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お米の国は日本だけにあらず、世界にも炊き込みご飯は多々あるんです。具材やダシの違いに驚きのものもあり、見た目や味わいのバラエティさも楽しめます。

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【スペイン】『アロセリア ラ パンサ』@銀座一丁目

土鍋で炊いたアサリとキノコのパエリア(3960円)
ベースとなるスープは鯛のアラからとるダシで、そこにアサリの風味、キノコの旨みが重なり深いコクを生む

土鍋で炊いたアサリとキノコのパエリア(3960円)

スペインの米料理専門店が誇る日本米の多種多様なパエリア

店名の“アロセリア”は、アロス=米を提供するレストランって意味。こちらのメニューには、そんなスペイン各地の米料理がずらり。

アサリのパエリアはバスクの伝統料理で“カスエラ”という陶器で炊くのも現地のスタイル。とはいえ、使用する米はあえての日本米。粒感の立つ山形の「はえぬき」だ。オーブンから出したばかりの熱々を頬張れば、アサリの力強い風味の中から米が持つおだやかな甘みと旨みがじんわり広がっていく。

小海老のカルデロ(3520円)
とろみのある舌触りで濃厚な味わいはワインにもぴったり。スペイン産、乾燥ピーマンの調味料、ニョラスとサフランで奥行きのある香りに仕上げている。

小海老のカルデロ(3520円)
途中でアリオリ(ニンニク)ソースで味変しながら楽しみたい。

スペインでは、パエリアのほかにも、壺のような深い鍋を直火にかけて作る、おじや風の「カルデロ」などなど米料理が多彩で、なんだか親近感がわく。

『アロセリア ラ パンサ』外観

住所:東京都中央区銀座1-15-8 銀座耀ビル1階
TEL:03-6228-6793
営業時間:11時50分~14時半(13時半LO)※土・日・祝は~15時(14時LO)、17時~22時半(21時半LO)
定休日:月(祝は営業)
交通:地下鉄有楽町線銀座一丁目駅10番出口から徒歩2分

『アロセリア ラ パンサ』内観

【ウズベキスタン】『日本橋 アロヒディン』@日本橋店

プロフ(1760円)
調理に時間がかかるため、あらかじめ予約を。ラムから出た旨みとニンジンの甘みたっぷりでシンプルな調理法とは思えぬほど豊かな味わいだ。一緒に炊いたニンニクをほぐして絡めながら味わいたい

肉と野菜の旨みじんわりウズベクのソウルフード

シルクロードの中継地として栄えたウズベキスタンで、「プロフ」は結婚式や誕生日などハレの日には欠かせない料理だそうだ。日本で言うところのお赤飯?かと思えば週に1度は食卓に並ぶというから、もっと身近な存在だろう。

作り方はいたってシンプル。具材を油でよく炒め、その鍋に生米と水を加えて炊くだけ。味付けは塩と胡椒のみだが、その分素材から染み出た旨みがダイレクトに膨らむ。粒のままたっぷり利かせたクミンの香りがなんともエキゾチックだ。

シャシリク盛合わせ(2530円)
ラム、鶏肉、牛肉をそれぞれにマリネしてからグリル

そんなプロフに代表されるウズベク料理の他にも、トルコやロシア料理もオンメニュー。大陸を旅した気分で楽しもう。

チュウォット(715円)
爽やかな酸味のヨーグルトとキュウリのサラダは、プロフと合わせて食すのもいい

店内には旅行気分を味わえる絵が飾られている
『日本橋 アロヒディン』外観

住所:東京都中央区日本橋2-16-4 remix日本橋1階
TEL:03-3271-0221
営業時間:11時~14時(13時半LO)、17時~22時(21時LO)
定休日:土の昼、日
交通:地下鉄東西線ほか日本橋駅D1出口から徒歩3分

『日本橋 アロヒディン』内観

【フランス】『グラマシーテーブル』@東銀座

サバとフォアグラの炊き込みご飯(2310円)
オレンジ果汁に生姜の搾り汁も加えてフルーティーで爽やかな風味に炊き上げる。

サバとフォアグラの炊き込みご飯(2310円)
食べてみればどこか和な趣きもあり、ほっとできる味わい。

サバとフォアグラの炊き込みご飯(2310円)
不思議なほど赤ワインとの相性もいい。

ビストロでもやっぱりご飯 意外すぎる食材をクロスする

「やっぱりご飯を食べるとほっとするでしょう?」とオーナーの神谷さん。さっきまで素材をストレートに生かした骨太なビストロ料理をワインと一緒にたらふく味わっていたけれど、米料理があるってこれほど心強いものか。

ほどなくやってきたのがご覧のストウブ鍋。ソテーした鯖とフォアグラの下に潜むのが、オレンジジュースで炊いたご飯だ。びっくりするような組み合わせだが、酸味を持たせたご飯は酢飯のような役割で、個性的なふたつの食材を見事に繋いでくれる。米粒を包むフォアグラのコクにあと押しされて、〆のつもりがついついワインをおかわりしてしまうのだけど。

牛ハラミのカツレツ赤ワインと粒マスタードのソース(3410円)
揚げてから、さらにオーブンへ、そして休ませるを何度も繰り返した文句なしの火入れに感動!甘酸っぱいソースがパワフルな旨みを引き立てる

『グラマシーテーブル』外観

住所:東京都中央区銀座5-9-5
TEL:03-6228-5537
営業時間:11時半~14時半(14時LO)、18時~23時半(22時半LO)
定休日:日・祝(月以外は営業)
交通:地下鉄日比谷線ほか東銀座駅A1出口から徒歩1分

『グラマシーテーブル』内観

【中国】『南粤美食(なんえつびしょく)』@元町・中華街

腸詰め干し肉貝柱釜飯(1680円)
中央には蒸してほぐした干し貝柱がどっさり。腸詰からもいい味が出る。

腸詰め干し肉貝柱釜飯(1680円)
熱々を頬張れば魚介と肉の両方の旨みがひと口で押し寄せてくる

自家製干し肉のコクがギュッ!乾物で旨さ増す広東式釜飯

香港などで親しまれるローカル飯に“煲仔飯”(ボウジャイファン)がある。ひとり用の土鍋で、炊き上がり直前のご飯の上に好みの具材を乗せて蒸らす、いわば広東式の釜飯だ。具材に決まりはなく、肉でも魚でも野菜でも何でもよしの懐の深い庶民派グルメなのだが、その煲仔飯を看板にするのがこちら。常時5〜6種類揃える中でも、注文マストが上写真。店の屋上で干した豚バラ肉を散りばめ、乾物ならではの凝縮したコクと旨みが、豚骨と鶏ガラのスープで炊いたご飯に放たれる。もちろん、鍋底にはパリパリのおこげ付き。そこへ脂身がジュワッと絡まると、もうたまらんっ!

うなぎ釜飯(1680円)
うなぎ蒲焼きを1尾分乗せたこの秋の新作メニュー 

南粤ちまき(1個1000円)
もち米は北海道産の赤豆入りでどこか日本の赤飯風。塩漬け卵に貝柱、豚バラ肉と具材がたっぷりで毎日売り切れ必至の人気メニュー。持ち帰りも可

『南粤美食(なんえつびしょく)』外観

住所:神奈川県横浜市中区山下町165-2 INビル
TEL:045-681-6228
営業時間:11時半〜15時(14時LO)、17時〜21時(19時LO)
定休日:無休
交通:みなとみらい線元町・中華街駅2番出口から徒歩2分

『南粤美食(なんえつびしょく)』内観

撮影/西﨑進也 取材/菜々山いく子
※店のデータは、2020年11月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部 今井
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