花壇展、足湯、限定スイーツにカクテル…五感で楽しむハマ歩き 今年、開港164周年を迎える横浜港。山下公園では、ベイブリッジや氷川丸、みなとみらいのビル群をバックに、160種1900株のバラが青い海と空に映える開放的な中で…
画像ギャラリーゴージャスで気品ある花の姿と高貴な香りから花の女王と称えられるバラが、4月下旬から開花し、5月中旬にかけて順次見頃を迎えます。美しく咲き誇るバラは、心華やぐ非日常的な空間を演出し、至福の香りで観る者を癒してくれます。「おとなの週末Web」では、ゴールデンウィークに際し、3回にわたって、おススメのフォトジェニックなスポットとともに、バラを愛でる街歩きの魅力を紹介します。第1回は「横浜」です。
開港130周年、横浜市制100周年で”市の花”にバラ
横浜市では6月11日(日)まで、市内各所において次々と見頃を迎える花々を楽しむリレーイベント「ガーデンネックレス横浜2023」が開催中です。その一環として市の花「バラ」を主役にした「横浜ローズウィーク」が5月3日(水・祝)~6月11日(日)まで、さまざまな趣向を凝らして行われます。横浜を象徴する港や歴史的建造物を背景にバラを愛でながら、いつもと違った“ハマ歩き”を楽しめます。
そもそも、横浜とバラには深い関りがあります。1859年7月1日に横浜港が開港、山手地区は外国人居留地として西洋館が立ち並び始めます。明治に入ると居留地の庭園にバラが植えられるようになり、目新しさから”高嶺の花”として注目され、徐々に庶民にも広まるようになりました。
しかし、1923年の関東大震災で山手地区は倒壊。その際、米・シアトルから援助を受け、そのお礼として桜の苗木を贈ったところ、返礼に200品種3000本のバラが届きました。それらは「日米親善のバラ」として、野毛山、山下公園、横浜市児童遊園地にそれぞれ植えられました。
戦後、港の見える丘公園内にあるイギリス館に、イングランドの国花バラが植栽され、後に公園内にバラ園が整備されると、名所として知れ渡り、市内外から多くの人々が訪れるようになりました。
1989年には、開港130周年および横浜市制100周年を記念して、市の花にバラが制定されています。
洋館をバックに袴姿でハイカラさん気分
「外交官の家」や「横浜市イギリス館」など、山手地区の趣ある洋館が点在する山手イタリア山庭園と港の見える丘公園では、多種多様なバラが豊かな色彩を放って異国情緒に彩りを添えます。
バラを鑑賞するだけでなく、その可憐な魅力に迫ることができるガイドツアーに参加するのはいかがでしょう。山手イタリア山庭園では5月12日(金)、無料のガイドツアー(先着順)が実施されるので、お見逃しなく。
港の見える丘公園では、330品種1900株もの世界各国のバラが競演。「イングリッシュローズの庭」などテーマに沿った3つの庭によって表情を変えるのも見どころのひとつ。余すところなく、バラの魅力を堪能できます。
期間中、袴をレンタルして、大正ロマンのハイカラさん気分で街歩きするのもおススメ。非日常を演出するバラと共に、優雅なひと時を過ごせます。
【ガーデンネックレス横浜2023】
【電話】NTTハローダイヤル050-5548-8686(毎日9時~20時、6月12日(月)まで)
https://gardennecklace.city.yokohama.lg.jp
【山手ローズウィーク】
【開催場所】1、「山手イタリア山庭園」(外交官の家・ブラフ18番館)
2、「港の見える丘公園」(横浜イギリス館・山手111番館)ほか
【住所】1、横浜市中区山手町16
2、横浜市中区山手町115-3ほか
【電話】1、「外交官の家」045-662-8819
2、「横浜市イギリス館」045-623-7812
【開催期間】5月6日(土)~21日(日)
【時間】9時半~17時
【料金】一部有料イベントあり
【休日】第2または第4水曜日
【交通】JR石川町駅元町口(南口)、みなとみらい線元町・中華街駅4番出口から徒歩15分
【山手イタリア山庭園 庭園ガイド】
【日時】5月12日(金)13時半~/15時~ ※各回ともに当日先着10名
【集合場所】外交官の家
【電話】外交官の家 045‐662‐8819
【料金】無料
【袴で楽しむガーデンネックレス横浜~薔薇と不思議ノ國のアリスの世界へ】
【住所】「横濱ハイカラきもの館山下町店」横浜市中区山下町1シルクセンターM 1 F125号
【電話】045-663-8108
【開催期間】5月31日(水)まで
【開催時間】11時~17時
【料金】1万円(袴一式レンタルおよび着付け、「大佛次郎記念館」入場券、「えの木てい」お土産付き)※事前予約制
【休日】月曜ほか不定休
【交通】みなとみらい線日本大通り駅から徒歩3分
花壇展、足湯、限定スイーツにカクテル…五感で楽しむハマ歩き
今年、開港164周年を迎える横浜港。山下公園では、ベイブリッジや氷川丸、みなとみらいのビル群をバックに、160種1900株のバラが青い海と空に映える開放的な中で、横浜らしいフォトジェニックな景観にしばし酔いしれます。
また、市内の造園業者らによる意匠を凝らした花壇21区画が並ぶ「花壇展」が5月7日(日)まで開催中。今年60回を迎える同展は、家の庭作りの参考になるアイデア満載です。
歩き疲れたら、4月14日にオープンした「THE WHARF HOUSE山下公園」(「ザ・ワーフハウス山下公園」)でひと休み。海を眺めながら足湯に浸かり、ハマのクラフトビールで喉を潤してリフレッシュ!
