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『蛇の市 本店』@日本橋

月(3850円)
つま盛、味噌汁の他、握り8貫(本マグロヅケ、中トロ、平目昆布〆、白いか、真鯵、イクラ、ホタテ、穴子)、巻物、玉子巻が付く。玉子巻は5年ほど前に五代目が考案

五代続く伝統の技を今の時代に融合させた圧巻の寿司の美しさ

明治22年に屋台として創業した老舗が令和2年3月に移転。白木に黒塗と朱塗のつけ台が映えるスタイリッシュな店内で、伝統が息づく江戸前寿司を楽しませてくれる。

まず、シャリが素晴らしい。米は寿司用の石川県能登産「笑みの絆」を使用。羽釜で炊き上げた粒の輪郭がはっきりしたシャリを赤酢と塩のみで調える。いい意味でネタの味をジャマしない仕上がりで、口の中でのはらりとしたほどけ具合も実に見事だ。ネタも、本マグロのヅケに平目の昆布〆など、ひと手間加えたものが印象的。

そして、見逃せないのが薄焼き玉子でシャリを巻いた玉子巻き。具は胡麻と海苔だけというのが潔く、〆にふさわしい逸品だ。

江戸前ばらちらし(3300円)
吹き寄せとばらちらしのいいとこどりのような内容

おきまり江戸前鮨+肴のコース(6600円からのひと品)
タコの煮凝りに大葉ポン酢を添えて

風情ある中庭に東屋が佇む

住所:東京都中央区日本橋室町1-12-10
TEL:03-3241-3566
営業時間:11時半~14時(13時半LO)、16時半~22時(21時LO)
定休日:日・月・祝
交通:地下鉄銀座線ほか三越前駅A1出口から徒歩3分

『蛇の市 本店』

『鮨 山沖』@日本橋

十カンと巻物・椀(3300円)(1)
写真手前から時計回りにイワシ、玉、かんぴょう巻き、穴子、ウニと小柱

十カンと巻物・椀(3300円)(2)
写真手前から時計回りに小肌、中トロ、スミイカ、ヅケ、赤貝、スズキ昆布〆

店主の仕事が冴え渡る 見た目よし、味よしの 江戸前寿司に惚れ惚れ

店主・山沖さんの握る寿司は、どれをとっても丁寧な手仕事が光る。例えば小肌は酢〆の加減が良い上に柚子の香りが上品。スズキの昆布〆にはゴマをかまし、食感と味の妙味が秀逸。和辛子を添えたヅケは口の中で香りと味が膨らむ、といった具合。また、煮蛤には貝の、車エビにはエビのダシを加えた共ツメを添えるなど、手のかけ方が実に繊細なのだ。そんな寿司が旨くないわけがない。

昼寿司は2200円、3300円、5500円の3種類。ネタは日替わりで17種類ほどが揃い、お好みで1貫330円から楽しめる。どんなネタが待っているか、それをどんな風に握ってくれるか、思い浮かべるだけで笑みがこぼれる。

画像左:煮蛤(770円)
画像右:車海老(550円)
圧倒的な旨みの煮蛤、山椒を潜ませた車海老、どちらも心底旨い

つまみと握り(1万1000円からのひと皿)
シャコ、イカゲソ、酢〆した鯵。店主の気分で出してくれるつまみも楽しみ

ネタは日替わりで17種類ほど

住所:東京都中央区日本橋室町1-12-14
TEL:03-5201-8009
営業時間:12時~14時、17時~22時
定休日:日、土・祝不定休
交通:地下鉄銀座線ほか三越前駅A4出口から徒歩2分

『鮨 山沖』

『鮨 うら山 日本橋』@日本橋

早月(4500円)
中トロ、漬けマグロ、白海老のおぼろ昆布締め、シマアジといった握り7貫にノドグロとイクラの小丼、白海老のかき揚げ、茶碗蒸しなどがセットに

昨年10月に東京進出 伝統技とアレンジで握る北陸から直送の海の幸

名古屋で評判の店が、かつて魚河岸として栄え、今も老舗が軒を連ねるこの地で勝負に出た。ネタは上品な脂乗りのノドグロや、富山の白エビをはじめ、北陸から届くとびきりの海の幸が中心だ。加えてシャリも名脇役で、複数の品種を独自にブレンドし、粒立ち良く炊いた米を赤酢と米酢の合わせ酢で切る。おだやかな酸味と塩分によって、それぞれのネタの旨みや香りを繊細に立たせているのだ。

