ニッポン“チャーラー”の旅

京都・八幡市『麺処 森元』のチャーラーは醤油が決め手 漬物とキムチの味変でチャーハンが激ウマに!

京都・八幡市『麺処 森元』のチャーラーは醤油が決め手 漬物とキムチの味変でチャーハンが激ウマに!

京都・八幡市『麺処 森元』のチャーラーは醤油が決め手 漬物とキムチの味変でチャーハンが激ウマに!

チャーハンとラーメンのセット、略して“チャーラー”。愛知で親しまれるこのセットメニューを愛してやまない現地在住のライター・永谷正樹が、地元はもちろん、全国各地で出合ったチャーラーをご紹介する「ニッポン“チャーラー”の旅」。第28回となる今回は、京都府八幡市へ。京都の老舗醤油処の醤油を使ったチャーラーが楽しめるのですが、そこでとあるトッピングとの出合いが!

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カメラマン兼ライターという仕事柄、出張が多い。旅先では観光客ばかりの郷土料理店よりも、地元の人々が足繁く通う町中華やラーメン店へ行く。その方が旅情を感じるのである。

絶対に行かねばならないと思った店

この日は石清水八幡宮が有名な京都府八幡市へ出張だった。京都に数多くある背脂チャッチャ系のラーメンは、私のようなおっさんにとって少々辛い。しかし、ここ『麺処 森元 松井山手店』は絶対に行かねばならないと思った。

『麺処 森元 松井山手店』外観

その理由は、後から述べるとして、ここのラーメンは、厳選した原料と手作りにこだわった伝統的製法を頑なに守る京都の老舗醤油処「松野醤油」を使っているのが特徴だ。

私が注文したのは、ラーメンに「半チャーハン」が付く「半チャーハン定食」(1078円)。ラーメンは追加料金で全種類から選べるが、初めての来店ゆえにベーシックな「特製醤油ラーメン」を選んだ。

店員さんは注文を取り終えると、「よろしければ漬物・キムチバーをどうぞ」とカウンター席の横にあるスペースを指差した。私がここに行かねばならないと思ったのは、これが理由だったのだ。

キムチともやしのナムル、辛子高菜。ビールのアテにも最適だ

漬物・キムチバーには、モヤシのナムルと白菜キムチ、辛子高菜、キュウリの漬物が用意されていた。私はキュウリの漬物以外の3種類を小皿に盛り付けた。どれも私の大好物である。

「松野醤油」の味と香りを前面に出したチャーハンとラーメン

まず、半チャーハンが運ばれた。具材はチャーシューとネギ、卵といたってシンプル。うっすらと茶色いのは、このチャーハンにも松野醤油が使われているからだろう。

チャーラーを食べる際、ラーメンから箸をつけるのが私の流儀だが、あまりにもおいしそうだったので我慢できず、レンゲに半分ほどをすくって食べてみた。

「半チャーハン」。焦がし醤油が味の決め手

うん、やはり醤油の香ばしさが際立っている。醤油ひとつでここまでおいしくなるのかと驚いた。否が応でも特製醤油ラーメンへの期待が高まる。

半チャーハンの余韻が残った状態で特製醤油ラーメンが運ばれた。チャーシューとネギ、メンマ、そして、丼一面に浮かんだ背脂で麺が見えない。箸で引っ張り上げると、麺に黒いツブツブが見えた。おそらく、全粒粉の麺を使っているのだろう。

「特製醤油ラーメン」。見た目よりもしつこくはなく、醤油の旨さが際立っている

チャーハンとラーメンに漬物とキムチをトッピング

麺を半分ほど食べたところで、モヤシのナムルは小皿ひと皿分、白菜キムチと辛子高菜はひと皿の半分をラーメンに投入した。漬物やキムチは、チャーハンのお供ではなく、ラーメンの味変に使えると思ったのだ。

キムチや辛子高菜とともにいただくチャーシューが激ウマ!

予想通り、モヤシは麺とともに食べるとシャキシャキとした食感が楽しめるし、白菜キムチと辛子高菜はチャーシューとベストマッチ。あまりの旨さにチャーハンを掻き込んでしまった。一気に平らげたくなったが、ここはグッと我慢。うー、キツイ!

小皿に残っている白菜キムチと辛子高菜をチャーハンにも投入。レンゲでよくかき混ぜて、「白菜キムチ&辛子高菜チャーハン」を作った

キムチと辛子高菜をトッピングしたら、ビビンパのように混ぜて食す

ただでさえ旨いチャーハンに白菜キムチの酸味と辛子高菜の辛味が加わって、メチャクチャ旨い! これ、レギュラーメニューに採用されてもおかしくはないレベル。

さらに、丼に残るスープを飲みつつ、このチャーハンを頬張ると、味の掛け算どころか2乗にも3乗にもなる。

今回は、白菜キムチや辛子高菜がチャーラーをよりおいしくすることを学んだ。やはり、チャーラーはとてつもなく深い!

取材・撮影/永谷正樹

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