また今年は、市内のホテルやレストラン、バーにおいて、バラをモチーフにしたスイーツやカクテルなどの特別メニューが期間限定で登場。バラを”味わう”のも粋な楽しみかも。
【山下公園 花壇展】
【住所】横浜市中区山下町279
【開催期間】5月7日(日)まで
【入場料】無料
【交通】JR関内駅南口から徒歩20分、みなとみらい線元町・中華街駅4番出口から徒歩3分
【「THE WHARF HOUSE山下公園」足湯テラス】
【住所】横浜市中区山下町279
【時間】11時~19時
【料金】11時~17時 無料、17時~300円※レンタルタオル(200円)あり
【休日】不定休
【交通】みなとみらい線元町・中華街駅、日本大通り駅からそれぞれ徒歩7分、JR関内駅から徒歩16分
つるばらの大型アーチがお出迎え「横浜イングリッシュガーデン」
約2200品種2800株を有する「横浜イングリッシュガーデン」は、入口から50メートル続くつるばらの大型アーチ「ローズトンネル」が、壮観です。頭上から降り注ぐバラの芳香に包まれ、日頃の疲れも癒されます。
5月21日(日)までは、通常より2時間早く開園。「バラの香りを楽しむなら早朝がベスト。昼間より強く感じられます」(担当者)とのこと。
早朝開園の期間中、8時から10時までに限り三脚の使用もOK。得も言われぬ香りの中で、落ち着いて撮影できます。
【横浜イングリッシュガーデン ローズ・フェスティバル】
【住所】横浜市西区西平沼6-1 tvk ecom park内
【電話】045-326-3670
【開園期間】4月22日(土)~5月28日(日)※早朝プレミアム開園は4月22日(土)~5月21日(日)
【開園時間】10時~18時(最終入場17時半、早朝プレミアム開園は8時~)
【入園料】大人1200円~1500円※時期によって異なる(早朝プレミアム開園はプラス800円)
【休日】期間中は無休
【交通】相鉄線平沼橋から徒歩10分 横浜駅西口から無料送迎バスあり
お子さんとバラ園を楽しむなら、「横浜市こども植物園」内の「クラシックローズガーデン」へ。野生種から現代の品種に至るまで、150品種300株のバラが各年代ごとに植えられているほか、5月7日(日)から14日(日)まで、展示室にてバラの歴史や栽培法を学ぶことができます。
【横浜市こども植物園】
【住所】横浜市南区六ツ川3-122
【電話】045-741-1015
【開園時間】9時~16時半
【入園料】無料
【休日】毎月第3月曜日、休日の場合は翌日
【交通】JR保土ケ谷駅などから神奈中バス児童遊園地入口下車、徒歩5分または京浜急行井土ケ谷駅または地下鉄蒔田駅から市営バス児童遊園地前下車、徒歩1分
※春バラは、例年5月上旬~中旬頃に見頃を迎えますが、日照時間や気温によって開花や見頃の時期は変動します。最新の開花状況およびイベント等の詳細は、公式SNSおよび各施設や主催者にお問い合わせください。
文/中島幸恵
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