また、握りには伝統的な仕事の中にも、あしらう薬味やネタの切りつけに、どこか現代風のアレンジを忍ばせる。これが目にも舌にも楽しい仕掛けとなって、次はどんな1貫がやってくるか待ち遠しくなる。

画像上:のどぐろの塩焼き(1500円)
画像下:毛蟹(3500円)
基本は夜のコースに付く一品。用意があれば単品注文も可能だ

鯖の海苔巻きの刺身(夜のコースの一部)
しめ鯖を海苔とおぼろ昆布で巻いたおつまみ。中心部の薬味の香りや食感も楽しい

住所:東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー地下1階
TEL:03-3516-3366
営業時間:11時半~15時(14時半LO)、17時~22時半(22時LO)
定休日:年末年始
交通:交地下鉄銀座線ほか日本橋駅B6出口から直結

『鮨 うら山 日本橋』

『吉野鮨 本店 』@日本橋

にぎりずし(3520円)
写真上段、真ん中のにぎりはおぼろを入れて焼き上げる伝統の薄焼き玉子

日本橋に店を構えて140年以上の老舗の味を昼寿司で気軽に楽しむ

明治12年創業、トロ発祥の店といわれる。シャリは赤酢と塩のみ。甘みを一切加えずに仕上げるのが伝統の味だ。ここを昼に訪れるなら、ぜひ頼みたいのが3520円のにぎりずし。10貫に巻物という内容で、酢でキリッと〆た小肌、上品な旨みを湛えた車海老、どっしりした味わいの穴子など、江戸前の仕事がきちんとなされたネタが、伝統のシャリに抜群に合う。もちろん、口の中でトロッととろける極上のトロもご賞味あれ。

ちらしずし(2970円)
トロをはじめ、マグロ赤身、小肌、穴子、タコなど上質なネタが目にも鮮やか。にぎり、ちらし共に、ネタの内容は季節や仕入れで異なる

住所:東京都中央区日本橋3-8-11
TEL:03-3274-3001
営業時間:11時~13時45分LO(土は昼のみ)、16時半~21時LO
定休日:日・祝
交通:地下鉄銀座線ほか日本橋駅B1出口から徒歩1分

『吉野鮨 本店 』

『㐂寿司 』@人形町

バラちらし(4400円)
バラちらし、にぎり共に、ネタは日替わり。赤酢と白酢に塩を加えたシャリも秀逸

江戸前の丁寧な仕事が冴えわたるバラちらしとにぎりに舌鼓を打つ

心惹かれるバラちらしである。シャリに白身や煮イカ、小肌、穴子、エビといったネタを散らし、煮ツメや煮切り、わさびで味を調える。思わず呑みたくなってしまう、味のバランスの良さが見事なのだ。もちろん、にぎりも美味。まろやかな味の余韻を感じる小肌、口の中で旨みが広がる穴子、素朴な甘さの鞍掛玉子焼きなど、江戸前の粋を感じる寿司に惚れ惚れしてしまう。風情漂う下町の一軒家で、贅沢な昼寿司を味わおう。

にぎり(5500円)
ヒラメやホタテなど8貫に巻物3切が付く。11貫のおまかせ寿司は1万3200円

住所:東京都中央区日本橋人形町2-7-13
TEL:03-3666-1682
営業時間:11時45分~14時半、17時~21時半(土は~21時)
定休日:日・祝
交通:地下鉄日比谷線ほか人形町駅A3出口から徒歩1分

『㐂寿司 』

撮影/鵜澤昭彦(蛇の市・山沖)、西﨑進也(うら山)、大西尚明(吉野鮨)、貝塚隆(㐂寿司) 取材/松田有美(蛇の市・山沖)、肥田木奈々
※店のデータは、2021年10月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部 今井
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