酒にまつわる作品を描き続ける漫画家、ラズウェル細木さん。実は駅弁にも造詣が深いラズウェルさんに、愛すべき駅弁を3品選んでいただきました。旅のお供、おうちで旅情感を楽しみたい方はぜひチェックを! ラズウェル細木さん 漫画家…
画像ギャラリー酒にまつわる作品を描き続ける漫画家、ラズウェル細木さん。実は駅弁にも造詣が深いラズウェルさんに、愛すべき駅弁を3品選んでいただきました。旅のお供、おうちで旅情感を楽しみたい方はぜひチェックを!
ラズウェル細木さん
漫画家。呑兵衛のバイブル『酒のほそ道』をはじめ、酒にまつわる作品を描き続ける。小誌『おとなの週末』では、卵特化型漫画『たまGo!!』を好評連載中。SNSでの投稿や『なぜ今日もシウマイ弁当を買ってしまうのか?』(集英社・刊)といった著書を出すなど、駅弁への造詣も深い
【1】『うえの』の「あなごめし」レギュラー 2700円 @広島
「余計な付け合わせを入れず、焼穴子と漬物だけというのがいい。数ある穴子弁当の最高峰だと思います」。
ラズウェルさんが激推しの「あなごめし」は、穴子のアラで炊き込んだ醤油味飯の上に穴子の蒲焼が敷き詰められる。その旨みを味飯が吸い取ることで、加速度的に深みが増していく。
「焼き加減、甘すぎず辛すぎずのタレ、ともに絶妙。食べるたびにその旨さに驚きます」と脱帽。
広島の『宮島口本店』か『広島三越店』にて購入可能。
【2】『新杵屋(しんきねや)』の「牛肉どまん中 しお」 1350円 @山形
ラズウェルさんの郷里・山形県米沢市を代表する弁当「牛肉どまん中」。定番の醤油ではなく、塩を推す。
「醤油味をこよなく愛していたが、塩味が登場して以来、牛肉の旨さがダイレクトに感じられ、飽きることなく食べ続けられるこちらを選ぶことが多くなりました」とすっかり虜に。
山形県産米「どまんなか」のふっくらご飯の上に、特製塩ダレで味付けした牛そぼろと牛肉煮がぎっしり。
本社工場直売店ほか、JR米沢駅や仙台駅で購入可能。
【3】『JR北海道フレッシュキヨスク』の「鰊みがき弁当」 1000円 @北海道
「身欠きニシンと数の子による親子弁当。ともにたっぷり入っていて心ゆくまで味わえます」。1966年の発売以来、長らく親しまれている。
「よく煮込まれてほろほろの身欠きニシン、コリコリした歯応えの数の子、いい感じに味がついていて酒の肴にピッタリ」と、“つまみ”としても楽しむ。
「付け合わせの茎わかめも箸休めに丁度よく、この弁当だけで3合はいけます」と言うから呑兵衛ならぜひ。
東京駅「グランスタ東京」やJR函館駅などで購入可能。
王道にして異端 呑兵衛漫画家の異常な愛情
ラズウェルさんの駅弁活動は少々特異である。毎年1月に『京王百貨店 新宿店』で開催される「全国有名駅弁とうまいもの大会」で購入した弁当をXに投稿。そして、この催事で買った弁当を2個持ってロマンスカーに乗車。乗って食べて往復する「ロマ弁」なる活動も行う。
そんなラズウェルさんにズバリ直撃。駅弁の魅力とは?
「地方色がひと箱に詰め込まれているところです。現地で食べるのもいいですが、思いを馳せながら家で食べるのもまた楽しく、酒の肴になりやすいものが多いのもうれしいですね」
確かにラズウェルさんセレクトの3品はどれもご当地色豊かで、しかも酒が進みそうな味揃いだ。そして気になるのが駅弁の食べ方。
「同じ弁当でも、向きを変えて食べると印象が変わって面白いです」
この食べ方、かつて小誌で連載していた『口福三昧』で描かれている。結論はおかずを下に置くのが一番であった。
「弁当丸ごとをつまみにする私にとって最もウキウキワクワクするポジション」が理由だ。やはり駅弁は呑んでナンボである。
文/編集部
※2024年4月号発売時点の情報です。
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