねっとり感、そしてふんわりなめらかな歯触り。思い出しただけで、また食べたくなる~」

「讃岐のようなコシのある太麺と、最近多いしなやかな細麺の中間をいく太さで平打ち。そして、甲イカを思わせる舌触り。こういう麺ははじめてです」

「おふたりがここまで言うのだから相当美味しいとは思うのですが、どうにもねっとりしたうどんってピンとこなくて……。今から食べに行ってきます!」

撮影/小島昇、石井明和(ひかり)
取材/松田有美、市村幸妙(青ノ山、釜善、一滴八銭屋、ひかり)
文/市村幸妙(コラム)
※店のデータは、2020年8月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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