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普通のご飯の素晴らしさをしみじみ感じさせてくれる、定食屋の存在。普段はあまり気にかけることなく過ごしがちなこの極上ご飯を、真摯にリスペクト&フィーチャーいたします!

『九段食堂』 @九段下

日常の食を改めて見直すきっかけを作る社員食堂の新しい形

壁一面の窓に広がる、お堀の緑が心地いい。ここはグーグル・ジャパンの話題の社食を作った立ち上げメンバーが手がける社員食堂。そう聞けば、俄然興味が湧いてくる。しかもランチタイムは一般にも公開されているのだ。

Local Comfort Teishoku 1470円

『九段食堂』Local Comfort Teishoku 1470円 いわいどりのグリル、人参のスープ、旬野菜とりんごのサラダ、かぶのピクルス、玄米ご飯。メニューは日替わりだ。調味料なども添加物のない伝統的なものを使用する

有機無農薬の野菜は、自社の農場や繋がりのある全国の小さな農家から届くもの。その時ある野菜が送られるため、メニューはふたを開けてから組み立てる。魚はご縁があった料亭の卸から仕入れている。その日の余剰分を引き受けることで、フードロスを防ぎ、適正価格で買える仕組みだ。そのため思いがけない魚種と出合うこともしばしばで、それもまた作る側の楽しみなのだとか。

「コンセプトは日常の食事のアップデートです」とディレクションを担当した荒井さん。ドレッシングなどからすべて手作り、できたてを食べてほしいから少量ずつ作るなど、細かなところまで手を抜かない。生まれ変わったばかりの『九段会館テラス』にあり、今ならまだゆったり過ごせる穴場でもある。

『九段食堂』

[住所]東京都千代田区九段南1-6-5
[電話]070-4358-4012
[営業時間]11時~14時
[休日]土・日・祝
[交通]地下鉄東西線九段下駅4番出口から徒歩2分

『米びいき』 @新中野

ボリュームたっぷりの生姜焼きや唐揚げでご飯をガッツリ食べたい

黒板に並ぶメニューは生姜焼き、唐揚げ、チキン南蛮など。白いご飯がワシワシ進むものばかりで、眺めるだけで食欲をそそる。居酒屋出身という店主の木戸浦さんは、店を開くにあたっておいしいご飯をキーワードにしたいと考えた。その理由を「おいしいご飯を食べると幸せになれますよね」と笑いながら語る。

生姜焼き定食 1000円

『米びいき』生姜焼き定食 1000円 生姜がたっぷり入った甘辛味がご飯を呼ぶ

『米びいき』という店名にもその思いが込められている。使っているのは山形と宮城のひとめぼれ。五つ星お米マイスターがいる専門店に頼んで、一年を通じておいしいご飯が提供できるよう産地や生産者の違うものをブレンドしてもらうという。それを1日数回土鍋で炊き上げるのだ。

ご飯にこだわるだけに、ご飯のお供も充実している。例えば、卵かけご飯のための生卵は一流鮨店などで好まれる奥久慈卵。それを選び抜いたダシ醤油と組み合わせる。今後は全国からご飯のお供の名作を探して紹介していきたいという野望もあるとか。どんなご飯のお供が登場するのかこれからのお楽しみは尽きない。

『米びいき』

[住所]東京都中野区中央4-6-10
[電話]090-8325-0066
[営業時間]12時~14時半LO、17時半~22時LO
[休日]水・木
[住所]地下鉄丸の内線新中野駅2番出口から徒歩2分

『カモンチ』 @月島

小粋なひねりが効いた家庭料理で迎える下町のランチの女王

なんとなく行くだけで元気になれるという場所がある。ここ『カモンチ』もそんな一軒だ。月島の住宅街にある古民家を改装した店では、女将の坂本雅美さんを筆頭に、女性スタッフがはつらつと働く姿が元気をくれる。

定食は朝11時半から夕方まで、いつ行っても食べられる。ランチタイムに乗り遅れた人や早めの夕食に、なんて人のお助け場所にもなっているのだ。「Today‘s ごはんセット」は週替わりで、「豚の酸辣煮」のようにアジアンテイストを取り入れたメニューもしばしば登場する。お仕着せでない料理を考えるのも台所長の腕の見せ所というわけだ。

Today‘s ごはんセット 1500円

『カモンチ』Today‘s ごはんセット 1500円 取材時の主菜は酸味とほどよい辣油の辛さがご飯に合う「豚の酸辣煮」。サラダやにんじんのラペなど副菜は野菜がたっぷり摂れる

カウンターメインの店は、実はワインバーとしての一面もあり、セラーにはナチュラルなワインがぎっしり詰まっている。そこで定食のご飯を抜いて、昼からおかずで一杯というツワモノも少なくないとか。母の手料理のように愛情たっぷりでやさしい料理は、誰もがホッとできる。下町らしい飾らない接客と共にそれが愛される理由だ。

『カモンチ』

[住所]東京都中央区月島2-3-11
[電話]03-6321-7632
[営業時間]11時半~19時(18時半LO)、木・金は~21時(20時LO)、土曜(不定オープン)は~18時半(18時LO)
[休日]日
[交通]都営地下鉄大江戸線ほか月島駅9番出口から徒歩5分

撮影/貝塚隆(九段食堂、カモンチ)、鵜澤昭彦(米びいき)、取材/岡本ジュン

※2023年2月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部
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